ぴよこ☆くらふと☆わ〜くす

イタイタしい生活を送ってます。

ぼくの夏休み Day1 (→金沢)

遅めの夏休みをいただきます(´;ω;`)ブワッ

前置き

北海道へ

北海道をまともに走ったのは、意外なことに去年(2022年)が初めてだった。ライダーの聖地みたいな印象を持ち、絶対に走るべきだと言われていた北海道ではあるが、若いころに仕事で苫小牧にいる偉い人と大喧嘩をしてしまい「お前は二度と北海道の地を踏むな!」と言われ、こっちも若さに任せて売り言葉に買い言葉「誰がこんな〇〇〇〇に来るかよ!」と言い、以来十数年北海道自体に行くことはなかったし、仕事で北海道が関係しても担当を辞退したり、徹底して北海道の関りを避けてきた。

 

それでも北海道に行くようになったのは、喧嘩相手の元偉い人が数年前に物理的にいなくなったからで、さすがにもう蟠りはなかろうとなったからだ。くだらないと言えばそれまでだけど、自分が北海道に行けない理由はもうなくなったので去年から北海道に行くことを始め、今年もまた早々に北海道ツーリングを計画していた。

 

今年は仕事で結構やばめのプロジェクトでプロジェクトマネージャーをやらされており、そのプロジェクトが自分でコントロールできないところで大炎上したため、終了までに延期に延期を重ね、本来であれば5月にはクローズ、一番よい時期に北海道を満喫できたはずが、9月時点でも終了見込みなし、10月末終了か?という絶望的な状況で、北海道が無理(雪的な意味で)ということさえ覚悟した。

 

9月に一度予約したフェリーは泣く泣くキャンセルし、すべてにおいてやる気を失いつつある中で、なんとかぎりぎり10月1日にプロジェクトが終了したため、すぐさま上司に「7日から17日まで不在にします!」と宣言しフェリーの予約をした。

 

上司は苦い顔をしたが、そもそも有給と特別休暇を合わせれば60日以上の休暇が使える状態、かつ春先からまともに1日休んだ日がなかったという事実もあり、ここで休暇にNGを出したらパワハラで訴えるぞくらいの有言でストレートな脅しをかけて休みを勝ち得た。

 

「プロモーション(昇進)に響くぞ」

 

それは向こうの脅し文句であるが、そんなものより大切なものがある。プロモーションはどこの会社でもできるが、2023年10月の北海道は人生で1度きりしかない。

同窓会とバッティングする日程、選ばれる道程

休日出勤した土曜日の駐車場。アバルトがあるから頑張れる。

北海道の予定はともかくとして、もともと10月7日(土)は大学時代の自動車部同期と同窓会の予定があった。みんなが40歳になる今年、節目として一度会わないか?と数か月前にLINEで突発的に話が出て、その日のうちに石川県は瀬女コテージ村での開催が決まっていた。

www.sam-hakusan.com

その同窓会ツーリングと休暇を取得できる日程が丸被りしたため、「金沢で同窓会をやったあとに北海道に行く」という自分で書いていてもちょっとどうかなと思うような行程が決まった。

 

この場合、石川からどうやって北海道を目指すのかという話になってくる。

  1. 石川→新潟~小樽(航路)
  2. 石川→北海道(自走)
  3. 石川→茨城~北海道(航路)
  4. 石川→福井~苫小牧(航路)

思いついたものはこの4つだったが、①のルートの新潟~小樽の便は正午新潟発になるため石川を早朝に出ないと間に合わない(350km、時間にしておよそ4~5時間かかる)ためあまりに忙しない。久々に再会する人もいるのに、自分だけ早朝にコテージを消えるのではあまりに寂しいだろうというのが大きな理由だし、かといって翌日の便にした場合は1泊どこかでして翌日9日の昼便に乗り、北海道の到着は10日早朝になる。

 

自走や大洗ルートも早々選択肢から消えた。体力的なものもあるし、なるべく北海道までの移動距離は減らし、北海道で十分に走り倒したいからだ。アバルト124スパイダーのオイル交換タイミングを考えると、フェリーで行ったところで1回はオイル交換が必要になるだろうけど、自走で行くと2回。フィルターも同時に交換できる場所は北海道でそんなにないだろうということもあり、走行距離はなるべく抑えたかった。

 

現実的なプランとしては④、福井県は敦賀から苫小牧に抜けるルート。

 

敦賀は23時50分発の深夜便。8日(日)の24時前に出航し、翌日9日(月)の20時半には苫小牧に着く。実際には20時に苫小牧についてもやることはないから10日早朝に到着する新潟~小樽便と大差ないのだが、このプランだと8日は石川で夜まで遊び、敦賀までは金沢市内から下道でも数時間なので18時くらいに出れば余裕で出航時間には敦賀に到着でき、そのまま風呂に入って寝て過ごすことができることもメリットだ。

 

新潟も漫画喫茶なんかに前泊すればいいやって気もしないでもないけれど、敦賀~苫小牧便は初ってこともあったし、今回はフェリーで個室を予約できたので、個室で20時間過ごせるなら漫画喫茶で変に時間をつぶすより体力的に楽だろうということでこのルートを選択した。

何で向かうのか?

我が家にはメガーヌR.S.とアバルト124スパイダーがある。どちらで北海道に行こうか。

前回の北海道はX-ADVで行ったが、今回はクルマを使う。特にそのあたりにこだわりはない。自分は長距離を走りたいだけなので、そのための道具がバイクなのかクルマなのかという点にこだわりはない。

 

そもそもの面倒くさがりが出て、積載を考えるのも面倒…X-ADVと違い、Z H2とイタルジェットしかない現状ではどちらで行くにしても積載力がなさすぎる。それに去年はほとんどの時間を雨の中で過ごす羽目になり辛い記憶が勝っていたので今回はクルマで行くことにした。

 

この場合、選ばれるのはアバルト124スパイダーだろう。どう考えたって、北海道を走るならオープンカーだ。バイクの気持ちよさと、クルマの快適性と積載力を持つアバルト124スパイダーで行かない理由を探す方が大変だ。

仮に直前にアバルトが不調になった場合に備え、メガーヌは控えとして万全の整備を受けて駐車場に待機させておくことにした。

我が家で一番の信頼性を誇るのはマツダが作ったアバルト124スパイダーだろう。エンジンチェックランプが消えないというトラブルは抱えているものの、毎日のように走り問題がないことは確認されている。そういう信頼性的なところもツーリングには大切だ。

 

壊れた経験も後から振り返ればいい思い出だろうが、そうそう簡単に行くことができない場所でトラブルは基本的にはごめんだし、可能な限りは避けたい。走りに行ったのに走れないっうなら、それは都内の渋滞にずっとハマる毎日を過ごした方がマシだ。

アバルト124スパイダーのバックアップがメガーヌってどうなんだ?という突っ込みは各所からあったことだけは事実として書いておこう。

事前準備

バイク以上の積載力とはいうものの、工夫しないと荷物は載らない。工夫すれば案外載せることはできるが、基本的には北海道に行くなら一人で行くようなクルマだろう。

出発前に念のためにポータブル電源も積んだ。結果としてはこれは完全に無駄だったので、次回以降はもうどこにももっていかないと思う。貴重なスペースのほとんどを奪うことになるサイズっていうのも、ツーリング後半で地味に響いた。

NDロードスターより若干広いらしいトランクルームはバイク用のシートバッグを丸のみできる。意外とスペースはあるようだ。

実は旅行鞄的なものを持っていない…キャリーケースはあるが、別にキャリーを引いて移動するわけでもないし、意外と車内で開け閉めするのは面倒だ。ということで、X-ADVのときに購入したデイトナの65リッターのシートバッグを使うことにした。

バイク用のバッグは意外と使い勝手がいい。上左右から開くから、アバルト124スパイダーのトランクに積んでも上から開いて荷物を出すことができる。サイズ的にもトランクにぴったりと収まる。このバッグを積んで空いたスペースには工具など小物類を収納した。

 

積載力はメガーヌに比べても大きく劣るが、荷物自体はそこまで多くない。数日分の着替えがあればコインランドリーで洗濯もできる。雨具などかさばるものもいらないし、防寒装備をそこまで考える必要もない。

助手席には保冷バッグ、これは自宅から缶コーヒーなど数日分の飲み物やお菓子、栄養ドリンクなどを詰め込んだ。ツーリングの終盤に向けてスペースが空くので、帰りはお土産を入れる箱としても利用できる。

助手席も誰も乗せないので有効利用できる。荷物、案外載るじゃないか。

Day1 10月7日(土)

早朝スタート

出発の朝、アバルトのレコルトモンツァは始動直後は爆音のため、住宅街にある駐車場ではなく、離れたコインパーキングに前夜に移動させた。

初日は大学の同級生と金沢を目指す。同級生のほとんどが関東在住のため、一度関越道の上里SAに集合してからみんなで行こうという話しになっていた。

 

三連休の初日なので早朝から関越道は大渋滞するだろう…それも踏んで集合時間は朝の6時とした。みんな社畜で前日も遅くまで働いている奴もいるから、果たして集合時間に全員揃うかは怪しいw

 

昔から、この面子が時間通りに揃ったことはあまりない。絶対遅れてくる奴が一人いるが、自分はとりあえず時間丁度くらいに着けばいいやということで4時出発にすることにした。だから、3時半に目覚ましをセットする。

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既に大半起きていた。

 

楽しいイベントの前は眠れなくなるのは何歳になっても変わらない。

AM4:00 Point Of No Return

出発時点のオドメータは61,932km。戻ってくる頃にはどうなっているやら…

大慌てというほどでもない、時間どおりに到着すればいいのだから。身支度を整えて、マンションから少し歩いたところにある駐車場でアバルトと対面し、これからの長い長いツーリングに思いをはせる。

 

無事に帰ってくることができればそれでいい。そう思うんならツーリング直前にECUチューンとかいろいろ厄介なことをするなよって言いたくなる人もいるだろうけどそこはご愛敬だ。

 

とにかく9日間、たっぷりアバルト124スパイダーを堪能しよう!オープンカーが如何に素晴らしいものか、このブログを読んでくれている人に伝わるようなものになればいいな…そんな気持ちもある。

 

ドライバーズシートに収まりながら、幌を開けるとひんやりした空気が一気に身体を包み込む。

 

エンジンスタート、レコモンのけたたましいサウンドとともに目を覚ましたアバルト。

 

楽しい、楽しい9日間にわたるツーリングのはじまりだ。

早すぎる集合

自宅から上里まではおよそ100km。この時間であれば途中まで下道を使っても余裕で間に合うだろう。

集合地点までは高速を使えば1時間もかからない。スタート時点で4時すぎだったから、余裕で一時間前には到着してしまう。なので半分くらいの距離は下道で走り、交通費を削減させようと思った。

今回のツーリングの目的は北海道にある、あの広大な場所を思いっきり走る、そこでガソリンを使いたい。なので削減すべきはこの金沢に向かう道中の、ひとりで走っているこの区間しかないわけで…

実際のところ1,000円弱くらいの節約にしかならないし、意味があるのかという話はある。

国道122号に入り、ダンプやトラックが増え始めた。

連休初日の4時台でも交通量は多く、ダンプやトラックの台数も半端ない。事故などのリスクを考えれば、こういう集団には極力近づかず、なるべく前後と距離を取り、左右のクルマと並ばない位置をキープすることが重要だと思う。

 

楽しいツーリングを、たったひとつの事故で台無しにはできない。出発から1時間以内という時間は、こちらの頭も完全に覚醒しきっていないし、事故を起こしやすいタイミングでもある(起こしたこと、一度もないけど)、特に注意してドライブしたい。

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もう少しのんびり走ろうかと思った午前4時半過ぎ、なんと1名到着していた。

千葉は幕張から来るFD RX-7に乗るW氏だ…想定外の早着ではあるが、彼の性格は昔からそう…「遅刻は絶対にしない」「あらゆる面できっちりと」だ。なので寝坊するくらいなら寝坊しないように集合場所で寝るというのも、彼の性格からすれば当然のことだった。

 

集合時間にはまだ早いが、LINEを見てちょっと焦りはじめ、予定ではもう少し先で高速に乗ろうかと思っていたが白岡菖蒲ICから圏央道に入った。

夜明け

関越道で見る日の出。

高速に入ると当たり前だけど風量が増え、寒さが増した。事前に買ったニット帽を被り、シートヒーターと車内の暖房を強めにすると露天風呂的な暖かさになる。

 

オープンカーに乗る前はバイク同様に夏も冬もつらい乗り物だと思っていたが、ヒーターが使えるから肌寒い季節もそこまで苦痛ではなかった。常に換気されているようなものだし、気持ちもいい。

メガーヌ乗りの聖地「深谷」を過ぎれば上里SAはすぐそこだ。

交通量は多いものの、まだ渋滞と呼ぶには少ない。ただ、流山から向かっている後輩のH氏はすでに渋滞がはじまりつつあり、6時の集合時間には間に合わないとLINEを送ってきた。ほんの数十分の差で、到着時間は大幅に変わる。

午前5時半過ぎ、自分は3番手で上里SAに到着した。

上里SAにて

W氏のRX-7、彼のあこがれの一台でもうずいぶんと長く乗っている。

自分が上里SAに到着すると、W氏はもちろんのこと、R32GT-Rに乗るK氏も到着していた。彼は神奈川は川崎国からのはずで、距離的には一番遠いが、W氏同様にちゃんとしているので時間にはきっちりだ。二人とも誰もが知る「ほぼ」国営のような大企業でエンジニアを務めているから、やっぱりそういう仕事柄ってのもあるのかもしれない。

 

この二人のクルマ、昨今の高騰前に手に入れ、維持しているが、そうでなければとてもじゃないが乗れないクルマだろうね。

 

そんな国産2台に、似非国産の124が通りますよ…と。

マツダ車にイタリアエッセンスのエンジンをぶちこむとどうなるか?

 

「だいじょばない」

 

そういうこと。今日も絶賛エンジンチェックランプが点灯しているし、その状態を「問題ない」と言い切りながらこれからの北海道ツーリングに挑もうというのだ。心配性の奴ならとてもじゃないが、金沢までだって行こうと思うわないだろう。

 

そうこうしているとW氏は目覚め、上里SAで合流する予定のBMW3シリに乗るU氏も到着したので、茨城から東関東道経由で来るS氏との集合地点である上信越道の甘楽PAを目指すことになる。

消える、ロータリーの霊圧

上里SAを出発するとき、124、32R、BM、FDの隊列で出たはずが、すぐ先の上信越道へ合流する左コーナーでサイドミラーを見るとFDだけがいない…

 

「ロータリーの霊圧が消えた?!」

 

いやいや、まだ上里から数kmしか走っていないし…しかも第一車線で法定速度を厳守で来たはずなのになんでいなくなるんだ?まさか、関越道を北上したのか?!

 

個別LINEで「大丈夫か?」と送ったものの返事はない…

 

なぜ自分がここまで気に掛けるかと言えば、W氏は性格面ではしっかりしていたが、ドライビングについてだけ言えば不安しかないからだ。

 

自動車部の中で、唯一入部当初からロードスターを持っていた彼にはよくアッシーくんとして世話になったが、雨の中で道路を逆走したり、先日渋谷でローライダーの事故があったが、W氏も「ハンドルを右に切ったら左に曲がった」と謎の供述をしたこともあった。

 

FRのロードスターがテールスライドを激しく起こしている中、片手内かけハンドルをしながら「大丈夫」と言いながら路肩のこえだめみたいなところに突っ込んだ(助手席に乗っていたのは自分です)。

 

まさに「だいじょばない」だった。

 

バイクはヤマハR1に乗っていたが、レーサーレプリカなのにハンドルで曲がろうとして、急カーブを曲がり切れずに直進して路肩に出たり、まぁ何かとドライビングには信用が置けないところがある。

 

だから、いろいろと不安だ。

 

そして、もうひとつ…甘楽PAに先着した茨城からのS氏が「車がいっぱいで止め場所がない、集合地点を横川SAに変更しよう」と告げてきた。

 

先頭の自分はそれを確認し、甘楽PAに入らない意思表示を後続にし、通過する。

 

W氏が見ているかわからないが「横川集合になる」とLINEを送り通過した。

横川SAにて、関東勢集結

一時期霊圧が消えたFDは、連絡を甘楽PAで見たらしく、慌てて横川へやってきた。

 

別に関越道を北上したわけでもなく、マイペースで走っていただけらしい、なんだそりゃ。

 

今回の同窓会に1個下の後輩が参加する、千葉は流山からスイスポで来るH氏もこの横川で合流したが、止め場所がないので離れた場所にいる。

 

デミオ?は関係ない人だが、ハイエースは同期のS氏のものだ。

彼だけは入学は一緒だったが、途中で自主退学したので卒業はしていない。ただ、キャラが濃く、学生時代は直管マフラーのセフィーロでドリフトし、学生ドリフト大会にも参戦していたような奴だ。今は米屋として真っ当に働いていて、クルマというよりハンターカブとセロー、バイク側がメインだ。なのでクルマは仕事用だ。

 

BMのU氏は同期の中では一番つるんでた、、クルマというよりは当時はやっていたラグナロクオンラインを彼のアパートでずっとやっていた。

クルマはMR2(NA)に乗っており、走りというよりはラグジュアリー志向だった。とはいえ、自分の代で走りに傾倒していたのは自分くらいで、どちらかといえば皆ラグジュアリー志向や、バイク寄りだった。今では割と過激なバイクに乗る自分は、逆に当時はZZR400やFZR250と微妙な路線のバイクに乗っていた。まぁそんなU氏、学生の頃はバイクに乗っていなかったが、今はCBR1000RRでレースに出るほどで、その辺はみんなちょっとだけ変わったかなという感じがする。

 

32RのK氏は潔癖なところがあり、クルマは学生の頃からとにかくきれいだ。

隙あらば汚れをふき取るような奴、32Rは30年以上前のクルマとは思えないコンディションを保っているし、それは内外装だけでなくエンジン自体も信じられないくらいにパワフルで、ひとりだけ湾岸ミッドナイトの世界だ。

石川県で残りのメンバー2人と合流し、ランチの予定があるので皆が集合した午前7時半すぎになり横川SAを出発する。

しかし、ほんと隣の並びだけ見ると湾岸ミッドナイトだな…

上信越道、追いつかないハイエース

M4ウルティムがいる…

 

124、32R,BM、スイスポ、FD…この車列に加わるハイエースのS氏は、「ついていける気がしないから」と先に出発する。

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いやいや、別にみんなそんなに飛ばさないぞ…と思ったし、ハイエースってそこそこ速いぞと思いもしたものの、先に行ってしまった。逆にハイエースに追いつくために、あとあと我々は結構なペースを強いられる。

 

クルマが多いので本線上で合流しようとそれぞれ出発した。

マツダ車の先輩として、伝説のロータリーエンジンに敬意を示す意味でも、しっかり後続に続くのがマナーです(いんちきマナー講師が言いそう)。

 

下り坂になると突然加速しだすFD。

これはW氏の中ではエコランだったらしい。

 

なんでも後から聞いた話、高速は13km/L出ているそうだ。

 

セカンダリーどころか1ローター死んでるんじゃないか、それ。

「徹底的にブーストをかけない」、「低回転をキープする」、それを心がけるだけでロータリーはエコランもできる!ということらしいが、ブーストをかけないってRX-8じゃん?という気がしないでもないけど、まぁロータリーを全開でブン回したら32Rに積まれるRB26なんて目じゃないほどの極悪燃費になるだろうし、満タンで石川まで走ることを考えれば正しい走法という見方もできる。

 

数分先行したハイエースには結局、次の集合場所として設定した松代PAまで追いつくことはできなかった…結構飛ばしたんだけどな(ぉ

絶望の雨

「トンネルに入ると、お前の後ろはうるせーよ!」とクレームを言われるが、それを一番感じているのはドライバーの自分。オープンにしているとトンネルの排煙?装置の轟音とマフラーの轟音で耳が痛い。正直、トンネルの中だけはクローズしたいと毎回思う。

 

そんなこんなで松代に到着するとホワイトのアバルト124スパイダーがいた。

そういえば、124を買ってから124に遭遇するのは初めてじゃないか?ただ止めた場所が遠かったので気づいてもらえなかったと思う…残念。

 

ここでやっと関東勢が全員並べられた。

後輩のH氏は、スイスポの前はなんだったか…DC2のインテRに乗っていたのは覚えているが、彼はオフロードバイクやバイクのイメージが強い。今もヤマハMT-09に乗っているはずだ。1個下の代だが、自分たちの代とも仲がよく、当時も今もよくつるんでいたし、H氏に関して言えばたまに自分の会社があるビルのコワーキングスペースで働いていたりする。

 

松代でトイレ休憩を済ませ、次の休憩は富山に入り有磯海としようと話をして出発した。時間的にそろそろ昼到着が怪しくなってくる。

 

新潟に入ろうかという頃、空模様が怪しくなってきた。

まさか雨が降るのか?と、雨雲レーダーを確認したが雨雲は存在しない。

 

「降らないのか?」いや、絶対降るだろ…

 

ぎりぎり雨雲を避けているような気がしたが、ついに雨は降りだした。

小雨であれば走っている限りはそこまで濡れることはないので無視できる、だが、無情にも大粒の雨になりゲリラ豪雨のように突然の大雨が降りだした。

 

「無理だ!」そう判断し、車列を離れて目の前にあるPAに逃げ込んだ。

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手動開閉のオープンカーの利点は、その開閉の速さにある。勢いに任せてPAに突入し、停車する前から屋根をあげて準備をし、速度が落ちたタイミングで片手で引き上げてクローズにし、再度走り出せる。閉める時間はものの2,3秒だろう。

 

なので車列も一旦離れるが、1分もしないうちに復帰した。

 

ただ、車列から離脱したままだと勘違いした先頭を走るW氏がPAに入ってくれた。

予定にない休憩だったが、トイレを済ませて有磯海を目指すことになった。

北陸デイ

休憩を入れたのは新井PAだったが、その時点で晴れていたので再びオープンにした。今度は雨が降っても有磯海で合流するから問題ないと告げスタートする。

 

糸魚川手前で一瞬雨が降るが、ほんの一瞬だった。この区間はトンネルも多いため、オープンでも問題にはならない。

 

先頭をH氏のスイスポに入れかえ、自分は撮影班に回った。

統一性がまるでないが、走っている姿を外から見れることはほとんどないので、みんなあとから写真を見てそれなりに喜んでくれた。

 

32RとFDがトンネルに入ると湾岸ミッドナイト感が増す。

クルマ好きにはたまらない絵面で、後ろから眺めているだけでも楽しい。

 

こんなに状態のいい32Rってのもなかなかない。

時折響かせるRB26の快音、そして今どきのクルマではあまり嗅げない生ガスの匂いも平成のスポーツカーのそれだ。飛ばさず、淡々と流しているだけでもこの手のスポーツカーは絵になるのがずるいなぁ。

 

撮影班だった自分の写真は当然ないが、後ろを走るS氏が撮ってくれた1枚。

低いな、124…前を走るBMのトランクよりフロントガラスの位置が低いんじゃないか?こんなに低いクルマを学生時代に乗るなんて、自分だって思いもしなかった。

 

どちらかといえば、自分はセダンが好きだったし、当時はアルトワークスとプレオ、唯一Z33を一時期所有したことがあったけど、Z33も別に全高が無茶苦茶低いクルマでもなかった。

 

こういうクルマが好きだったはずだけど、気が付けばロードスタークラスだ。

マツダ車を買うこと自体、当時の自分に言ったところで信じてもらえない。マツダはそこまで好きなメーカーではなかったから。

 

ただ本質的に変わらないとするなら、「変なクルマ」が好きなことだ。

マニアックというわけでもないけど、多分周りがあまり選ぼうとしない路線に行く。峠を走ります!ってやつがプレオを買うか?って話もあるし、変なクルマでどれだけ速く走れるか…変なクルマで速く走れるやつがカッコいいと思っていた。

 

その辺は今も変わらない。

マスツーをやるのは久しぶりで、クルマだとそれこそ学生以来かもしれない。

 

どんなペースで走ってもアバルト124スパイダー、そのATモデルは苦にならない。

 

ギア比的に無茶苦茶飛ばしたくなるような感じではないし、クルーズすれば燃費はかなりよくなる。かといって、踏んで面白くないかと言われればそうでもない。どんな乗り方にでも柔軟に答えてくれる懐の深さがある。

 

ベースとなったロードスターが意外にクルーザーとして優秀だったこともあるかもしれない。肩ひじ張らずに気軽に乗れるロードスターに、唯一足りていないパワーとトルクをアバルトエンジンで解消した124はロードスターの理想形とも思える。

 

とにかくロンツーが疲れないクルマだ。

 

そうこうしていると有磯海に到着、最後の休憩を済ませた。

蒸し暑い北陸道を行け

富山IC付近の工事の影響で、突然の渋滞が始まった。

 

いくら普段からこまない北陸道とはいえ、連休初日に工事をすれば当然渋滞は発生する。翌日はこの区間で工事バリアに突っ込む事故があったようだが、結構ひやりとする場面もあって危ないなと感じる。

 

いつ来ても北陸は蒸し暑い…渋滞で止まると日差しがつらい。

朝早かった影響もあるが、暑さにやられて若干の眠気が来る。ガムをかじりながら渋滞を抜けるまで耐えた。

 

この渋滞の影響で一度車列はばらけるが、高岡を過ぎたあたりで再び車列が戻った。

 

石川県に入ってからも工事があり、また一車線になったころ、スイスポのH氏から「エンプティランプがついた」と給油を求めるLINEが入った。

 

目的地までは数十kmなのでスイスポの燃費なら余裕だろう、森本ICで降りてから給油を済ませればいい、そう返信し先を急いだ。

給油タイミング

森本ICで降りて、石川在住の残り2名との合流地点を目指す途中で給油を設ける。

 

給油するのはH氏と自分だけだった。

高速燃費は満タン法で15km/L位出ているので決して悪いわけではないが、いかんせん燃料タンクが40リッターしか入らないので小さいことが影響し、こちらも貧乏ランプがつく1歩手前だ。

 

道中や、明日のことも考えるとここで給油した方が皆に迷惑が掛からない。

意外だったのは32RもFDも給油がいらなかったことだ。高速道を法定速度で走るくらいであれば、大排気量やロータリーもそこまで燃費が悪くなく、もともと大きな燃料タンクを積んでいるからコンパクトカー勢ほど給油タイミングは早くないってことか。

 

参考までに32Rは60リッター、FDはあのコンパクトな車体で76リッター入るらしい。FDが高速で13km/L台で走ったというなら、高速距離は124の倍近くなる、恐ろしいな。。

 

メガーヌなら60くらい入るし、こちらで来ていれば自分もまだ半分くらいしか減っていないはずだから、やっぱりタンク容量の純粋なサイズの違いが効いている。

ランチ、俺たちのチャンカレ

親の顔より見た大学の通り、最近は石川に来てもあまりこっちには来なかった。

 

ちょうど入試の時期らしい。

自分のときは地元で推薦入試を受けたので、金沢までは来ていない。大学の門をはじめてくぐったのは入学が決まり、諸手続きやアパートの手続きに来た時だけだ。

 

そんな大学のほぼ隣にあるチャンカレへ到着。

ここで残り2名、6月に会ったBMに乗る同期のT氏と、後輩のJ氏。

 

J氏はT氏のBMに同乗で来た。

 

メガーヌがまだぎりぎり健全だった時期に会ったのに、そもそもクルマが違う。

piyoco-craft-works.hateblo.jp

ただ、このときT氏と雑談の中で「アバルトを買うかもしれない」と話をしていたので、特段の驚きもなかったことだろう。自分の性格をよく知るT氏にすれば、メガーヌを乗っていることの方が不思議だったかもしれない。

 

32Rのサポートカーのようになっているハイエース。

プロジェクトD的なところもあるw

 

色をそろえたわけではないけれど、偶然こんな並びになった。

H氏のスイスポはどっかに行った(何

 

さすがに空腹だった。

ただ、定番のLカツカレーを食べられるだけの胃袋の余裕はない。食べれたとしても夜は確実に食べられない。最近は1日1食にすることが多かったので、余計に胃が縮んでいる。

こういうとき、自分はいつもウィンナーカレーを頼む。

ライスやルーの量は変わらないだろうが、カツがないだけマシだ。

 

昔からそんなに食べれたほうでないけれど、40を前にしてはもう無理。ミニとかでないと、このボリュームを消化しきれない。

 

それにしても学生の頃は550円だったか、ほぼワンコインで食べられたものが今は700円を超えているので結構値上がりしたなと思うけど、ただ当時の500円台は相当に安かった。このボリュームだから、昼に食べれば夜中まで動けるし、レポートが終わらないときの夜食に食べることもあった。

 

工大生にとっては某ゴーゴーよりも、チャンカレだ。

個人宅の範疇を超える個人宅

食後、W氏は友人に会いに行くとコテージに行くまで別行動になった。

 

一方でK氏は同じ32R仲間の元自動車部顧問宅にパーツを買いに行く用事があるとのことで、これもまた別行動になった。

 

残るメンバーも時間まで特にすることがないので、久々に元顧問に会いに行こうとなって、ただ、みんなクルマで押し掛けたら迷惑だろうとハイエースと32Rに分乗することになった。

 

自分は、ちゃっかり32の助手席を奪った。

30年前のクルマだってのに、劣化は一切見られない。もともと、このクルマは部品取りにされる予定だったものを、これから伺う元顧問が組み立てて1台を起こしたものらしい。組み立てるって意味がわからないが、その意味はすぐに分かる。

 

ハイエースは完全に仕事に行く職人を運ぶ絵になっていた。

 

顧問宅に到着すると、さっそくすごい光景が広がっている。

この32は自分たちが学生の頃からずっとある。とにかく32Rが好きな人で、好きすぎて店まではじめるような人だ、いろいろと吹っ飛んでいるとしか言えない。

 

先ほど、「組み立てた」と書いたが、それはこの家のガレージを見ればわかる。

これが個人宅のガレージに見えるか?と言われたら、いやいやどっかのショップでしょ…と言ってしまうレベル。

 

個人宅にウェットブラストマシンは置いてないだろ…

というよりかは、ショップだって置いてないかもしれない。

 

32Rを整備するためだけに、気が付けばこうなっていたという感じか…

旋盤もあるし、なんだったら自分で部品も作る。とにかくいろいろレベルが違う。今は大学の仕事を定年で辞めてしまっているが、もうこの道で食っていけるだろうなレベルに趣味も貫けばここまで行くのかという感じでうらやましくもあるが、ここまでの好きになれるかと言ったら自分は無理だと思った。

 

ナツカシイ、このステッカーは正直現役時代は喉から手が出るほど欲しかった。

瀬女コテージ村へ

15時にイオンで待ち合わせをしているので、移動した。

 

ここで買い出しを済ませ、白山方面へと北上する。

丁度、鶴来のあたりで祭りをやっていて、そんな祭りの会場をこの124で通るのは気恥ずかしいものがある、というよりかは煩いから迷惑だ(何

 

気が付くと皆とばらけ、T氏のBMと2台になったが、目的地まではみんなよく知っている道なので心配はない。

 

昔は大日スキー場でよくジムカーナをやっていたけれど、今はジムカーナもできなくなったらしい。新入生歓迎ジムカーナとかはいつもそこだった記憶がある。

 

16時のチェックアウトだったのでちょうどいい時間に到着した。

 

ここでやっと、全台並ぶことができた。

ハイエースが完全にサポートカーで、どっかに走り来たチームにしか見えない。

 

全台コテージ前に止められるかわからなかったので待機。

先に見に行ったS氏から「全台行ける!」と言われ、向かったが、これは止められたことになるのだろうかw

とりあえず盗難されそうな32Rを強固にブロックする(何

 

地面がぬかるんでいるので、車高の低い124だとスタックするかもしれないので、出やすい位置にしたってだけの話でもある。

FDがなぜか横向きに止まっているのが怖い。妙に信用ならないW氏の運転だから、朝一で「大丈夫」と言いながら124に突っ込まないかだけが心配だ。

 

とりあえず、みな無事に到着できてよかった。

宴は続くよ、どこまでも

みんなチャンカレが残っていて、そこまで腹が減っていない感じだったが、とりあえず肉を焼けば食うだろう!と到着早々にBBQをはじめる。

 

元部長のT氏に乾杯の音頭を任せ、ほぼ20年ぶりの全員集合を祝う。

 

ちなみに彼が手に持っている升がまたレアだw

こんなものをどこで手に入れたんだ…謎。

 

昔話で盛り上がる、いろいろあったが、まぁみんな元気で何よりだった。

人生いろいろあるけれど、元気でこうして40歳を迎えてみんなで揃うことができたことが自分はすごくうれしい。

 

それなりにみんな歳をとったけど、中身は全然当時と変わってないのも面白い。

 

酒のつまみがない!っていえば、昔から料理が得意なW氏がさっとつまみを作る。

自分は昔から記録係なところがあるので、とにかく思い出を残す。

 

いじられるやつは昔からいじられるし、突っ込み役はずっと突っ込み役のままだ。

 

みんな、十数年ぶりの再会になるやつもいるってのに、まるで昨日も会ったかのように、自然に振舞えているのもいい。

みんな、それぞれ家庭も持っているけど、いい感じに子供も成長してきた年齢でもあり、時間にそれなりに融通が利くようになってきたので、これからは毎年こういうイベントを開催できたらいいなと話した。

 

夜は一気に冷え始め、自分は疲れもあり気が付いたら落ちていた。

なんかもう北海道に行かずに、このまま帰ってもいいんじゃないか?という気がしているけれど、これはまだ長い、長いツーリングの序章にも過ぎない。本番はまだ先のことなのだ。

 

こうしてDay1が終了。人も、クルマも無事でよかった…