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PEUGEOT3008と車中泊とサウナが好き。

ContiCrossContact LX2の雪上性能を試す。

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ContiCrossContact LX2の雪上テストを行おう。

ContiCrossContact LX2

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SUVにしては珍しく3008にはAWDモデルがラインナップされていない。

 

日本で正規輸入車として買えるモデルはそのすべてが前輪駆動車(FWD)だ。

 

そもそもフランス車は多くのモデルにAWDは採用せず、プジョーでもPHEVモデルの一部と海外で売られているピックアップトラックなどにAWDが採用されるのみだ。

 

日本では多くのSUVモデルがAWDをラインナップに置いているのでちょっと不思議な感じもするし、雪国育ちの人間からすればAWDが選べるなら絶対にAWDを選びたい派なのでフランス車を買うときに躊躇するとすればそれが大きな理由になる。

 

なぜAWDをラインナップしないのか?

 

それは彼らの考え方が滅多に走らない悪路や雪道の為に、価格も高くなり、重くなり、燃費にも不利なAWDを採用しなくともグリップコントロールのような優れた技術でカバーするからFWDで充分なんじゃーということらしい。

 

言いたいことはわかる。

 

自分も北陸石川県で5年生活していたが、その間はずっとFWD車しか乗っていない。それで何か困ったことがあったかといえば全然ない。スタックすることもなかったとは言わないが大抵はシャベルで掘り起こせば走り出せたし、かなりの雪山に走りに行ったときも問題なく帰ってこれた。スタッドレスタイヤだけ履いていれば、別にAWDの必要性は大して感じない。ただ、個人的にAWDのほうが安心ってだけ。そんな悪路、走ることないんだけどね?

 

とにもかくにもプジョーはAWDを持たずFWDの3008にオールシーズンタイヤを標準装着し、FWDでも走破性が高いことをアピールしている。

www.continental-tyres.co.uk

日本車で3008と同じクラスのSUVでオールシーズンタイヤを履いているクルマは多分存在しない。もしかしたらあるかもしれないが、そもそも採用する必要性がない。お国柄、雪が降ればスタッドレスを買うだろうし、それよりももっとエコやコンフォートに性能を振ったタイヤを装着する方が賢いからだ。

 

 

オールシーズンタイヤの歴史は古く、1970年代から北米では発売されている。

 

アメリカのように国土が広く、舗装路と未舗装路がいりまじり天候の変化も激しい場所ではオールシーズンタイヤのようなタイヤがウケたのかもしれない(そもそもオフロード車が多そうだし)が日本でオールシーズンタイヤが出始めたのは2000年代に入ってグッドイヤーが販売しだしてからで十数年の販売実績しかない。

www.goodyear.co.jp

そんなオールシーズンタイヤのイメージは”中途半端”。

 

どんなものでもオールマイティーに使えるものというのは何かに特化した性能を持ち合わせない。なんでもできるジェネラリストは何でもできるがゆえにプロフェッショナルには勝てない。

 

日本車に積極的に採用されないのもきっとその中途半端さ故だろう。

 

日本ではカタログ燃費が重視される傾向にあるから、あえて燃費に対しても中途半端な性能を持つオールシーズンタイヤを履かせる意味はないし、そもそも3008と同クラスのSUVで悪路の走破性を謳うモデルはせいぜいエクストレイルとかフォレスターくらいなものだ。それにしたってユーザーはそんな道に積極的にはいかないし(そもそもそんな道自体が日本では希少だ)、冬山だってスタッドレスタイヤに換装するだろうからオールシーズンを履くメリットがない。

 

日本車では見かけないそんなオールシーズンタイヤ、雪以外では自分の中ではそこまで悪いタイヤではなく、バランスが取れたタイヤで3008にはなかなかマッチしているとさえ思っている。

 

225幅でも箱根の道をいいペースで走れたし、燃費もハンドリングもそこまで悪いとは感じない。

 

さすがプジョーが標準採用するだけのことはあるな…と率直にそう思う。

 

CCC LX2に様々な評価があるのは当然で、乗り心地が悪いだの、燃費が悪いだの、うるさいだの、って感想はある意味で正しいと思っている。何と比べるかでそれは変わるし、少なくとも以前履いていた19インチのGY EAGLE LS EXEが欠陥商品に感じられるほどLX2はコンフォートタイヤだと自分は思う。

 

話を戻すと日本では馴染みのないオールシーズンタイヤを履いている3008は一応オフロードから雪道まで走ってよいということになる。

 

もちろん”走って良い”というだけであってその性能は未知数だ。実際メーカーだって本格的な雪道を走るのであればスタッドレスタイヤをオススメするだろう。とはいえ”走って良い”のだ(しつこい)。

 

ならば走るしかないだろう? 

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1月の3連休の、その1日を使いCCC LX2の実力を試しに雪道へと向かった。

 

 雪道を探そう!

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自分が住んでいるのは関東平野部で雪とは無縁。

 

雪に出会えるとすれば東北・新潟方面・北陸に抜けるのが近いが北陸地方は災害クラスの大雪でとてもじゃないがいきなりオールシーズンタイヤを試すには向いていない。

 

そんなときに仕事で岐阜県高山市に向かう用事が作れたので高山まで行けば雪があるだろと見込みコースをR361からR40、R158で白川郷まで向かう片道120km弱の道を選んだ。

木曽まではほとんど雪がなく開田の手前くらいからはずっと積雪、シャーベット、凍結とすべてのシチュエーションを試せるルートになる。

 

途中道幅が狭いところも出てくるし、二車線の広い道路もあるが全路線に渡り日中であれば除雪もされているので未開の地という感じではない。

 

なにしろ長野から高山に抜ける主要国道でもあるので万が一のことがあってもどうにかなる可能性が高い。さすがにこのタイヤで本格的な雪道に突っ込むつもりはなく、そのあたりは長年の雪国育ちの感といううやつで選んだ。

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最初の雪は長野県伊那市でR361の権兵衛トンネルを抜けた先のチェーン装着所だった。誰もいないスペースで急制動やラフにアクセルを踏んでグリップを確認する。事前にこれをしておくと路面に雪が現れたときに制動距離が読めるし、どの程度グリップするのかを把握しておけるので安心感がある。

 

あまり推奨されるやり方ではないが、スタッドレスタイヤでもノーマルタイヤでも一度そのタイヤの限界点を見極めておけば結果として安全に走ることができる。

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事前の確認でおおよそのタイヤの限界は見極めることができた。

 

もうひとつ、うちの3008ではやることがある。

 

それがサブコンの設定変更だ。  

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TDI-Tuningは常にMODE4で走っているがこれでもトルクは470Nmを超える。ただでさえ雪道でのトラクションに不安が残るオールシーズンタイヤCCC LX2で走るのだ、ノーマルの400Nmのトルクでもえげつないがもはや5.0リッター自然吸気エンジンを二輪駆動で動かすようなものなのでFWDではさすがにしんどいとおもいMODE1まで落とした。落としてもノーマルより全然トルクはある。

 

雪道でこの鬼トルクが悪さをしなければよいが…

 

そんなことを考えながら木曽大橋を右折、一路高山を目指した。

ContiCrossContact LX2の実力

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除雪が入ったR361はところどころ氷が露出する、いきなりオールシーズンタイヤの弱点とする凍結となる最悪のコンディションだった。ブラックアイスバーンよりはマシとはいえ、気を抜くとフロントから接地感が消える。

 

雪道に慣れているとはいえ3008で本格的な雪を走るのははじめてだ。それにタイヤは自身初となるスタッドレスではないオールシーズンだ。最初はおっかなびっくり制限速度の40km/hでも高すぎるんじゃないか?と思うような感じで走り始めたが、10kmも走るとだんだんCCC LX2に信頼がおけるようになった。

 

このタイヤ、意外としっかりしている。 

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■ 積雪は不安なし、しっかりと食らいつく 

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伊達にSNOWは謳っていない。積雪がある場所はしっかりとタイヤが雪をせん断し、食らいついてくれる。

 

アクセルをラフに踏まなければスリップすることもないし、車高を下げているうちの3008でも別にラッセル車になるほど低くはないのでSUVの本領発揮で案外深いところまではいける。AWDではないので未除雪区間に突っ込むのは命取りだが、そこまで恐れるほどでもない。

 

制動距離にしてもABSを効かせないように止まれば普通に雪を噛みしめるグッグッグッという音を立てながらしっかり止まる。ABSを効かせるとドライよりは止まらないが凍結よりはずっと止まれる。

 

雪道なりの運転ということで車間距離さえとっていれば積雪に関しては何の不安もない。 

■  凍結はやはり苦手・・・しかし

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積雪は問題ない、しかし凍結はやはり苦手だ。

 

タイヤよりも履いてきたランニングシューズが、クルマから降りたときにまるでグリップせずに転びかけて途中で登山用のシューズに履き替えた。

 

R361では九蔵峠のあたりが凍結がひどかった。

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最初登れないかと思ったが滑ればすぐにASR(トラクションコントロール)が作動してアクセルの踏みすぎを防ぎ、トラクションがかかり速度は落ちるが登っていける。

 

いじわるに坂道で停車→発進を行ったりしてみたが、なんのことはない、普通に発進できる。余程の急坂でもなければ大丈夫そうだ。

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ただし制動距離だけは大幅に延びる。これだけはタイヤの性能的に厳しいし、車体側の電子制御で制動距離を縮めることはできない。ABSの作動タイミングはドライでは考えられないくらいに早く訪れ、そして怖いくらいに滑走し制動距離が延びる。

 

急ブレーキはご法度だし、前走車がいるときは車間距離を多めにとり、急ブレーキを踏まないような状況を作り出さないと突っ込む可能性がある。

 

上りのタイトコーナーではトラクションが抜けるがこれもASRのおかげで低速ではあるが登っていけたし、下りに関しては今度はDSCが作動し曲がれないということもない。タイヤの限界は積雪のそれよりも早く訪れるが案外凍結でもCCC LX2は食う印象がある。

■ シャーベット

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ジェネラリスト的な性質を持つオールシーズンタイヤだが得意とするところがあり、それがレインだ。夏タイヤにしては水はけのよいパターンをしているし、スタッドレスよりも排水性は高い。

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この性質もあり苦手とするスタッドレスが多いシャーベットでの安定感はかなり高い。さすがに氷は苦手だが、シャーベットの場合は氷よりも水の悪影響の方が大きく、その水をうまく排水できているようだった。

 

気温が低くあまりシャーベットらしいシャーベットに出会えずほんの一部分での評価にはなるけれど凍結よりはまだグリップしてくれるかもしれない。でも油断は禁物だ。

 

■ 高速走行

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そもそもCCC LX2は冬の高速道路を走れるのだろうか?

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CCC LX2はスノーフレークマークもSNOWマークも存在しないただのM・Sタイヤだ。

 

冬タイヤ規制の区間は厳密には走行NGだと思うが特に止められることはなかったのでそのへんはチェックする人間のさじ加減なのかもしれない。。。

 

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https://www.goodyear.co.jp/products/tires/4seasons/4seasons.html

ただ走らせてもらえるからといって冬場の高速道を走るものではないというのが本音。

 

一般道を40〜60km/hくらいで走る分には特に不安を感じさせないタイヤも、高速道路で速度があがり、そして路面が凍結やうっすらと雪が積もった状態になると全輪から接地感が消えまるで浮遊しているような感覚になる。

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いくら雪道に慣れているとはいえこれはさすがに怖い。すぐに高速道路を降りて一般道に逃げた。やはりタイヤ的には一般道の速度域のほうが安心感がある。

 

高速道路を走る可能性があるのなら止められる可能性もあるのでチェーンなどを持っていったほうが幸せになれるかもしれない。。。

 

3008の雪上性能は如何に?

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CCC LX2というオールシーズンタイヤの特性は理解できた。プジョー3008が純正採用するだけあり確かにある程度の雪道での走りは担保されているようだった。

 

同時に3008の車体側の制御が有能であることもわかった。

■ FWD+オールシーズンタイヤでも案外いける!

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プジョーがFWDでも十分というように自分も普通の雪道に対してAWDは不要だと思っている。なにしろ金沢に住んでいたおよそ5年間はFWDの車しか乗っていない。あえて冬の除雪されていない雪山にスタック覚悟で突っ込んだりもしたが、蛇行しながらも目的地まで到着できた、スコップがあればどうにかなる派だ。

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ちゃんと積んでいきましたよ、スコップ!

 

だからプジョー3008のFWDにもなんら不安を感じるものはなかったが、タイヤが案外よかったので白川郷までも走り切ることができた。

 

どちらかといえばディーゼルのトルクが分厚すぎるのでアクセルをラフに踏んでしまうとASRが作動してやたら出力ダウンするなぁ…というポイントが多かったこと。

 

雪道で3008を上手く走らせるには伝家の宝刀「グリップコントロール」よりもマニュアルモードを多様したほうがいい。

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ガソリン車はわからないがディーゼル8ATの3008はマニュアルモードにすると3速発進ができる。普通のAT車でもマニュアルモードで2速発進が可能なことが多く、そうすることで滑りやすい路面でトラクションをかけやすくなるが3008は3速発進するとかなりマイルドな発進ができ凍結した上り坂でも普通に走り出せた。

 

タイヤの性能的にくだりのブレーキがなかなか怖いのでそういうときも積極的にエンジンブレーキを使いたい。ディーゼルだからエンジンブレーキは弱いものの使うか、使わないかは大違いだ。

 

それにスポーツモードが実に走りやすく、帰り道は車通りが少ないことを確認し、オールシーズンタイヤであることを半分忘れながら、ジモティと思われるインプレッサと絡ませて頂いて結構攻めた走りもした。

 

スポーツモードにするとステアリングの重さも程よくなり、アクセルレスポンスもよくなるのでそのアクセルに対する応答性のよさが特に滑りやすい路面で相性がよいのかもしれない。

 

この辺はドライバーの好みが出るが、使えるものは積極的に使おう。

■ グリップコントロールは使えるか

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プジョーがAWDを持たせない代わりにインフィニティシリーズ(3008などの4桁もの)にもたせているのがグリップコントロールだ。これを積極的に使えばオフロードや雪道の走破性が高まると言われるものだが、今回のような除雪された道や10cm程度の積雪では特にその必要性を感じなかった。

 

  

グリップコントロールはESC(ABSやASR(トラクションコントロール)とDSC(横滑り防止)の統合制御)のセッティングで主に発進を安定させる仕組みらしい。

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タイヤがグリップしている限り、ノーマルもスノーも発進時に大きなトラクションの差は見られない。

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ノーマルでスリップするところはスノーでもスリップする。ただASRの作動ポイントが若干早く、出力もそのぶん落とされたかな?と感じる程度だ。

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ノーマルモードにしていてもオールシーズンタイヤでトラクションが掛かる程度の滑りやすい路面であれば普通に走れてしまう。ただ厳密にどこまで制御が入るのかは、違いは何か?がわからない以上、念の為に雪道ではSNOWにダイヤルを回しておくと安心かもしれない。

 

OFFは脱出用に使えるが、今回の道でスタックするような場面は皆無だったので試せなかった。

 

マニュアルには「標準で装着されているオールシーズンタイプのタイヤを装着しているときに有効です」とあるがまさにそれで昨年19インチのタイヤでこの程度の?と思うような砂でスタックし、グリップコントロールを使ったがまるで脱出できなかった。。。

 

結局最後はタイヤの性能が物を言う。

 

■ 絶対に滑らせたい人と、絶対に滑らせないクルマ

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雪道はどんなクルマでも滑らせながら走らせたい。そんな願望があるユーザーは3008がそもそも向いていない。このクルマはテールスライドの一切を許容しない。

 

それはプジョー3008のESCが優れているからだと思う。

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特にDSCの効果は絶大で電動サイドを引いて無理やりスライドさせようとしてもきっかけすら許してくれない。もしかしたらグリップコントロールでOFFにすればよかったかもしれないがそこまで頭が回らなかった。

 

少なくともグリップコントロールをノーマルかスノーにしている限り、DSCがかなり強烈に働いて不安定な挙動を許さない。

 

コーナーでタイヤのグリップが失われアンダーステアが出て雪壁に一直線みたいなときもステアリングを切っていれば3008が勝手に曲がれないと判断し前後左右のブレーキを絶妙に作動させ減速→旋回まで持っていく。

 

そのためステアリングを切ってさえいればその方向に向きを変えてくれる。

 

なので雪道の定番であるカウンターステアを与えるとお釣りがでたりかえって挙動不審になるため3008を信頼して曲がりたいと思ったらとにかくその曲がりたい方にステアリングだけ動かしておけばいい。

 

これだけ強烈な制御で安定姿勢に持っていく。今どきのクルマはすごい。

 

 

CCC LX2はどんなユーザーにおすすめか

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あらゆる冬場の路面でオールシーズンタイヤは意外と走れることがわかったが、そもそも気をつけさえすればオープンデフのFWD車だって夏タイヤで走ることができる(何

 

2006年3月、卒業旅行に向かう道中で豪雪に見舞われ短時間で積雪30cmを超えた中、サーキットすらターゲットに入れたブリジストンのRE-01Rを履いたマーチ12SRで福井から金沢までの100kmを引き返したことがある。 

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凍結した路面ではどこにすっ飛ぶかわからないし、ほぼラッセル車みたいな状態で金沢まで恐る恐る走りきった、二度とやりたくはないし、まだ新車で納車1週間のマーチをよくぞ潰さずに持ち帰ったと思う。

 

サーキット向けのタイヤでさえバリ山であれば、異常な豪雪状態の中を走りきれるくらいの性能はあるのだからオールシーズンタイヤで雪がいけないわけがない。

 

ただそれはイレギュラーすぎる話で、そもそも普通はやらない。当時は深夜でもともと車通りも少ない中、福井から金沢まで通常の3倍くらいの時間をかけて戻ってきている。それが日中の車通りの多い時間帯だったらとてもじゃないがいい迷惑だ。

 

そんなタイヤに比べればオールシーズンタイヤはマシではあるが、はっきり書いてこのタイヤを使っていい人と駄目な人がいる。

 

それははっきりとさせておきたい。 

■ 雪が降らない地域に住んでいる&雪道に行かない人

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自分は新潟生まれの新潟育ち、何なら津南とかめっちゃ豪雪地帯にも住んでいたので雪の怖さも知っている。

 

子供の頃から雪や氷の上を自転車で走ってすっころんだり、そんなことが当たり前で、免許をとってからは雪が降るとわざわざ金沢から富山の山奥まで雪山を走りに行き、毎回アルトワークスのバンパーを大破させて帰ってくるようなバカだった。

 

だから雪道のいろはも知っているつもりだし、同時に舐めてかかったらいけない道であることも知っている。そんな雪国の人間目線で書けば雪国でオールシーズンタイヤは選択肢に入らない。おとなしくスタッドレスタイヤを買え、以上

  

”走っていい”と”走れる”は大きな差があり、オールシーズンタイヤはあくまで”走っていい”程度の性能しかない

 

大きな不安こそないが、いざというときの回避運動や制動距離の長さも考えれば雪道での性能はスタッドレスタイヤに遥かに劣る。

 

仮に雪国でオールシーズンタイヤを使う選択肢が存在するのだとすれば、プジョーのように最初からオールシーズンタイヤを履いているクルマを買い、冬になったけどスタッドレスタイヤを買うのはどうかと迷っている人。そして2台めのクルマとしてスタッドレスタイヤを履いたクルマを持っており、普段はそちらで活動できる人だ。

 

雪国であっても北海道などの山奥などでない限りは日常的に雪が積もっている路面状態というのは新潟や北陸であってもあまり多くはない。平野部であればなおのことそうで、雪国だから雪多いんですよね?って聞かれても平野部にいると「?」って感じになるくらいあまり積もらない年もある。

 

なのでそういう積もらないときに履いているタイヤとしてはオールシーズンタイヤはありだ。雪が降ったり朝晩の凍結時間はスタッドレスタイヤを履いた別なクルマで活動すればいい。日中やちょっと雪が降らないところへ遠出するクルマとしてオールシーズンタイヤのクルマを残しておくのであれば別にそれはそれでいいと思う。 

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普段雪とは無縁の地域に住んでいる人で雪道に行く用事がない人にもオールシーズンタイヤはありだ。

 

例えば先日福岡でも雪が積もったが、現地の友達に言わせれば雪なんか降らないからスタッドレスタイヤなんかみんな買わないとのことだった。東京も似た感じだろう。基本ウィンタースポーツを楽しむ人でなければ雪の降らない場所に住む人がスタッドレスタイヤを買うようなことはない。

 

でも突発的な降雪がある、先日の福岡みたいなことになればオールシーズンタイヤのプジョーは活躍できたと思う。写真や映像でしか見ていないがあの程度の雪であればオールシーズンタイヤでもいけるし、少なくとも夏タイヤで活動するよりは遥かに安全だ。

 

 

夏タイヤでスタックするクルマはTV局のいい餌だし、そうなりたくないのであれば夏タイヤよりはオールシーズンタイヤを履こう。 

■ 通年を同じタイヤで過ごしたい人には向いている

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タイヤ交換は面倒だ(結論)。

 

19インチは非力な自分には非人道的な作業にしか思えない、まじで腰が死ぬ。

 

非降雪地帯でオールシーズンタイヤを履いていればその煩わしさからも解放される。

 

自分のように週に1,000kmとか走るのでなければ冬の12月〜3月末くらいまででクルマを動かす機会はどのくらいあるだろうか?その僅かな期間と距離のために高いお金をだして数ヶ月履くためだけのタイヤを買うのは正直バカバカしいとも思う。なにしろマストアイテムではないし、降雪地帯に行くのでなければ都市部で降雪があってもクルマを動かさなければいいだけだ。東京でも雪が積もっても2〜3日もすれば路肩に氷が残るだけで路面は完全にドライになっていることが多く、スタッドレスタイヤの出番は本当にない。

tenki.jp

これを書いている今日(1月13日)は日中の気温が10℃を超えている。気温的にはスタッドレスタイヤではなく夏タイヤでも問題ないほど。そんなときにわざわざタイヤ保護のためにスタッドレスタイヤから夏タイヤに戻すような人もいないはずだ。

 

そういう煩わしい一切を考えずに通年履き続けたいのであればオススメできる。

 

場所の問題もある。

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交換したタイヤを置ける場所があればいいが、マンション暮らしなどではそうもいかない。巨大なタイヤは共用部にはおけないし、ベランダも非常通路を塞ぐなどの理由でNGなことが多い。そうなると外部倉庫に預けるか室内保管しかない。

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部屋の一部分をタイヤ4本が占めるのはかなり邪魔だし、なにより外に置くべきものが室内にあるのも気分的によろしくはない。あまりきれいなものではないしね。

 

スタッドレスタイヤを夏タイヤとは別に用意するとはこういうことで、場所に余裕があれば用意すればいいが、前記したとおり降雪地帯に行く用事のない人にとっては無駄の極みだ。だったら1セットで済むオールシーズンタイヤにしておくほうがいい。

 

近い理由でホイールとタイヤをもう1セット用意するのでどうしてもコストは掛かる。最近のSUVはホイールも巨大化しているので1本あたりのコストはかなり掛かる。国産でスタッドレスタイヤとホイールを揃えたら10万円超えは見ておく必要がある。次のクルマなどで使い回せれば長期的には安いという見方もできるが、メーカーが変わればPCDだって変わるしサイズが合わないことが多い。数年しか乗らない人であればかなり無駄なコストだ。

 

そこをオールシーズンタイヤにすることで別にホイールとタイヤのセットを用意しなくて済むため大きなコストダウンになる。降雪地帯では必要経費だとしても非降雪地帯では払うか払わないかは決めることができるものだ。なので降雪地帯には行かないけどちょっと雪は不安かもしれない、そしてホイールは純正を使いたいし、そのまま夏も履きたいなみたいな非降雪地帯ユーザーにはぴったりのタイヤだ。

■ 雪道ドライブに慣れている人なら使えるタイヤ

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条件さえ合えばオールシーズンタイヤは「あり」だ。

 

しかし、雪道で運用を考えるならオールシーズンタイヤはドライバーを選ぶ。

 

自分は前述のとおり慣れているのでそこまで不安を感じることはなかったものの、これが雪道が苦手だったり雪とは無縁の世界で生きてきて雪道デビューするんですみたいな人だったら「絶対にオールシーズンタイヤで行くな」と忠告する。

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先のマーチのRE-01Rのように、あれは自分が雪道が得意だからで何の電子制御デバイスも持たないマーチにハイグリップタイヤでもトラクションをかけることができたからだ。そのときの経験が自然にいまの3008とオールシーズンタイヤの組み合わせにも活かせているから不安を感じていないし、上に書いたような感想になっているだけで不慣れな人であればその感じ方はまた変わってくる。

 

もし「オールシーズンタイヤで雪道行けるかな?」なんて不安に思ってこの記事にたどり着いた人がいるのだとしたら「あなたは雪道が得意ですか?」の質問に心の中で静かに答えてほしい。

 

結果が「雪に慣れている」であれば通年履きのタイヤとしてどうぞ、そして多少の雪を嗜んでください。

 

結果が「NO」であれば迷いなくスタッドレスタイヤを買ってください。クルマを廃車にするよりはホイールとタイヤのセットを買った方が全然安いです。

 

 

安心はお金で買える。不安が1mmでもあるのであればスタッドレスタイヤに行くほうが絶対にいい。もし純正ホイールが余っていてそれに履かせるタイヤを悩んでいるのであれば何を悩んでいるのか逆に知りたい。

 

履かせるものがあり、冬タイヤを悩んでいるのであればオールシーズンタイヤに行く理由がない。雪が少なかろうとスタッドレスタイヤを履いておけばいいじゃないか…と言いたい。

 

結局は最後は自分次第。

 

上の内容や路面を大体イメージできて、それでもこれで果敢に雪道を攻めたいなら自己責任でどうぞ。でも雪に行くならスタッドレスタイヤが絶対安全だし、楽しいよ。

 

プジョーのオーナーは最初からオールシーズンタイヤなので自分のようにこれ以上ホイールを増やしたくないし、CCC LX2もまだバリ山で捨てるのがもったいないしみたいな人もいるかもしれないけど、その人達にはとりあえずチェーン買おうぜとアドバイスしたい…だって高速道路、ほんと怪しいんだぜ(´;ω;`)ブワッ

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自分はオールシーズンタイヤの限界も見えたのでおとなしくチェーンを買おうかと検討してます。

 

 

久々に長文を書いて疲れたなり。