リジカラを導入
ボーナス出たらやるぞ企画の中の大目玉でもあったやつ。
3008に感じている、小さな不満を解消したい!
それができそうなパーツは3008にはリジカラくらいしかなかったけど、残念ながらプジョー3008では適合確認が取れていなかった。プラットフォームはプジョー・シトロエンで適合が取れているほかの車種と共通なのではなかろうかということで、タイプワンさんへメールを送りつつ適合確認をお願い。
作業ができたのは一か月後の7月になってから・・・というわけ。
そもそもリジカラってなんぞ?
※詳しくはショップのサイトを見てね。
3008に感じていた小さな不満の解消につながると信じて部品サイズの割には決して安くはないリジカラの導入を決めました。
仕方ないとは理解していますが、どこまで行っても3008はSUVで図体も大きいこの車で首〇高とかアタックをしたり、激しい動きを与えるとフロントが大変な挙動を見せる。
アレな速度からのブレーキとか、コーナーでフルスロットルとか単純に恐怖でしかないわけです。
TDI-Tuningを搭載してからは特にひどい(´;ω;`)ブワッ
3008が悪いわけでも、TDI-Tuningが悪いわけでも当然なくって、それだけノーマルよりもパワーもトルクも上がってしまったってバランスが崩れた証拠。
TDI-TuningはMODE4でもメーカー発表値で466Nmにもなるしね?
馬力よりもトルクのほうがインパクトは大きく、瞬間的に強大な力が最終的には足回りを経由し路面に伝わります。
その足回りが耐えられていない・・・。
だから首都高のようなコーナー途中に段差やつなぎ目がある路面は危険に感じます。
人によってドライビングの何を不安に感じるかは違うと思うのですが、自分は前輪駆動&四輪駆動が大好きで、それはフロントのトラクションが掛かるから。
後輪駆動のようにフロントが軽い感じがするものはあまり好きじゃないんです。
普通の前輪駆動でノーマルであればそれなりにトラクションはかかるのですが、今の3008では首都高のような路面の悪い場所ではトラクションの抜けが激しいので安心したドライビングができないことが不満であり不安に繋がります。
リジカラ取付
雨も怖いんだよね、トルクがありすぎてトラクションが抜けるから。。。
ちょっと強めにアクセルを踏み込むとタイヤが空転してトラコンが働く。
こういうところも改善されたらうれしい・・・。
駐車場がないのでいきなりガレージに突っ込んで作業待ち。
ホンダのお店にプジョーで乗り付ける背徳感に浸りながら、ピットで作業を見せてもらえるのでお言葉に甘えて隣で見学させていただきます。
SPOONシビックかっこいいね!!
対してリフトで持ち上げられてる3008はUFOみたい。
リジカラ自体はどこでも取付ができると思うのですが、今回やってもらってタイプワンさんでやってもらうのが一番いいなぁと感じました。
なぜか?
実車を使ってリジカラ効果の説明、サスペンションの構造や動きをわかりやすく教えていただけるのでとても勉強になりました。
作業時間は1時間くらいかかりますが、あっという間の時間になりますよ。
今回フロントに入れるリジカラがこれ。
案の定、シトロエンのピカソとかと同じものです。
EMP2プラットフォームを採用している車種ならほぼ同じなのではと。
スタッフの手際の良さであっという間にフロントメンバーが外されます。
ここにリジカラが入りますよ。
※画像の右側が車体前方
この写真を見るとよくわかると思うのですが、もともとメンバーが固定されていたボルトを外すとボルトが後ろにずれています。それだけ後ろに引っ張る力がかかっているわけですね。それはどんな車でも同じで、加速するときは前輪タイヤは後ろに引っ張られる形になりますからね。
最近の車はリジカラが不要になるのではというくらい量産車でもこの隙間を埋めてきているものが多いそうですが、それでもこれだけのスペースがあるからこそボルトの位置がずれてしまうわけです。ずれる=動くということ、強化されたトルクはこういうところにも当然影響を及ぼしているでしょうし、メンバーが不用意に動くということはそれだけタイヤの設置位置が変わるということです。
リジカラがその隙間を埋めて、常に期待通りの設置を確保できれば・・・。
どうなるんでしょうね(ぉ
リジカラはフロントに4か所でした。
普段見ることがない3008の下回りもこの際だからじっくりと眺めます。
ボディ下部の空力などを考えているのかアンダーパネルまで装着されているんです。
オイルフィルターの交換は面倒そう。
ディーゼルなのでDPFも見つけた!!
リアにはAdBlueタンクもある。
マフラー横の樹脂タンクがAdBlueのタンクで17Lほど入るらしい。
マフラーを除いてみると煤はあんまついてない。
クリーンディーゼルというだけあり、煤の付着はガソリン車の500Xよりも少ないように感じる。
3008はリアの設定なし。
詳細はこちら。
リジカラは製造工程で発生する隙間を埋めて剛性をあげるものだけど、それを必要とするほどの隙間がプジョーなどのリアにはないらしい。
それがプジョーのリアサスペンションに対するこだわり。
ただのトーションビームにしか見えないけどwwwww
このボルトの位置に普通であればリジカラを許容する隙間があるらしい。
純正状態で完全に位置を固定して、絶対にアライメントはいじらせないし、動かさないという鉄の意志を感じとれるのがプジョー。
猫足だとか、プジョーのサスペンションは自社開発だったりこだわりがあるとは昔から言われていますが、現代のプジョーもわざわざ組み立てづらくなるのにしっかりとリアサスペンションの剛性を確保している、ここまでやるのかプジョー!と感心。
また色々と不満になりやすいトーションビームのリアサスペンションも、今まで意識してみたことがないけど取付には2パターンあるってさ。
3008のように前側(後部座席寄り)にショック、後ろ側にバネのパターン。
これは最近話題のMAZDA3のプラットフォーム。
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国産車の場合はトーションビームを採用するとショックが後ろ側に来ることが多いらしい。
直進安定性の確保が理由で、ショックアブソーバーはアルミなどの棒。車が加速するときは後方に力が掛かるので、その棒が車体後方から前方に伸びて支えてくれれば補強パーツのような役割を果たし、車がぶれずにアライメントが維持され直進性が確保されるということ。
3008の写真を流用すると、こんな感じ。
図にするとこんな感じで、加速時に掛かる力を打ち消しているそうだ。
軽自動車などはそこまでボディ補強にコストをかけられないため、このようなレイアウトにして少しでも剛性を確保するように工夫しているらしい。
そう考えるとトーションビームって奥が深い。
じゃあなんでプジョーは逆なんだ??剛性足りないんじゃないの??
プジョーのようなレイアウトを採用する理由としては第一に乗り心地の追求、第二にダンピング性能の向上だそうで。
トーションビームはご覧のとおりショックアブソーバとバネが別体構造。乗り心地は所詮はただのバネよりもガスが封入されたショックアブソーバで作り出すもので、このショックアブソーバが乗員に近い後部座席側にあるほうが当然乗り心地はよくなるってことらしい。
だからプジョーは後部座席も快適なんだね。
同時にダンピング性能も向上するからフランスのうねる路面でも追従性が確保されるのではとのこと。
でもその場合、リア剛性が不足するという懸念が先の話からだと出てくるけど、3008はリアにリジカラの設定ができないほど取り付け部分で剛性を出しているので問題ないのではとのこと。
どちらのレイアウトが正解ということもなく、車全体のバランスとしてみたときにメーカーはちゃんとそれぞれ考えてコストや諸々の事情を鑑みてセッティングをしている。
プジョーの思想が今回のようなレイアウトのほうが実現できる、それだけの話。
トーションビームというとどうしてもネガな印象を持つ人が多いように感じます。メーカーとしてもトヨタのように乗り心地を追求すると横方向からの力に弱くなるからトーションビームは採用しないと言ったところもありますし、逆にマツダのようにあえて新車でトーションビームを採用して周りがざわざわしたようなところもあります。
新車ではトーションビームを採用しないとまで言っているようなところもあります。
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自分はトーションビームにネガなイメージはさっぱりありません(きりっ
そもそもわかるんですかね、普通にドライビングしていてw
単純なイメージだけで毛嫌いしているような気がしますし、大多数はトーションビームの新車を運転させながら「やっぱりリアもダブルウィッシュボーンはいいでしょう」と言ったら「そうですね」と答えてしまうような気がします、自分はどうでもいいので「へぇ」で終わると思いますが(ぉ
アライメント調整ができないとか、サーキットレベルでは剛性がとかあるのでしょうが、そういうところを気にして好き嫌いを決めるのもどうかと思うわけです。
さてさて、話の起動修正をしつつ・・・。
実はトーションビームでもリジカラの設定がある車はあります。
そんな車種でリジカラが果たす役割は、左右のサスペンションをつなぐビーム(棒)に一味加えることらしいですよ。ビームのしなり具合でリアサスペンションの味わいが変わるみたいで、要はスタビライザー的な役目もあるビームを、リジカラを入れることで固めにしていくそうです。
そう考えるとサブフレームが動くような変化があるフロントに比べてリアの場合は味付けくらいってことなのかな?
取り付けてもまったく気づかれないようなパーツです。
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足回り系とはいえホイールやダウンサスのようにまったく気づかれないんですよ。
そんな縁の下の力持ち的なパーツですが、取り付けて試走してみました。
リジカラは3008をどう変えた?
お店を後にして環八に出ましたが、正直に言ってしまうと効果が判りません。
そのまま不安定な天候の中、第三京浜を走り、首都高に入ったときです。
「なんだこれ、3008じゃない!!」
段差をひとつ超えた瞬間に、今までとの変化に気が付きました。
今までは先にも書いたとおり段差を超えると不安定な挙動を見せていた3008が、セミウェットの路面にも関わらず張り付くようにコーナーをクリアしたのです。アクセルを戻さないとどこに飛ぶかわからない進入も、アクセルを踏み込みながら曲がっていける爽快感たるや・・・。
確かに滑るは滑りますが、滑り出しがわかるのでコントロールできます。ぶれることなく、ずるっと滑るほうがある程度ドライブに自信がある人ならコントロールできるものですが、そういうことです。
極端な言い方をすればFWDの3008がAWDになったような安心感です。
イニシャルDだったかな・・・FRなのにAWD並みのトラクションみたいなセリフがあったような気がするけど、まさにそんな感じですよ。
首都高を降りて荒れた路面を走っても、今まではガツンと踏めなかったブレーキを不安なく踏めるようになりました。
自宅の近場はトラックがよく走り路面ががたがたなのですが、そんな路面で安心してブレーキが踏めるし、サスペンションが路面をしっかりとらえて動くことをステアリングを通して感じることができます。すごくないですか、これ。
試しにスタートダッシュでアクセルを強めに踏み込んでみても、トルクステアで左右に振られる動きも軽減されていますし、トラクションがしっかりかかりスマートに加速する。
サブフレームとボディがしっかり締結されるだけでここまで動きは変わるのだと正直に言って驚きでした。理想とするアライメントが出る、ずれないということは車の動きにとって重要なことです。
結論:リジカラは神
見た目に反映されるわけでもなければ、ただのカラーに2万円という価格は正直に書いてしまえば高く感じます。
ただ、それだけの価値があるパーツでもあると理解しました。車を乗り換えてもリジカラを入れるファンが多いことがうなずけます。
リジカラを投入する前は「リジカラは補強パーツである」と思っていました。でも違うんですね、これは補強じゃない。よくあるタワーバーやフロアサポートバーのようなものは補強パーツですが、あれはもともとの車にプラスを与えるものです。ですがリジカラはプラスではなく、本来持っている車の素性の良さを引き出すためのもので、マイナスをゼロにもっていくためのパーツです。それをプラスと言えばプラスなのですが、メーカの意図しているものにするという意味ではプラスにはなっていないのです。
なので激しく地味なパーツですが、効果は大きいと思います。
その地味さに割高に感じるお金を払うことに抵抗がありますか?
でも料理なんかでも一緒ですよね、素材にこだわった料理は見た目も味も地味かもしれないけど確かに美味しいと感じるものです。ドレッシングなど味付けで工夫するのも料理(チューニング)ですが、もともとの素材・・・畑からこだわりましたというほうは確かに美味しいと感じる何かがあります。
リジカラはそういうパーツだと思いました。
補強パーツに関しては投入することで別な箇所にダメージが出たり、影響が出る場合もあります。元々想定されていないゆがみを抑えるパーツ、人間の体同様に一部分を強化するとほかの脆い場所に影響が出るようなもので全体のバランスをとる必要がありますが、リジカラは補強パーツではないためそういう影響も少ないと思いますし、何ならずれが発生する状態の方がよほど悪いのでは?とさえ思います。
なので個人的には百利あって一害なしなパーツだと感じます。
一度入れると、病みつきになると思います。
見た目を変えたくない、ノーマル派の人も効果は十分に体感できるのでお勧めです。
リジットカラー【リジカラ】 PEUGEOT(プジョー) 308 T9H 2WD フロント 50261-B78-000
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