スタッドレスタイヤはない、NS-25で年始を迎えるつもりもない。
最強寒波が到来するらしい、外は暴風でとんでもないことになっていた(´;ω;`)
言うて都内の平野部でこの時期に積もるほど雪は降らないだろうから心配もしていないけれど、スリップサインが出ているタイヤで新年を迎えるのも気分が悪い。
多少の雪なら溝さえあれば夏タイヤでもいける…けれど溝がなければどうにもらない。
ドリドリしながら走るつもりもないし、天気がいいうちに交換してしまおう。
タイヤ交換の手間
スタッドレスタイヤは買っていない、履かせるホイールがないからだ。
インチダウンして17インチのセットを買う手もあるが、そもそも置き場が厳しい。
なのであえて雪山に行く用事もないのでおとなしく2020年最後もスタッドレスタイヤではなく3008GT BlueHDiが純正で履くコンチネンタル・クロス・コンチ・コンタク(CCC)LX2に戻すことにした。
まだ10,000km程度しか走っておらず、状態は悪くない。
しかしタイヤ交換は面倒だ。
何が面倒って?
汚部屋の深淵からこいつを引っ張りだすことだ。
純正タイヤはホイール込で実測25kgもある。
玄関脇の部屋に保管しているとはいえ1本25kgを持って運ぶのは、12月頭にぎっくり腰をやった自分には苦行でしかない。
年々、自動車のホイールは巨大化する傾向にあり、いまやMクラスのSUVであれば18インチを当たり前に採用しているしグレードによっては19インチを普通に履くモデルだって存在する。
年々、非力な人間がタイヤ交換ができるものではなくなってくるのが辛い。。。
特に重い純正ホイール
純正ホイールは重い、社外より軽い純正ホイールはよほどのスーパーカーでもない限り存在しないんじゃないかと思う。
なぜ重いのか?
そもそも重いことは悪いことなのか?
必ずしもそうとは言えず、3008だってロングドライブだけに特化させるなら純正の18インチのほうが社外の19インチよりも突き上げも少なく乗り心地もよいため快適だ。低扁平のタイヤは路面からのインフォメーションは抜群によくなるが、その分余計な振動を伝えてきたり快適とは呼べなくなる。
そもそもメーカーが考え抜いてタイヤとホイールのバランスを決めているのでセッティングだってそれが一番バランスがいいに決まっている。オールラウンダーとしての性能はそれに勝るものはなく、そのバランスを崩してある部分の性能をあげることがチューニングなのだと思う。
そんな純正が重いのはオールラウンダーであることに関係する。
不特定多数が様々な環境で使うことを考えれば剛性は社外品のホイールよりもずっと高めなければいけない。なにも運転が上手な人ばかりが使うわけではなく、縁石にごりごりぶつけたり、オフロードだって走るかもしれない。また事故なども起きる。そんな多くの環境で無事に走れる性能をもたせるための仕方ないところもあり純正ホイールは重い。
19インチ→18インチ
外した19インチを持つとその軽さに驚いてしまう。
なにしろWORKのKiwamiは1インチアップし、タイヤ幅は20mmも増えているにも関わらず実測で1本あたり3kgも純正より軽いのだ。
外したあとに18インチをガイドボルトに装着するときにその重さを感じてしまう。
なによりKiwamiはスポークタイプなのでつかみやすいが純正のデザインはとにかく持ち手が微妙でガイドボルトまでの中途半端な高さに上げづらい(´;ω;`)ブワッ
そんな純正を駐車場まで運ぶだけでもしんどいが、4本交換は腰が砕けそうな思いだった。。。
交換自体は車載のジャッキを使っても1時間もかからない。
外したKiwamiは傷も少なくコンデイションも悪くない。
10本のスポークは軽さと剛性のバランスがいいと思う。もともとレースでも使われていたデザインだけあって性能と品質は折り紙付きだb
本あたり3kg、合計12kgの軽量化は1.7tに迫る3008でも実はすごく効果的で、体感できるものがある。とにかく動きが軽くなるし、ステアリングをきったときのレスポンスは純正の比ではない。
なによりデザイン性と性能のバランスがものすごくいい。
3008で20インチまで行ってしまうと見た目はすごいことになるが、選べるタイヤも少なくなるし、なによりサーキットでもなければ20インチの利点はそれほど多くなく、逆にリムをヒットして破壊してしまうリスクが増えたりおいそれと峠を攻め込めるものではなくなってしまう。
大昔、純正13インチのアルトワークスに2インチアップの15インチを組んだとき、タイヤが薄くなりすぎていつもどおりにタイムアップのためにインカットしたらアスファルトでタイヤが裂けてしまったことがあり、結果としてインチダウンしたほうがタイム的にはよかったことがある。
サーキットであればそんなリスクは少ないが、3008でサーキットを攻めることはないし、峠をターゲットにするならバランス的にも19インチがおすすめできる。なによりSUVとしての快適さの犠牲もわずかで済む。
え。。。そもそも3008で峠は攻めないって??まぢか・・・
NANGKANG NS-25の限界
外したNS-25の表面を観察する。
先のブログに書いたとおりライフに難はあれどこれは素晴らしいタイヤだ。
ライフも燃費も19インチ化して最初に履いていたGYのEAGLE LS EXEよりも悪化しているが、その代わりにGYでは得られなかった静寂性や乗り心地のよさ、なによりウェットグリップを得ることができた。
メーカーが謳う点に疑問があるとすれば静寂性くらいだ。もともとハイグリップを謳っているわけではなかったけれどウェットグリップにも少々難があるタイヤだった。
それからみればNS-25は3008をスポーツカーへと昇格させるくらいのグリップ力もあり、かといってSUVとしての大切な何かを犠牲にせずに済んだ。
燃費は体感で1〜2割落ちだがその代わりに強烈なグリップを低価格で実現していると考えれば合格ラインではある。
気持ちもう少し持ってくれると嬉しいが、あのハンドリングとグリップの引き換えに消しカスになったと考えるしかない。
残り溝は1.2mmだった。
ちなみにコンチクロスコンタクトLX2は10,000kmを走り2本は7mm以上、もう2本は6.5mmときれいな感じで減っていた。まだまだ使えるぞ、このタイヤ。
タイヤを交換したので空気を充填しにガソスタへ。
規定値は230KPaなので保管中に少し落ちた。
4本を揃えてシステムでリセットをかける。
翌日はこのコンチクロスコンタクトLX2を体感しに1日ぶりすでに1週間で3回めの霞ヶ浦へとドライブに向かう。
コンチクロスコンタクトLX2を改めて評価する
CCC LX2に対するオーナーの評価は如何なものだろうと以前いろいろと調べてみたことがあったけれどあまり良くないようだった。
乗り心地や静寂性などに難がある…と。
オールシーズンなのでそりゃ夏タイヤとして静寂性に特化したタイヤなどには劣る面もあるだろうけれど19インチから純正に戻したときにCCC LX2の良さを知る。
CCC LX2はプジョー専用として開発されたと聞いたことがある。だからサイズも3008が履く225/55R18しかラインナップされていない。
ADV150が履くGP-212みたいなタイヤだ。
専用設計がベストとは思わないが、それを使ってサスペンションもセッティングしているだけあってバランスは一番いいはずだ。
すでに2年目に突入するCCC LX2だが触れてみてもゴムの柔らかさを感じ取れる。
M+Sのオールシーズンなので冬場もそれなりにいけるというのが売りだけどこれで大雪に突入する勇気はないw
もし3008がAWDだったらそれでも行っちゃうかもしれないがFWDでは無理だ。
交換して霞ヶ浦までドライブに向かう。
自宅から霞ヶ浦までは近く、昼過ぎにでても充分に堪能できるし、静岡方面に抜けるより渋滞もしない。
ここ1週間で4回めの霞ヶ浦なのでタイヤを変えたことで燃費やハンドリングにどう変化がでるのかを知るにはいいコンデイションがそこにある。
走り始めてステアリングの軽さは感じ取れる。単体重量は19インチより増えたはずだが、幅が20mm細くなり抵抗が減ったためだろうか?
行きの高速道路は寒波の影響で利根川を渡るときに猛烈な横風を受けたが、それでも3008はAWDのようにびくともせず直進する。
245→225になった影響はほとんど感じられない、それだけ直進性能がいいタイヤってことだろうし、それでいてサブコンで膨大なトルクを得た3008であるにも関わらずトラクションが不意に抜けることもなくトレッドパターンからは想像できないほどにグリップ感もある。それなのに転がり抵抗も少ないようでアクセルを抜けばホイールの重さもあり氷の上を滑るように3008は滑走する。
常磐道を桜土浦ICでおり、R125を霞ヶ浦方面に向かうのが定番だ。
この道路は路面は舗装が悪く、しかもジャンピングスポットのような場所まであり硬い足を持つクルマではどこに吹っ飛ぶかわからないような道だ。
そんな場所でもCCC LX2はプジョーのサスペンションと協業し、しなやかに路面を掴む。ホイールの重さもいい仕事をしてくれて、前日に霞ヶ浦に行ったときはガツンとした衝撃で車内の荷物が跳ね上がり、ドラレコは衝撃を感知してイベント録画を開始したがCCC LX2ではイベント録画が発生しなかった。それだけ衝撃をいなしてくれている。
だからラフな路面でスピードをそれなりに出しても怖さがない。
湖畔の細道を走りいつもの和田公園へとついた。
途中の湖畔道路は対向車が多く、何度かアスファルトを逸脱した場所へタイヤを落とさねばならなかったが、そんなときでも18インチなら安心していける。
トレッドパターンは3008の特性に合わせて砂利だろうが泥だろうがしっかりと掴んでくれる。それはGYのEAGLE LS EXEでは無理だった性能であちらは砂浜で見事にスタックしたし、ちょっとしたラフロードに入ると途端にトラクションが怪しくなるが、こちらはCCC LX2ならそんなことはない。
何しろ雪でもいけるのだ、多少のラフロードなら造作もない。
ロードノイズにも難があるという話もあるが、自分としては気にならない。
それよりも先にディーゼルノックのほうが耳につくし、車内で音楽を聞く人ならばボリューム次第で気になるほどでもないっていうのが感想だ。
なにより19インチの今まで履いた2銘柄よりもずっと静かだ。
オールマイティなタイヤながらグリップに不安がないのは上に書いたとおりだけどワインディングをちょっとハイペースで走っても19インチのときとラインを少し変えるだけでほぼ同じペースで走ることができる。
NS-25ではタイヤのグリップが車体に勝っていたところがあったが、CCC LX2だとタイヤの限界のほんの少し手前か、時にはちょっとオーバースピードでグリップを使い切ったな…ってところで車体側の制御が入り結果何事もなく走れていることがある。この絶妙な車体側の制御との協調は純正採用でしか出せないものだ。
なんだよCCC LX2…改めて履いてみると素晴らしいタイヤじゃないか?
離れているとわかる良さみたいなのがこいつにはある。
純正で足回りにこだわるプジョーが採用した理由がよくわかる。
ホイールが重くなったことにデメリットはない
デザインはさておいて純正ホイールにしたことにデメリットはないと今回感じた。
それは軽量な19インチをすでに50,000kmくらい履いたから言えることでこのホイールとCCC LX2の相性がとにかくいい。
重いホイールは運動性能だけを見れば駄目だ、サーキットや峠を走るにしても軽量なホイールに変えるのは定石だし、スポーツカーを買ったらまっさきに交換するパーツの1つでもある。なにより見た目が大きく変わる。
ただ重いことが必ずしも悪いこととは限らず、失うものもあれば、また、得るものだってある。
わかりやすく差が出るのが一般的な使い方では”燃費”だ。
スクーターの駆動系をいじっているとそれを感じることが多いけど。。。
ウェイトローラーやクラッチなどを軽量化するとアクセルに対するレスポンスはよくなるが、逆に燃費が悪化する。自分のADVは純正のウェイトローラーを大きく軽量化した際には平地燃費で軽くリッター50kmを超えたものがリッター40km前後になってしまった。
それは慣性が減ったからだ。
同じようなことはホイールだって言える。
何しろ1本25kgの物体が高速回転しているのだからそれを軽量化したり逆に重くすることで燃費にまったく影響がないわけがない。
普通に考えれば軽くすることで燃費はあがるだろうけど、そうとも言えない。
乗り方をそれに合わせることで燃費を変えられる。
重いホイールは走り始めこそ重さがあるものの、走り出してしまえば慣性は軽量ホイールよりも大きく逆に止まるときにブレーキに負荷がかかる。
その”止まらない”ことを利用し、一度加速したら極力アクセルを踏まずクルマを滑走させるような走らせ方をすれば燃費は大きく向上する。
CCC LX2はグリップがそれなりにあるが、走行抵抗も少なくホイールの重量化で増えた慣性を利用すれば明らかに19インチのときよりもアクセルオフでの速度の落ちが遅い。
ましてやディーゼルエンジンの特性で回転が落ちづらいというのもあるし、アイシンの8速ATは積極的にダウンシフトを選択してくれないことから滑走状態を長く維持できる。
1週間で4回めの霞ヶ浦だったが、それまでの3回はきれいにリッター17km台だったが、CCC LX2に戻した今回は一気にリッター19kmまで増えた。
常時瞬間燃費計を出してモニタリングしているが、そのときの数値の上がり幅が明らかに増えたことも感じられる。
確かに走っている道は違えど高速道路区間はいつもと同じだし、CCC LX2を履いた今回は過去3回までの自分ひとりとは違い大人2人が増員されている。
それなのにこの燃費なのでやはりCCC LX2の持ち味と、それに合わせた走らせ方がいい結果を招いたとしか思えない。
優等生であれ
今回純正ホイールとCCC LX2に戻してわかったことは”純正はよくできている”だった。
それなりにグリップするNS-25からCCC LX2だったこともあり燃費の目に見える向上は大きなところだったが、それでいてグリップにだって何の不満もない。
純正ホイールの重さとタイヤの持つ柔らかさがとにかく3008をコンフォートに感じさせてくれ、それでいてスポーティな走りは19インチから大きくはスポイルされていない。
加速の悪化もディーゼルのトルクを持ってすれば不満がでるほどではないし、とにかく純正戻しへのデメリットが少なかった。
このタイヤとホイールの組み合わせは優等生だった、2020年の最後にそれに気づいた。
そう思うと純正ホイールのデザインも悪くないんじゃね?ってそう思える不思議。
今年も1年ありがとう、3008
霞ヶ浦の湖畔から富士山が見えることに今日気がついた。
条件がよければ200kmくらい先にあるそれが見えるらしい。
iPhoneのカメラでは大したことなく見えるけど肉眼ではかなりきれいに見えて、いい年した大人3人で感動しながら湖畔を走り帰ってきた。
最後に白の3008としばらく走れたことで最高の大晦日になったよ(´;ω;`)ブワッ
これは対向車線の人がうらやましい光景だね、世界一美しいSUVの追走を見れるだけで一生分の運を使い果たしたと言ってもいい。
ほんと1年よく走ってくれた、3008。
故障も春先に(原因はわかっている)エンストがあったくらいでノントラブルといえる好調ぶりだった。
実際フランス車だから壊れるとか、そういうことを気にしていたら人生は楽しめない。
プジョーのある、3008のある生活を来年もまた精一杯楽しみたい。
プジョーというブランドを買ったのではない、3008という体験を買った。
今年はデイキャンプやワーケーションを共にした。来年はなにをしようか?
3008と過ごす日常は、このコロナ禍であっても素晴らしいと呼べる。
逆にそんなメンタルをやられそうな日々だからこそ3008がいてくれて本当によかったと思う。
そんな最高の相棒に感謝を書き連ね、今年最後のブログを終えよう。
さて、年末年始恒例、首都高で日をまたぐをやってきます!
皆様良いお年を☆
来年も1年、皆様に幸あらんことを…