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イタイタしい生活を送ってます。

重整備完了のお知らせ

納車の日より待ち遠しい日!

アバルト124スパイダーの重整備

中古車を買う上で気になるのが前オーナーの整備履歴。それは低走行でも過走行でも同じことだと思うけど、売却されているクルマを売却直前にコストをかけてメンテナンスする人はそういない。

 

二か月後に売ると決めたクルマに対して、最後だからとオイル交換をする人は珍しいだろうし、それを自分に置き換えてもやるかと言われたら微妙。その二か月間壊れなければいいやくらいの気持ちだと思う。

 

そんなこともあるから、アバルト124スパイダーも9月頭に納車してすぐにエンジンオイルだけは交換した。体感できるほどフィーリングが変わったわけではないけれど、これは気持ちの問題ってやつだ。特にこのフィアットのマルチエアは500Xに乗っていたときにも思ったけれどオイル管理がわりとシビアな気がしている。

 

エンジンを回さないと調子が悪くなるし、長期間乗らないと油圧カムなのでエンジンのかかりが著しく悪くなる、かといって回すとオイル臭くなるし、オイルが減る。そもそも3リッターという性能に対して少ないんじゃないかというオイル量も気になるところで、一度6,000kmまで使ったときは「フラッシングした方がいい…」と言われるくらいにやばい汚れ方をしていたこともある。

 

オイルだけじゃなく、6万kmも走っている124だからタイミングベルトの交換も視野に入れる時期だ。今どきタイベルを使うクルマも珍しいが、今どきってくらい今どきでもないエンジンなので致し方がない。車体はマツダ、エンジンがアバルト(フィアット)の宿命なのだ、悲しいけれど。

 

タイミングベルトの交換推奨距離は4万とかそんなもんだった気がする(これはフィアット500Xも同じ)けれど、500Xのときは4万kmじゃヒビすら入っていなかったし、ディーラー的な判断でも交換には早すぎるだった。実際7万kmくらいまでひっぱっても何も問題がないし、国産が推奨していた10万kmでももしかしたら耐えられるかもしれない。

 

ただ、気持ち的にこの6万を節目に変えてあげることにした。

 

他、デフオイルやクーラントなど、油脂類も一斉に変えてすべてのメンテナンス記録をリセットすることで、管理をしやすくすることにした。これで前オーナーがどんな頻度で交換していたか関係なく、自分の管理下におくことができる。

 

整備はメガーヌで先日お世話になった神奈川のオレカさんにお願いすることにした。

www.orque.co.jp

 

自宅からはめちゃくちゃ遠く、電車を使っても帰りは2.5時間ほど。

実は自宅の徒歩圏内にもイタ車に強いショップがあるので、今度はそっちにも顔を出してみたいけれど、124用のパーツを出しているという点での最寄りはオレカさんだったという理由もあってのこと。

 

今回の整備内容はこちら。およそ二週間の預けになった。

先ほど書いた油脂類とタイミングベルトの交換、そしてECUチューニングだ。

ECUチューニング

124は軽量コンパクトな車体に170馬力を発生するターボエンジンを積むので、ベースとなっているロードスターに比べればパワーもトルクもある(RFは2リッターなので、数値的には124を上回る)。普通に乗るにはまったく不満がない性能だし、踏めばそれなりに走るという点でも文句はない。

 

シャシーもS2000みたいなガチガチ系ではなく、ゆるふわ系だけどエンジンに対するバランスは非常によく、攻めていっても危ないことにはならない領域で楽しむことができるという点でも完成されている。ロードスターで感じる「非力さ」が薄まり、誰でもファンな走りができるという点での好感度は高い。

 

それでもECUに手を出すのは「乗りやすさ」の追求が目的だから。

 

ATということもあるけれど、発進はどうしてもかったるい。それはスロットルコントローラーを入れて改善されたとはいえど、どうしたって発進はトルクコンバータによるダイレクト感の無さもあっておもっ苦しい。走り出せば気にならないけど、ストップ&ゴーの多い街中ではちょっとだけ気になるところではあった。

 

サブコンも考えた、価格的には10万円以内で収まるし…ただ、メガーヌでもそうだったんだけどある程度距離を走っているものにサブコンをつけると高確率でエラーがでた。プジョーも最初はよかったけれど、さすがに10万kmを目前に挙動が怪しくなって撤去している。センサー類の劣化もあるだろうし、予期せぬ不具合は正直怖い。

 

であれば、ショップにECUチューンをお願いし、その最中に不具合がでれば都度そこを直していくのほうがより狙った効果を発揮できるのではないか?そして、乗りやすさ、発進でのかったるさの低減のためにはブーストがかかってから効果を発揮するサブコンよりECU側をやったほうがいいという判断から。

 

価格はどこのショップも大体15万円前後なので、あとはショップによる狙いの違いを理解して好きなところを選べばいい気がする。自分はパワーよりも乗りやすさを狙いたいので、そういう意味でも今回はオレカさんにお願いすることにした。

劣化は進むよ、どこまでも

ECUチューン単体なら15万円で済むが、今回はアクチュエータとディバーターバルブも同時に交換し、ブーストコントロールと、高いブースト圧を安定して維持できるようにもした。ただパワーを上げても、ターボ周りが耐え切れず、思ったよりも効果を得られないということがあるので、だったら最初から周辺部品も交換したほうがいい。

 

またチューニングを進める中でO2センサーが故障していることが発覚した。

 

6万kmなので上流側のセンサーはすでに限界だったのかもしれないが、チューニングでパワーをあげたことがとどめをさした可能性は高い。この辺はサブコンでも起きうる話なので何もECUチューンが悪いというわけではなく、逆にショップ側でそれを確認して対処ができるという点ではサブコンよりも安心感はある。

 

油脂類を交換した際、リアデフのブッシュがへたっているということでマウントサポートも追加し、アクセルに対する追従性の良さも狙った。

 

メガーヌは単純な速さを追求しているファミリーカーだが、124は通勤車両としての乗りやすさが重視なので補強などには手を出さないつもり。というより、この緩さが124の魅力でもあるかなと思う。

いろいろ見てもらった中でO2センサーが故障したくらいで、ほかは問題なし。

 

6万kmの個体にしては思ったほど悪くはなく、どちらかと言えばメガーヌの方が状態は悪かったほどw

 

ECUチューニングの証として、ステッカーが貼られた。

雰囲気でるね、これだけでも。

 

帰り際にここのカーボンカバーをおすすめされた。

 

これはかなりカッコいい、高いけど(ぉ

お金に余裕ができたらぜひともつけたいパーツ。

求めた乗りやすさは得られたのか

今回のECUチューンを進める中で、スロコンだけは撤去となった。

 

ECU側でレスポンスも調整されるので、干渉して乗りづらくなったらしい。

なくなってどうかと思ったが、お店を出てすぐに感じたのはスロコンで一番過敏にしたときと同じようにレスポンスがよいこと。これだったら、わざわざスロコンを追加して誤魔化してやる必要もないわなと感じる。

 

過敏ではあるけれど、ノーマルモードであれば街乗りがしづらいわけじゃない。

 

踏み始めのブースト圧がかかっていない状態でもトルクがあり、力強さがある。排気量が1.4リッターから1.8リッターくらいにはなったんじゃないか?というトルクの太さはクルマが今まで以上に軽く感じられる。

 

これだけトルクがあればMTなら、ラフにクラッチをつないだら簡単にホイルスピンくらいはするだろうなと思う。ATはギア比的にも、トルコンがあるからってこともあるけど、よほど強くアクセルを踏むとか、乱暴なステア操作で曲がるとかしない限りはまったくスピンすることはなさそうだ。

 

久々のオープンドライブ、クルマが持つ開放感と、ECUチューンで得た乗りやすさ、街乗りでのトルクフルなエンジン特性と相まってクルーザとしての資質が増した。

MTは高回転を維持できるギア比になっているが、ATはわざわざマルチエアターボが弱い低回転を積極的に使うギア比になっているから、低回転域のトルクが増えていることでよりゆったり乗ることができる。

 

ゆったりとは書いたものの、踏めばかなり速い。

何馬力あるのかはシャシダイにかけていないからわからないが、ノーマルのときよりは確実にパワーがでていて、3,000回転を超えたあたりからの音が今までとははっきり変わっていて、シートに体を押し付けられるような加速を見せる。

 

ATは重いと言っても車検証上は1,150kgだ。さらにリチウムバッテリーとホイールの軽量化で20kgは落ちているからMTの重量と変わらない。この軽さとターボパワーがあれば、200馬力未満でも十分すぎるほどに速いと思えるだろう。

 

とはいえ、200馬力以下であればそこまでハイパワーでもないのでタイヤさえしっかりしていれば滑り出すこともなく、コーナーでも踏んでいける。

 

メガーヌのような爆発的な直線の速さはないものの、コーナーではものすごく速いし、何より気持ちがいい。FWDのようにフロントタイヤが頑張っている感もなく、スムーズに曲がるのは後輪駆動車ならではってところかな。

 

O2センサーが壊れてしまい、警告灯は常時点灯。

点灯していても普通に走ることはできるけど、直したほうがいいのは間違いないので時間を見つけて直そう。

 

警告灯はイタ車のアクセサリというか、イルミみたいなもんなので、これが気になる人はそもそも乗らないほうがいい(違

久々の124はやっぱり最高

ベースとなるロードスターが持っている世界観は最高だ。

 

朝晩は涼しい日が増えてきて、オープンカーには最高のシーズンがやってきた。

 

突発的な雨は多いものの、幌は数秒で開閉ができる。電動のような煩わしさはないのもいいし、壊れる心配が減るのもいい。

 

124はその性質上、MTで乗るのが面白いのは間違いないと思う。

 

ただ、ATはATでさらに独特な世界観があって悪くない。

常にせかされることなく、普段はオープンでゆったり流し、気持ちよさそうなワインディングに出会ったらMTモードに切り替えて高回転まで引っ張り、積極的なシフトチェンジでスポーツカー風に楽しむことができる。

 

その日の気分や道によってキャラを選ぶことができるのはATにしかないメリット。

 

とにかく、ギア比からくる性格の違いで、のんびり走ることが苦じゃないアバルトっていうのがいい。チンクにしろ、MTの124にしろ、どうもゆったり走ろうという気持ちにはなれない(クロス気味のギアも影響しているだろうけど)ので、これは124のATだけが持つアドバンテージというか特徴でもある。

 

夜の都内を夜景を眺めながら走る、ただ仕事に行くだけなのに最高だ。

バイクのような、いや時にバイクよりも開放感を感じられ、かつバイクのように乗るときにプロテクターやジャケットを着て、しっかりとブーツまで履いて、駐輪場で準備して…というプロセスを踏まずに、鍵をもってそのまま何も考えずに乗り込んで動き出せる気軽さがありながら、こんなに開放感があるのはバイクに対する大きなアドバンテージ。

 

もっとも、バイクにはバイクの楽しさがあるから乗っている。

 

この日は帰宅したものの、翌日は名古屋に行くために近所のコインパへ駐車。

深夜出発は近所迷惑になるため、配慮が必要。純正OPのはずなのに、車検に通らないメガーヌのマフラーよりもはるかにうるさい。始動直後は特にひどいことになるから気を使うというのは悪いところかもしれない。

 

というわけで、次回は名古屋まで。

 

124に感じている最大の不満の解消を行います。