楽を知るともう戻れなくなるの典型
人間というのは便利なものや楽を知ってしまうともう不便や苦痛に耐えられなくなる。
なんのことかと言えばオートバイにおける快適性の話である。
もともと二輪車は四輪車に比べて大きな不便を伴うもので、よくSNSなどでは「四輪の倍も辛いから『倍苦』」などと言われることもあるように決して楽な乗り物ではない。
もちろん便利なところは多々あって、クルマなら渋滞で数時間かかるところを30分でいけてしまったり(Yesすり抜け)するしそういう日常では四輪に勝るところもいくつもある。
ただ自然環境に対してだけは恐ろしいほどに弱い。
雨が降れば滑るし、四輪と違ってスリップは転倒⇒無慈悲な死と悲惨なことに直結してしまうから細心の注意は必要だし、雪が降ってリスクは四輪とは比べ物にならず、強風でも転倒の可能性がぐんと増える。
また夏は熱中症で倒れるんじゃないかというくらいに暑いし、そして冬は凍死するんじゃないかというくらいに寒い。
ライダーに「夏と冬、どっちが好き?」と聞くと両方苦手という答えも出てくるほどにNOTライダーが考えているほどに夏も冬も二輪車はつらい。
ただ自分は夏の方がまだマシだと思っていて、冬場はけっこうキツイ。
この12月ともなれば「バイクの冬眠」という声が聞こえてくるように乗らない人が圧倒的に増えるし、地域によっては雪で物理的に乗れなくなる。
ただ、自分たちが住んでいる関東平野部は朝夜の凍結リスクはあるものの日中であればわりと一年中乗ることができる。雪が降ってもそれは数日間の話だし、がっつり積もることは数年に1度あるかないかだ。
1年中乗れるとはいえ「乗れる」ことと「乗りたいか」ということはまた別で、乗りたい気持ちをそぐくらいに寒いのは関東だって同じ。朝は放射冷却で氷点下になることだってあるし、最近では朝の気温は一桁前半でリチウムイオンバッテリーは3分程度の放置では目覚めず、セルを回してもエンジン始動に失敗し時計がリセットされるということをほぼ毎日繰り返す。
数分放置、2~3回始動に失敗するとセルを回したことでバッテリー内部の素子が目覚めるのか多少不安定ながらエンジンは始動するので困ったことにはまだなっていないが、それくらいに関東だって寒いのだ。
バイクにも厳しいがライダーにはもっと厳しい。
幸いにしてX-ADVは純正でグリップヒーターが装着されているのでハンドルを握っている限りは手の内側は暖かい、そして先日その効果を倍増させるためにアフリカツイン純正のナックルガードと社外品のエクステンションを投入した。
見た目はイマイチにはなってしまうものの、宗教上の理由で嫌っているハンドルカバーよりはマシで、オフロード行きますよ感を出すことが狙いでもあるのでこれはこれでいい、似合わないのではなくカラーのマッチングが悪すぎるのでこれはもしかするとそのうち塗るかもしれないけれど、とにかくこの装備があれば走行時の前方から来る風は低減され手の甲にあたる風が減ることでグリップヒーターの効果を高めることができた。
ただ補強を行うと弱いところにダメージが出やすいというのは機械も人間も同じで手ばかり温めると今度は他の部位に寒さを感じやすくなる、今まで気にならなかったのは手の寒さがそれだけきつかったからで、そのきつさが排除された分だけ他の箇所も今までと寒さレベルは変わらないのに寒いと感じるようになってしまったということ。
グリップヒーターがなかった車両に今までよく冬場に乗っていられたなと思う反面、与えられた文明の利器は活用しなければならない。
手の補強は済み、体はホッカイロと雪山に行くようなジャケットでなんとかなるとしても足の寒さもなかなかつらい。
前置きは長くなったが、ここでホンダ純正のレッグディフレクターを装着した。
レッグディフレクターとは何か
レッグディフレクターの役割は足に当たる風の低減。
フロントカウルの横にちょこんと飛び出したカウルエクステンションのようなパーツのおかげで前方からの風を直接足に当たりづらくしてくれる。
風が直接当たらなくなるだけでも冬場はだいぶ助かるというもので、今回はそのパーツを装着することにした。
Webikeでは入荷時期が当分先で下手をすれば寒いピークは終わるんじゃないかと思っていたが、別なサイトで在庫を確認できたのでそちらで購入した。
純正部品の値段なんかどこもそんなに変わらない、数百円のポイントが付くかつかないかなら自分は納期を最優先したかった。
純正部品であるということは社外品に比べてその品質や性能は折り紙付きというやつだろう。
アフターパーツメーカーもそれなりに研究はしているが車両を製造したメーカーが出すパーツは保証や信頼の観点から適当なことはできないし、確かな効果がなければクレームなどにもつながるためそんな商品なら出さない方がマシだ。
開梱して中身を見るとブーメランのような面白い形状のパーツが顔を出す。
「本当にこんなパーツで効果があるのか」
正直な第一印象はそれだった。
思ったよりサイズは小さい、取り付けると印象は変わるかもしれないがいわゆるカブなんかについていどでかいものと効果を比べれば数段劣るだろう。
もっともデザインありきで生み出されたX-ADVに後から付けるので極端に巨大化すれば障害物で破損のリスクがあったり製造上の問題なども出てくるのだろう。
それにしたってこれが1万円を超えるのはちょっとどうかと思った。
取り付けてからその辺は考えることにしよう。
取り付けはテープで貼るだけ
取り付ける前にカウルの脱脂はきちんと行いたい。
適当にしてしまうとテープの粘着が甘くなり走行中の脱落などにつながり大変危険だ。
脱脂しながらふと気づいた…
以前貼った反社会的勢力のロゴステッカーが見事に隠れてしまったorz...
結構気に入っていたけれど、これを貼った当時はまだレッグディフレクターのことなど頭の片隅にもなかった、最近あまりに寒くなりすぎて自分の脳内にレッグディフレクターという「存在こそ認知していたが、買うには至らない商品」のことが再浮上してしまったことが原因だ。
1,500円とかしたステッカーだったけど、これはもう仕方ない。
1.2万円払って買ったディフレクターの装着をあきらめるか、ステッカーをあきらめるか、そんなの答えは決まっているだろう。
結果、ステッカーの上から取り付けるという雑B型人間クオリティを発揮した。
「ありえんだろ」ってコメントは大いにあると思う、でも自分でお金を出して買って自分で乗っているものなんだからその辺はおせっかいなコメントってことであえて気にしないことにした。
多分両方ともそう遠くない未来で一度外すことになると思うんだ(意味深
装着後を上から見るとこんな風になる。
今までステップボードより引っ込んでいたカウルがステップボードと同じくらいの位置まで盛り上がる、この盛り上がった分で風を外側に受け流すということなんだろうか。
半透明なカラーはディフレクター自体に複数カラーを用意せずにどんなカラーにでもマッチさせるためのものかもしれないが車体に合わせたカラーもあればよかったと思う。
なんなら塗るからいいんだけど。
面構えはだいぶイメージが変わり、ただでさえ強面だったそれが強調される。
これは好き嫌いがはっきりするかもしれないが、ガンダムとかロボ系が好きな人には受け入れられる範囲だし、そもそもX-ADVを買うような層はそういうメカメカしいデザインが好きなはずだからこのくらいのアピールが増えても全然気にしないと思う。
ナックルガードとエクステンションも装着しているせいか、「やたら防御力が高いモビルスーツ」に見えるのはご愛敬だ、目元だけはザンスカール帝国のモビルスーツで決して連邦側の主役機にはなれない顔つきなんだけどさ。
真正面から見る印象より跨って見たときの印象は控えめで「本当に効果はあるのだろうか」というのは怪しいところでもあった。
街乗りでの効果は如何に
きっと高速道路とかのほうが体感はできる、そうは思っても高速道路を走れる時間がなく一般道を使った通勤でまず効果を確認することになった。
一般道では思ったより変化を感じられない。
ストップ&ゴーばかりの都心の渋滞では強烈な走行風を受ける時間はあまりにも短く、停車中の外気温の寒さで底冷えしてくるほうが気になってしまう。
ならばやはり高速道路だろう、休暇を利用して伊豆半島を一周することにした。
高速道路での効果は如何に
高速道路では街乗りよりは効果を感じやすかった。
やはり速度域が圧倒的に違うし、受ける風圧も段違いだ。
ただ、最初は「あまり変化がない」と思ってしまって、でも結構装着している人は効果があると書いていたのでなんでだろうと思ったら恐らくそれは乗り方に原因がある。
X-ADVのオーナーの多くが装着する純正・社外のライディングステップ、これに足を載せた状態だとレッグディフレクターの効果は弱い。
スクーター乗りは案外疲れるのでオートバイ的なポジションができるようにするこのステップを使うと足がフロントカウル(ディフレクター)からあまりに後ろになりすぎてしまい風よけの効果は薄れてしまうんじゃないかと思う。
https://www.autoby.jp/_ct/17408081
写真にあるようなステップボード前方まで足を延ばす「スクーター乗り」にしてみると風は明らかに減ったことで長時間のライディングでは寒さもそうだが風圧による疲労感も減るのではないかと思うくらいだった。
ただこれに1万円を払うのであれば、見た目が気に入らないという人も含めて防風・防寒のパンツやアウターを買ったりしたほうが得られる効果やバイクを乗り換えても使える装備という点でコスパはいいと思う。
最初からついているとか日常利用でも多少の風をかわし快適さをUPしたい、そのために支払う1万円は安いと思えるのであれば間違いなく効果はあるので付けたほうがいい。
好みがはっきりするパーツでもある。
12月は伊豆も暖かい
レッグディフレクター効果を知る為に走っていたが、タイトルにある伊豆半島一周は結果として行っただけで当初は「高速を走れればいい」ということで目的地も決めていなかった。
ただ寒い時期のツーリング先はおのずと限られてしまう。
山間部など凍結する場所はリスクヘッジのため極力冬場は回避したいし、そうなると自分の中での定番コースは霞ヶ浦か伊豆になる。
霞ヶ浦はいつも行くし、久々(というか数年ぶり)に伊豆を一周しようと決めた。
レッグディフレクターの効果を確かめるにはよくないが、この日はとにかく暖かく絶好のツーリング日和だ。
気合を入れて上半身も下半身も最強防寒装備で来たら逆に暑すぎて道の駅ですべてパージ、最終的には防風インナーとプロテクターだけになった。
バイクも多く、でもX-ADVを見ることもすれ違うこともなかった。
80年台のNSR250ですら3台も見たのに、それよりもレアなのか。
売れに売れている同門のレブルは250~1100まで恐ろしいほどの台数を見た。
周りでもレブルを買いましたみたいな人は本当に多く、同じホンダに乗っていると言ってもなんだかちょっと話に参加しづらい空気がある。
別にX-ADVが悪いバイクなんじゃない。
ただこのバイクを買おうという理由が見当たらない人があまりに多いんだと思う。
20代だったら自分もX-ADVは買わなかったと思う、それはつまり「なんでもできるけどなんでも中途半端」というこのバイクの特徴が関係している。
四輪車ではSUVのようなジャンルはまだ人気があるが、二輪のような趣味性が9割みたいなものではSUVのようなオールラウンダーよりもスペシャリストが人気がある。
またレブルのように独自の世界観を築き、その低価格帯路線や圧倒的なシートポジションの低さで男女問わず人気が出るモデルもあるが、それらすべてにおいてX-ADVの個性は中途半端すぎてしまう。
ただあらゆるジャンルの二輪車に乗ってしまい酸いも甘いも知った人、そして1台しか保管できないよという条件でこれほどに合致するすべての使用条件で使いやすい二輪車も他にない。
またビクスクジャンルにありながらギアがちゃんとあることで走っていて楽しむことだってできるのはX-ADVの持ち味だ。
伊豆の渋滞もDCTがあれば特に疲れることはない、クラッチを握る左手がツーリングの後半で無感覚になってしまうようなあの辛さを味わうこともなく、それはつまり安全なライディングに寄与することにもつながる。
疲れないは悪いことじゃない、楽しんで無事に家に帰るのが正しいツーリングなんだ。
暑すぎて脱いだオーバーパンツはシート下に放り込む。
これもX-ADVの魅力のひとつで日帰りツーリング程度であればバックを携行する必要はない。
二輪車は収納がないことが当たり前(スクーターを除く)なので箱、パニア、リュックやシートバックがないといくら日帰りとは言え何も買えないし、雨具などの装備も持ち運ぶことができない。
個人的に箱やパニアは運動性能に影響が出るので付けたことはないし、付けるとしてもシートバック派なのだけど雨具も含めて日帰りなら本物のビクスク勢には大きく劣るが困らない程度の容量はX-ADVも確保されているから助かっている。
せっかく伊豆まで来たし…道路沿いの看板を見て日帰り温泉に向かう。
ところが…
料金を調べようと検索したらサジェストが不穏なことに(´;ω;`)ブワッ
そもそも・・・
日帰りはやっていなかった(´;ω;`)
悲しいことですorz...
温泉はともかくとして、14時を過ぎているのにお昼を食べていなかった。
ソロツーリングは走ることがメインで食事はあまり気にしていない。
食事をするということはその時間だけ動けなくなるということで、それはツーリングとは思っていない、別に観光や食事を楽しむために伊豆に来たわけではなくレッグディフレクターの効果を試すために来たのだし、ただ走りたくて伊豆に来た。
食事を楽しむならそれは別なときにまたくればいい、伊豆なんてそんなに遠くない。
ランチだけにランチパックにした。
これひとつあれば1日くらいは余裕で持つ。
1日といっても朝は家でインゼリーを飲んできたので本日2食目。
バイクの燃費もいいが、人間の燃費もなかなか悪くないかなと思っている。
今日は19時頃には東京に戻らなければいけないため時間的に実は温泉も入っている余裕はなく、もし日帰り温泉を浴びることができたならその時点でUターンして帰路につこうと思っていた。
日帰り温泉に行かなかったのでランチを最低限に、とにかく前に進むことにした。
石廊埼のあたりだったかな、ここも久々に着た。
この辺では四輪と二輪のすれ違う台数は入れ替わり、圧倒的に二輪車の数が増える印象。
確かに二輪で走るには面白い道なのだが、たまに対向車として現れる四輪車がコーナーで膨らんでくるので衝突には気を付けたい。
そして突然現れるサルの集団も二輪にとっては脅威である。
絶景区間が続き、ペースを落とし気味に走る。
ステッカーが雑に増えた、何がDANGERなのかはわからないけれど貼ったセンスが既に危険ってことだろう。
DANGERの場所をあけるとエアクリーナーフィルターが出てくる、何も危険性はない。
このあたりまでくると出がけに入れた満タンのガソリンは残り少なくなる。
それでもまだ80kmくらいは走れたはずというのは車載の燃費計と残燃料計から判断がついたが、途中のアップダウンでセンサーがおかしくなったのかトリップAが急にリセットされてしまい、トリップ計を使い判断している残燃料計もリセットされたため残り燃料が不明となった。
普段はゲージの点滅などで判断するけれどX-ADVの残燃料計はかなり正確なのでそれをあてにして常に走ってしまう、文明の利器に頼りすぎてそれが使えなくなると一気に不安に襲われる。
便利なものはいいけれど、それが使えなくなったときのことも考えないといけない…
西伊豆のあたりで高いガソリンを満タンにし、県道410号を使い山登りをする。
時刻は15時半、日没まで1時間弱…さすがに山登りは冷えるが、よいこともある。
途中で紅葉をまだ見ることができた。
ひんやりとした空気、クルマもバイクも1台も来やしないそんな場所にいるとすごく心が現れる。やっぱり人がいない場所の方が落ち着いていい。
滝もあったのでマイナスイオン的なものもきっと出ていたんだと思うよ、知らんけど。
西伊豆スカイラインまで抜けると富士山がはっきり見えた。
それだけ空気が澄んでいるということだ。
それは同時にめちゃくちゃ寒いという意味でもありさすがにこの辺までくると下界でほんの1時間前まで18℃とかだったものが11℃と一気に冷え込んでくる。
これからの時間はさらに冷え込み寒さとの闘いになる。
レッグディフレクターの性能をいかんなく発揮してもらうときがきた…
と、その前に後方から危ない追い越しをかけてきたGSX-S1000と遊ぶことにした←
もちろん相手はストリートファイター系なのでX-ADVとの性能差は歴然としている、58馬力が150馬力のS1000についていくこと自体が無茶なんだ。
ただ追い抜かれたのは何かのマラソンで渋滞していた土肥峠付近、マラソン渋滞が掃け、四輪が消えたその瞬間からだった。
そのあたりには長いストレートはほとんどない。
馬力があるモンスターバイクであっても、サーキットとは違う荒れた路面でアクセル全開で150馬力を使いこなせるライダーは実際のところそれほど多くない。
そうはいってもX-ADVはバンク角も浅く、すぐにセンタースタンドが犠牲になってしまうので無茶はできないが馬鹿みたいに太い低速トルクを利用して走れば案外前との距離は離されない、それどころかコーナーの進入では差を詰めることもできた。
車重は向こうの方がわずかに軽いが、後ろから見ても失礼ながらライダーが重そうだ。
こちらは50kgを切る体重しかないし、その体重が車体の重量さをプラマイゼロかこちらのほうが逆に軽いという結果にもなり、決してプアではない足回りとブレーキを信用して攻め込めば案外いけるのだ、このX-ADV。
立ち上がり旋回速度は劣っても、立ち上がりでも離されない。
排気量的にS1000のほうがトルクもあるが、あちらの最大トルクは9000回転まで回して105Nmで、こちらはその半分ほどの4750回転で69Nmとなる。
アクセルを開け始めた直後から怒涛の加速をイージーに引き出せる、ギア操作なども考える必要はなくただ路面や前を行くS1000の動きに注意していればいい。
とにかく楽についていけるのだ。
追い抜けるほどの余裕は当然ない、けれども大きく離されることもない。
これくらいの性能が危なくなくてちょうどいい、もう若いころと違ってガンガン攻めるような走りでリスクを負えない。
無事に帰ってまた翌日から仕事して、たまの休みでツーリングを楽しみたいんだ。
そういうマインドになるとこのX-ADVは最高にいい相棒、This is 最高にちょうどいいホンダってこのことを言うんだと思う。
このあと修善寺道路で大渋滞にハマった。
ワインディングを攻めた割には体の負担も少なく渋滞ですり抜けしないで過ごす精神的な余裕もまだあった。
過去にブルターレやハヤブサで西伊豆を走ったときは手首が痛くなったし、その後の修善寺の渋滞でのクラッチ操作に左手が耐えきれずすり抜けをして料金所まで吹っ飛ばす必要もあったがそういう危険を冒すことなく無事に東京まで戻ってくることができた。
ついにODOは10000kmを超えた、納車2か月と2週間目のこと。
代わりに四輪のプジョー3008の走行距離は月に1,000kmペースにX-ADVの納車後から落ちてしまった。ADV150のときはそれでも月に四輪は3000~4000kmは走っていたわけだがそれだけX-ADVは四輪の代替として活動できる扱いやすさがあるということだ。
コスパ的に四輪と二輪どちらがいいのかは微妙だ。
燃費はディーゼルの3008よりもレギュラーで街乗り20km/Lを超えるADVのほうがいいにせよタイヤ代などのメンテナンス、消耗品台は四輪よりもかかることが多い。タイヤなんて1本の価格で3008の2本分くらいの価格になる。それでいて走れる距離は標準のタイヤなら四輪の半分程度だ。駆動系にしてもチェーンやスプロケ代だってかかる。
四輪でそこまで駆動系にコストがかかることは少なく、極端は話は数千kmごとのオイル交換だけしていれば最近の四輪車であれば問題なく走ることはできてしまう。
二輪はそうはいかない、伊豆1周程度とはいえ走り終わったら駆動系のメンテナンス、注油や各部の増し締めなどは行っておかないと嫌なトラブルに見舞われる可能性がある。
令和の時代に登場したモデルであっても多くのオートバイはメンテナンスフリーとはいかないのが実情。
そのメンテナンスが楽しいと言えば楽しいし、結果としてトラブルを未然に防止し、それは二輪の場合は悲惨な事故を避けることにもつながる。
プロにお願いするのは正確だけれど現実的に毎回ツーリングのあとにプロにお願いする人はごく限られた人しかできないことで、多くは何もやらないか、自分でやるかの2択しかない。
重整備は無理にしても注油や増し締め、各部の点検であればプロでなくとも学べばできるはず、それをやらないのは自分としては二輪やめたほうがいいんじゃないですかと思う。
わずかなトラブルから転倒などが起きればその時点で最悪死ぬ可能性があるわけだから、死んだら当たり前だけど二度と走りに行くことはできないわけだし。それが嫌だから手間をかけてしっかりツーリング後はメンテナンスを自分でする、人任せにしない、そして決められた点検期間でプロにしかできない整備や確認をしてもらう、それが重要なんじゃないかと自分は思います。
そんなこんなでレッグディフレクターを試す伊豆1周のツーリング無事終了!
長々ご覧いただきありがとうございました(´;ω;`)ブワッ