7月11日、セブンイレブンの日です。
最近平日、休日問わず長雨が続き気圧の変化で頭痛が絶えずてんやわんやなわけです。
個人的に夏が嫌いです。
寒い季節であれば服を着込んだりすればよい話だし、クルマにしてもヒーターだけで生活は十分に可能ですが夏場は燃費も悪化するエアコンはONにしなければいけないし、さすがに全裸で運転するわけにもいきません。
長期休暇を取りやすい時期ではありますが、あつすぎてバイクに乗りたいという気持ちを徐々に落ちてくるものです・・・歳かもしれません。
暑いといえば大黒ではじめて野生のロケット3を見ました・・・見ましたというよりトイレから戻ってきたら隣にいて「おお!」となりました。
ロケット3はいま、一番欲しいバイクで、まさに赤がほしいわけです。なるほど、3008と並べるとこんなふうになるのかと思いましたが、日中で30℃を超える気温の中、股下に総排気量2,500ccものエンジンを搭載するロケット3はとんでもなく暑いのだろうなと思います。
さて、そんな日に首都高を使ってどこを目指していたのかをお話すると今日はオイル交換と、そしてこのブログのタイトルにもなっている「シート」の交換のために横浜に向かっていたというわけです。
3008、もといフランス車のシートは同クラスの日本車をはじめとする自動車と比べてもトップクラスとも言われる座り心地もよく長距離に耐えうるシートを装着していますが、今回はそんなシートを、メーカーが良かれと思い考え抜き、選びぬいた至高の一品を交換するという愚行を行おうというものです。
興味がある方は最後までお付き合いください。
なぜレカロを選ぶのか
実は少し前、あのひよこ展に行った帰り道に一度訪れています。
川崎のコストコに行った帰り道、川崎からこの横浜のお店までは下道で30分もかからずについてしまうような距離感なのです。
このお店はオートバックスのグループでありながら、レカロとS2Kに特化しているというなんともまぁマニアックなお店です。
シートのようなものは実際に座ってみないとその良し悪しはわかりません。
また安い買い物ではないため失敗もおいそれとできないものですから、ASMさんのように試座できるシートが多く並んでいるお店というのは素晴らしいものです。レカロにすると決め打ちであれば、ここより他に関東においてレカロに試座できるお店はないのではと思うほどのラインナップでした。
さて突然ですが知っているようで知らないレカロの話。
自動車用シートにおいてNO1と言っても過言ではない知名度ならびにブランド力を持つレカロですが、その歴史は古く1906年にドイツの馬車職人ヴィルヘルム・ロイターが創業しています。
ガソリン自動車の歴史は1800年代までさかのぼりますが、1900年代までは貴族の乗り物であり、その後一般大衆に広く普及させる切っ掛けとなった米国フォードのT型の発売が1907年となっていますから相当な歴史がある会社なのです。
自動車の交換用シートとして我々のような自動車好きには知られていますが、今となっては医療用や公共交通機関、施設などでも広く採用されているようです。
身近とは言えないですがJR東日本新幹線E5系などのグランクラスでも採用されていますし、航空機用のシートとしても選択が可能になっています。
金額的には身近とは言えませんが事務用椅子としても販売されていますが、いずれにしても長時間座る人の腰痛予防を考えたシートとなります。
自動車用としてはレカロ=スポーツのイメージは強くありますが、メディカルチェアとしてもラインナップは豊富です。
ERGOMEDあたりのシートはスポーツというよりは快適性を重視したシートとかと思いますが、このようなシートを純正採用したモデルも昔は一部国産車でありました。イメージでは三菱が割と採用していた気がするのですが、限定されたスーパーカーでもない量産車に採用できる信頼性と安定供給を可能にできるブランドとしてもレカロは非常に優秀だということでしょう。
交換用シートとしては背もたれが稼働するセミバケットタイプと完全にフルバケット(レカロではモータースポーツシェルとか呼んでいる?)の2タイプがありますが、快適性とスポーツのバランスを重視するのであれば断然セミバケットタイプが良いのです。
考えるまでもなく、幅広いポジションを取ることができるのは複数人のドライバーが運転する自動車では当然に必要な機能だからです。見た目は硬派に見えますがシートと身体の一体感が増すとそれだけでも疲れにくくなりますし、座面なども考えて作られているため身体に合うシートを選べば見た目ほどに疲れず、純正シートよりもかなり楽な運転ができるようになります。
フルバケットタイプであっても個人的には楽だと思います。
ドライバーが自分ひとりである場合、ポジションをちょこちょこ変更することはまずなく、一度決めてしまえばほぼ変更することがありません。履く靴によって多少の前後はありますけどね。
人によって違いはありますが、自分はセミよりもフルのほうが身体とシートが一体になり楽なので交換用シートはいままでフルバケットシートしか買ったことがありません。
それで年間10万kmなどを走ることもありましたが何も問題がありませんし、逆に純正シートではそれは無理なことでした。
考えてみれば当然とも言えるのですが、レースを想定されたフルバケットだから疲れるという話には当然ならず、なんだったら長時間、かなりのGに耐えながら走るドライバーを支えるシートがそんな短時間で疲れるようではお話にならないということで、量産車のシートに求められる以上の快適性はあって然るべきとも言えるのです。
話は長くなりましたが、今回はそんなレカロに純正シートから交換するという話です。
予め書いておきますが、プジョー3008のファーストクラスパッケージに採用されているこの純正シートは今すぐ社外品に交換したいと思えるようなちゃちな作りのシートでは決してなく、どちらかといえば万人に「よいシート」としておすすめできる、レカロに負けず劣らずな座り心地のシートであるということです。
プジョーの前に乗ったフィアットは3年で7万km、いまのプジョー3008は2年を過ぎて8万kmを超えており、コロナなど外出制限が特になかった時期に運用されたにも関わらず距離はそこまで伸びませんでした。
これには理由があって、フィアット500Xの純正シートが自分の身体に合わず100kmも走ると腰痛が出てきて500kmも走れば激痛で息が荒くなるようなものでした。500kmといえば東京から大阪手前くらいまでと非常に短距離にも関わらず、そこまで行くことさえはばかられるものだったのです。
それがプジョーでは購入直後から九州まで行ったりとロングドライブばかり、しかも車中泊をしてそのまま走り続けるというドライバーにとってはより過酷なシチュエーションでもあるに関わらずプジョー3008はシートを起因とする腰痛は発生していません。
その素晴らしい純正シートからあえてレカロに交換するとすれば万人向けに作られたプジョーのシートもどうしても合わない人が出てくるのでそういった人たちですが、自分のように特に不都合がないのであれば決して安くはないお金を払ってまでレカロに交換する必要は特別ないわけです。
それでも変えようと思ったのは3008との一体感の向上のためでした。
3008にフルバケットシートを与える
お店で見たときにRS-Gが地味に安いなと思いました、カラーも車体に合わせればまぁ合うのではないでしょうか。特価なのか9.6万円でしたが、これはランエボに乗っていたときに買った中古のRS-Gがヤフ○クで8万円でしたのでこれだったら展示品とはいえこのRS-Gを買ったほうがよかったのではないかと思います。
RS-Gの良いところは座り心地もさほど悪くなく、ランエボで九州を回る3000kmの旅をしていたときも全然疲れませんでした(ただし、強化クラッチだったので足は吊りそうになりましたが)。
プジョー3008のようなSUVにフルバケットシートを付けることは珍しいことなのかもしれませんがまったく存在しないというわけでもありませんが、サイドシェルが高すぎると乗り降りがしづらいという問題が発生します。
RS-Gは
SUVの場合は乗降性の問題があるためサイドシェルがあまり高いモデルですと乗り降りがかなり悪化し利便性は著しく低下するものと思われますが、そうしたSUVでもぎりぎり利便性が確保されるのがこのRS-Gなのではないかと個人的には思います。
そもそもの話、SUVにフルバケが必要なのかという話はありますが、ちょっとワインディングを走る(意味深)と純正シートではサポートが足りず横Gに耐えきれず身体が動いてしまう状態になります。
左足はセンターコンソールに押し付けてふんばりますが、そもそもそんな状態で正確なステアリング操作ができるわけもないのです。
また身体が動くことで気づかないうちに疲労も蓄積することでしょう。
個人的にそんなにふらふらと身体が動く状態は好きではなく、じゃあここはがっちりと身体をホールドしてくれる、ガチなシートを入れようではないか!という話です。
SUVに何を求めているんだという話ですが、求めるものは人それぞれなので別にそのあたりはいいと思うのです。
PRO RACER RMS2700G
購入したのはこのシート、PRO RACER RMS2700Gです。
このシート、現行モデルではかなりガチなシートです。
PRO RACERとつくとおりプロレーサーが開発に参加して生まれたサーキットで使うためのシートです。
シェルがカーボンとFRPのものがありますが、金額をみればわかるとおり34万円もFRPよりも高く大きな違いは見た目とFRPよりも1kg軽いくらいです。
剛性も違うはずですがサーキットも走らない3008にその軽さと剛性が必要なのかと言われれば必要なく、そもそもこんなシートを付けること自体に意味がないわけです(何
サーキットも走らないのにサーキットユースのシートを選んだ理由は座ったときのフィット感が最高だったからですね。
腰回りががっちりとハマり、絶対に身体を動かすことは許さないと言っているようなシートは長時間のドライビングにどう悪影響を与えるかは正直未知数です。
座ってみたときにすっぽりとシートに落ちる(という表現が正しいかは別として)感覚はRS-Gでは得られない体験でした。
平均的な日本人よりもだいぶ細身の自分だとサイドシェルの高さよりも腿が低い位置にくるので足がシートから出てくることはまずないのです。
座り心地はRS-Gと比べてもだいぶ硬いのですが、座面自体はアフターパーツとして社外品でRS-Gのようなタイプも販売されているのでそういったものも選べばよいのではないかと思います。
気になる金額はすべて合わせて21万円弱となります。
プジョー3008は当然というかレカロから純正のシートレールが販売されていないため社外品の保安基準に適合するシートレールを注文せねばならずその納期だけが一週間ほどかかるとのことでしたがシート自体の在庫はあるとのことでした。
RMS2700Gですがそれなりに人気があるそうで、APITさんで納期を聞いたときは早くても8月頭だと言われました。同じオートバックスグループですが店舗ごとに在庫の融通を利かすということは特にしていないようです。
シートレール、サイドアダプタなどは定価なので大きく変わるとすれば工賃ですが今回足を運んだASMさんもAPITさんもオートバックスだからかほぼ一緒だったと思います。そのため今回は在庫があるというASMさんで選んだわけですが、ローンの場合は金利も18回までならASMさんは無料(カードを作る必要はある)なのでローンを考えている場合もよいのかもしれません。ただ、自分の場合は自宅から往復100kmくらいあるので燃料代と高速代を考えると近場で扱っているお店があればそういうところで買うのもいいと思います。
もともとかなり納期がかかったRMS2700G、また使用用途の主がサーキットであることから自分のような仕事帰りに1000km以上走りサウナに入りに行くという使い方は想定されていません。
そのためどこを見ても自分の中でいうところのロングドライブのインプレが乏しく、結果的に自分が人柱となり試すしかないなと思った次第です。
どう考えても失敗だろうという意見はごもっともなのですが後悔はしていません。
仮に失敗だとしてもレカロの場合は問題がないのです。
なぜならばレカロはモデルを問わずリセールが異様に高く、人気が高いRMSであれば状態さえ良ければ新品からそこまで落ちない金額で売却が可能というわけです。なによりもRS-Gなどと違いRMSはFRPと特殊なパッドの組み合わせなので汚れにも強くきれいな状態も維持しやすいのではないかと思います。
運転席側のみの交換にした理由
交換するのは運転席側だけですが、助手席側は最初から交換するつもりはありません。
グレードによって違うのかもしれませんが、少なくとも自分の3008は助手席背もたれを前側に倒し、後部座席を倒すとフラットになるため車中泊が可能になるため、これをフルバケに変えてしまうと大変なことに車中泊ができなくなります。
これがサーキットを走るクルマならそのくらいの割り切りは必要ですが、そうではないためそこはご愛嬌。それに助手席に乗る人もそれなりにいるのでそこに苦労を強いる必要はないなということです。
ただしバランスは最悪でしょうね。
運転席だけでおそらく20〜30kgくらい重量のあるシートを単体5kgに変更するのです。助手席側は電動でもないしそこまで重くないにしてもさすがに10kgは超えていると思うので左右差が激しいわけです。
ただ助手席に成人が乗れば体重差でむしろバランスはよくなるかもしれませんね、ドライバーの重量は50kgを切っていますから(何
車中泊もできて、ドライビングもしっかりしたものにできる…このバランスを考えたときには運転席側だけフルバケを入れるという選択になるのです。
先にも書いたとおりプジョーのシートはレカロにも劣ることはない優れた座り心地です、助手席には今までどおり変わらぬファーストクラス感(ファーストクラスパッケージなので)を堪能していただきたいと思います。
ついでにオイル交換
せっかくなのでついでにオイル交換もしてきました、安定のリキモリです。
オイル交換のタイミングを完全に忘れており、前回交換したのは3月でした。そこからよそ4ヶ月で8000kmなのでそこまで距離を走っていません。やはり緊急事態宣言の影響だったりもあるのかなと思います。例年であれば5月の連休などはもっと遠くへ行っているはずで、その1ヶ月だけで3000kmは走れているはずです。
やはり外出自粛は大きいようです。
オイル交換を終え自宅に戻る途中で雲行きが怪しくなります。
ゲリラ豪雨、雨雲が都心を包んでいます。
都心部では雹が降るなど大荒れだったようで、自宅周辺でも都心より遅れてぽつぽつと雨が振り始めたかと思えばものの数分で豪雨となりました。
気温は一気に6℃くらい下がったのはよいのですが、大荒れの天気。
前日に買ったばかりの靴を早速水没させてしまったのです。
悲しいことです。
さて、来週にはRMSに交換できるようですがそもそも無事に付くのでしょうか。
今までシンプルな構造のシートのクルマにしか乗ったことがありませんので、電動やマッサージなど多機能なシートの交換の煩雑さは理解できていませんが、取り付ける相手も工賃を取る以上はプロ。数多くのそのような複雑なシートも対応されていることでしょう、なのでどちらかといえば心配はシートレールがきちんと付くのかですね。
グレードによってレールが変わるとかはないのでしょうが、あまり多くのグレードで検証しているとも思えないのでこのあたりは不安の種ではあります。
いずれにしても結果はあと一週間もすればわかるのです。
楽しみですね。