- Alfa-Romeo Stelvioに乗り換える
- 終わりのクルマにはまだ早い、それでも終わりは着実に見えている
- ステルヴィオは自分の琴線に触れる最良の1台
- 発売当時はニュルブルクリンク世界最速のSUV
- 低走行車が多い?不人気車?
- 割とあっさり決まった契約
- そこを笑えるか否かでイタリア車のオーナー適性が試される
Alfa-Romeo Stelvioに乗り換える
タイトルにある通り、メガーヌR.S.273トロフィー2から、Alfa-Romeoのステルヴィオに乗り換えます…しかも、クアドリフォリオ(ぉ
さすがに現行モデルを新車で買える予算はなかったので、5年オチの初期型モデルを契約しました。
ステルヴィオはアルファロメオが初めて出したSUV、今はトナーレなどもあるけれど、あの当時は「アルファロメオまでSUVか」みたいな空気が流れていたのは覚えてるw
でも、今やどこもかしこもSUVは売れ線で出さなければいけないし、それはそもそも売り上げ的に厳しいアルファロメオだって同じだったと思う。
メガーヌからステルヴィオ、しかも中でも最強のクアドリフォリオを買うってどういうこっちゃ?というのは誰もが思うところかな…でも、自分はかなりのSUV好きだし、実際のところSUVはファミリーカーとしても超有能。
メガーヌが全方位から不評だったこともあり、わずか10か月で乗り換えるとなれば、それなりの説得材料も各方面に対して必要になるけれど、ステルヴィオであれば第一印象で却下されることはほぼない、知らんけど。
終わりのクルマにはまだ早い、それでも終わりは着実に見えている
年齢の話をしよう。
自分は去年の誕生日で40歳になり、最初は特に何も変わらないと思っていたのだけど、最近はそうでもなくなった。
誕生日直後に受けた健康診断では要精密検査の項目が3項目、「目」、「肺」、「肝臓」が出てきた。39歳までの健康診断では少なくとも社会人になってから一度もひっかかったことがなかったのにいきなりだった(´;ω;`)
それを受けて40代がひとつの区切りであることをなんとなく実感させられることになったわけで…
もちろん40代、現代の平均寿命を考えればまだまだ生きられる。でもそれは「生きられる」というだけであって何もかもが若い頃と同じようにできるという意味じゃない。確実に毎年衰えを感じるし、若い頃のような無茶も年々できなくなっている。
クルマは好きだ、趣味というよりもはやライフワークかもしれない。ただ、そのクルマを十全に操れるのは一体あと何年あるだろうか?という割と切実なことを思うようになってきた。
高齢者のミサイル事故も見るし、自分だっていつそうなるかはわからない。そう考えると実際に楽しくドライブができるのはせいぜいあと十数年なんじゃないか?そして、市場環境や社会情勢も大きく変動するこの世の中で、いつまで好きなことを貫けるかと考えたら「1年後の未来」も当たり前だけど保証されていないし、明日死ぬ可能性だって十分にあると、言葉にできない妙な不安感に襲われたのです。
そんな前置きがあり、だったら「今、いや一年後に死ぬとわかっていたら自分はいまこの瞬間にどんなクルマを買うだろうか?」と考え、その現実的なこと(主に予算)を念頭にクルマを選んだ時に自分にはステルヴィオ クアドリフォリオしかなかった。
ステルヴィオは自分の琴線に触れる最良の1台
購入店の紹介ページにあった写真を拝借、自分のクルマだからいいでしょうw
ただ、別にアルファロメオが特段好きってわけではないし、何よりアルファロメオのデザイン…あの独特のグリルは割と苦手な方だってことは予め書いておきますwww
ただ、そんなこともどうでもよくなるくらいにエンジンが魅力的。
690T 2,891cc V型6気筒ツインターボエンジンはフェラーリのF154系エンジンから2気筒ぶった切ったと言われる。
先ほどの「あと何年~」の話を前提に考えたとき、これが最後のクルマ選びになるなら乗りたいエンジンに乗っておきたかった。
ちょっと無理すればフェラーリの中古も買えないことはなかったが、それでは周囲に対する言い訳がまるでできない。アバルト124スパイダーを維持しながら、ファミリーカー&仕事で使うクルマに例えばフェラーリFFを買うとか絶対にありえない。
そうなったときに現実的な範囲で実用性を持ちながら、かつ官能的なエンジンを持つ今どきのクルマとなったら予算的なものもあり「グレカーレ トロフェオ」、「フェラーリFF」、「ステルヴィオ クアドリフォリオ」の3つから、最終的にステルヴィオになった。
発売当時はニュルブルクリンク世界最速のSUV
好き嫌いが分かれるフロントマスク、アルファロメオらしいと言えばそれまで
ジュリア・ステルヴィオに始まるジョルジオ・プラットフォームのクルマは2017年ごろに日本で販売された。アルファロメオとしてはかなり久しぶりの後輪駆動用のプラットフォームで、エンジンこそ完全独自をやめたアルファロメオなので他ブランドのものを流用する形にはなっているものの、それでも新しいアルファロメオの世界観は感じられる。
正直なところアバルト124スパイダーに乗るまでは後輪駆動が大嫌いだったのだけど、あの蠍の毒で一気に頭の中が「後輪駆動マンセー!」になってしまっている(ぉ
なのでジョルジオ・プラットフォームのアルファロメオというのは悪くない選択だと言えるし、何より当時新車価格が1,100万円くらいしたステルヴィオ クアドリフォリオも今や600万円を切る価格で手に入る。
今や標準車のステルヴィオですら新車価格は800万円なので、フェラーリの血が流れるエンジンを積んだSUVが600万円で買えるなら価値観は人それぞれとしてもバーゲンプライスだと自分は思った。
そのステルヴィオに付いている肩書は「ニュルブルクリンク世界最速」(当時)だった。SUVでサーキットの世界最速、もうその時点で意味がわからないのだけど、その意味の分からなさが逆にいい。
何年も前に、フィアットフェスタにおいてフィアット500Xでアバルト124スパイダーを相手にジムカーナをやったりしたわけだけど、そういう速い(そう)なSUVって意外性があっていい。
その意外性もV6ツインターボを積み、最大出力510馬力、最大トルク600Nm、なんと0-100km/hの到達時間は3.8秒と国産車で加速で勝てるやつはR35、NSX、LFAしかないという意外性どころじゃない性能を発揮していたらもう笑い話だ。
試乗車がないので乗ったことはなかったけれど、もうその能書きだけで十分だ、これは絶対に面白いし、今乗らないと後悔する!そう思えた1台。
アルファロメオは今後は電動化を進めるというし、純粋な内燃機関で頭の悪い高出力者はこれが最後かもしれない。だったら、自分の最後になってもいいクルマとして選ぶには合っている。
何よりも自分好みなところは「羊の皮を被った狼」的な見た目だ。確かに、よくよく見れば大型のブレーキキャリパーやオーバーフェンダーなどの違いはある。
フロントは6Pod、それが必要なクルマってことです。
それでもステルヴィオ自体があまり見かけないクルマだし、知名度が著しく低く、そこにクアドリフォリオなんて高性能モデルがあることを知っている人も多くない。ちなみに、自分はこれが走っているところを見たことがないが、どうも販売台数を見ても数百台程度しか日本では走っていないような感じ…イタルジェットの方がまだ東京じゃ見かけるレベルだ。
実用的であることが最優先されるSUVに、スポーツカーどころかスーパーカーと言ってもいいレベルのエンジンを積み、ニュルブルクリンクのタイムは先代メガーヌR.S.が出したタイムを上回るというのだからもう絶対に買うしかないでしょ!って気持ちが芽生えた。
低走行車が多い?不人気車?
ステアリングに付けられたエンジンSTART/STOPボタン、SUVなのにレーシー
ステルヴィオ クアドリフォリオの中古を自分が探し始めたとき、確か9台前後が出回っていた。いずれも走行距離は少なく、自分が購入した2019年式は2回目の車検を前にしても3万kmも走っていないものばかりだ。
SUVなのだから実用性もあるし、走行距離は伸びそうかな?と思うのだけど…
このステルヴィオ クアドリフォリオ、発売当時は世界最速のSUVだったりアルファロメオというブランドをよく知らないドイツ車オーナーがそこそこ乗り換えたと聞く。新車価格1,100万円もライバルのドイツ勢に比べるとべらぼうに高いわけではないだろうし、乗り換えやすかったのもあるかもしれない。
けれど、実際にドイツ車オーナーからするとイタリア車の軽めのステアリングフィールなどが好意的に受け入れられなかったこと、また速さだけで快適装備が足りていなかったことから売却されれ再びドイツ車を買うという人はそれなりにいたそうだ。
イタ車だぞ?アルファロメオだぞ?と知っている人からすれば、ステルヴィオにそこまで期待をしないと思うのだけど、良くも悪くもアルファロメオのブランド戦略に引っ掛かった層はいたらしい。
おかげで安価で低走行なものを我々が買うことができるので、そこは当時わざわざ1,100万円を支払ってくれた人がいたことに滅茶苦茶感謝しているw
契約しておいてなんだけども、自分も正直この19年式(初期型)に関しては装備面でいろいろ足りていないと思っている(何
ただ、不満はあれど、その不満に目を瞑て(我慢して)でも欲しいものがエンジンだったのでそこはとやくいっても結局契約したので「そういうこと」なのです。
最大の売りがこのエンジンである以上、そのほかに文句をつけるのは筋違い?
まー大半の人はエンジンだけの魅力でクルマは買わないだろうし、そういう意味で走りを極めたSUVというコンセプトがどこまで受け入れられるかは確かに怪しいところです。
割とあっさり決まった契約
重視したのは何か?コンディションか、それとも…
そもそもカーセンサーとかに9台とかしか出品されていないので、選べる台数が多くない。その中で自分が重視したのが「低走行」、「有償保証の有無」だった。
いつもは過走行や年式相応の距離数のクルマを買う。ただ、今回ばかりは予算内で低走行の車両を探した。それはシンプルに「消耗品の値段がやばい」からだ。特に距離数を走るとブレーキの交換が必要になる。クアドリフォリオ用のブレーキローターは社外品でも1枚10万円を超える。
純正ドリルドローターの金額がやばい。パッドは割とリーズナブルだった。
足回りは社外品はあるものの、かなり高額だし、そもそも電子制御サスペンション(減衰が変わる)なので純正品だってきっとやばい金額になる。
メガーヌやアバルトで「減ったら交換すればいい」と安易に考えていたものが、クアドリフォリオでは通用しないし、ダイレクトに財布にダメージを与えてくる。なので可能な限り低走行で交換部品が少ない方がいい。
ジョルジオ・プラットフォームになったアルファロメオは意外なことに致命的な故障は聞かない。バッテリーが弱いことだけは定評があるものの、なんならルノーよりも信頼性が高いんじゃないかと思うほどの信頼性がありそうだった。
とはいえ、保証がないのは怖い。店舗保証もいいが、追加費用を払い数年間入れる有償保証があるならそれに入るにこしたことはない。
金額はそこそこ安かったが保証なしの店もあり、それはさすがに手が出せなかった。アバルトはそんな保証をつけていなかったが、あれあエンジンを除けばほぼマツダ。国産パーツでどうにでもできるクルマだし、エンジンを除けばそれこそ致命的な故障は考えにくいのであえて保証も不要と判断した。
まぁそんな条件で選んでいくと、9台でもほんの数台に絞られる。その中で家から割と近く、希望する赤色だったこともあって千葉のお店で契約した。
決めては中古車の中では圧倒的に低い1.7%の金利…さすがにローンを組まなきゃ600万は一括で支払えなかったのでこれもとても重要だと思います。
ぱっと見は普通のSUV、4本出しのマフラーも今やハリアーとかでもオプションで出口だけはそうなっていたりするから普通ではある。
実際の車体は小傷があったり、前オーナーが木にこすったとかでバンパーに傷や浮きがあるものの、ぶっちゃけそういうのが気にならないので、最初に書いた条件に合うという点でこの車両に決めた。
そこを笑えるか否かでイタリア車のオーナー適性が試される
エンジンをかけてもらったら、エンジンチェックランプがいきなり点灯。これぞイタ車の洗礼。
試乗はできなかったものの、店頭でエンジンだけはかけてもらえた。するとエンジンチェックランプがいきなり点灯し、消えなくなったw
これぞ、イタリア車!営業さんは焦ってたけど、もはやチェックランプが常灯化しているアバルトに乗っている自分なので「お、アルファロメオもつくんだな、おしゃれ!」としか思わない。
これで買うことをためらうような人は、そもそも最初からイタリア車やフランス車に乗ることが向いていない。
特にイタリア車の警告灯はオシャレだから点くのであり、それが点くのは「仕様」なので問題にならない。アンビエントライトの一種だと思えば違和感もないだろうね。
同僚にその話をすると「普通はそんなクルマは怖くて買わない」と言われたけれど、不調がない人間がいないように、不調がでないクルマはない。ちゃんとランプがつくってことはある意味で正常な動作なので安心して乗れる。やっぱり、そういう考えがイタ車オーナーには要求される、痛いからね。
車検は再取得、リアタイヤはご臨終していた。
メガーヌを売却した理由で書いていなかったけれど、実はアバルトと車検が被るという切実な問題があった。さすがに輸入車2台が同時期に車検だと破産する。なのでその車検のちょうど1年ずらすということもあったのでステルヴィオはこのタイミングで車検を取れるやつにした。
するとリアタイヤがもう終わっていることに気づいた。さすがにこれはどうかと思うので、契約の際に新品に交換してもらうように依頼しました。クアドリフォリオは前後異径でフロントは255、リアは285の20インチを採用しています…これ純正タイヤを買うと1本5万円を超えちゃうのでかなりお財布にダメージが…
まぁ経済性を求めて買うクルマではないし、今後はそういう消耗品を考えて付き合わなければいけない小市民オーナーです(´;ω;`)
いいんです、ほんともう何年生きられるかわからないなら、その間を全力で維持できるように働いて、頑張ろうって話!
納車、楽しみざんすー