9月になり気温が一気に下がり、むしろバイクを乗るにはちょうどよい季節なのですがここのところずっと雨で全然乗れない日々が続きます。
そんな中で以前にエントリーしたSSTRのゼッケン番号が発番されました。
SSTRとはなにか、あえて説明する必要もないくらいにライダーには有名なイベント。要は朝日とともにスタートし、日が沈むまでに石川県は千里浜にたどり着くラリーイベントです。
公式によれば第一回SSTRは2013年10月19日〜20日でしたが、今はコロナなどもあり曜日を複数にわけて実施したり開催方法も工夫がこらされているものです。
開催自体は知ってはいたのですが、参加するのは今回が初めて。
というのも住んでいる関東から石川県は600kmもないため自分の感覚では近すぎるのです。
これが稚内から佐多岬を目指すイベントであればきっと既に参加していたでしょう。
ご存知のとおり自動車で4000kmを走ったところで遠いと感じないような自分が600km程度の移動をイベントと捉えられるかといえば、少なくとも以前まではそうではなかったのです。なんなら600kmなんて何もない土日になんとなく走ってしまうような距離ですからラリーというよりは「ちょっと500m先のコンビニに行ってくる」の感覚で、1000kmを超えると通勤している感覚になるのです。ですから石川県なんていつでもいける、というより学生時代は石川県に住んでいましたし、毎月片道10時間をかけて群馬と石川を移動していたのでコンビニというよりは「帰宅」や「通学」に近いイメージ、普通の人は帰宅や通学を本気で楽しむということはないと思いますが、自分にとっても500km程度であれば心から楽しい距離ではないのです。
心変わりがあったのはやはりコロナで移動制限が大きくなったこと。500kmの移動であっても感染防止の観点から言えばおいそれと気軽に行けるものではなくなり心理的な障壁ができてしまったこと、それ故に最近は空港をめぐるなどあえて目的を作り短距離の移動を繰り返していたのですが、これはこれで非常に楽しいものだと気づいたのです。
ですのでSSTRの移動もきっと楽しいだろうと、そう考えて今年はエントリーをしたのです。
ADVの排気量をあげたい
これは二輪車が好きなライダーであれば誰もが感じる贅沢な悩みだと思うのですが、大型二輪に乗ると低排気量が恋しくなり、低排気量に乗ると大排気量に恋い焦がれる…すべてを万能にこなせるものではない不便な乗り物である二輪であるがゆえの独特な問題ではあると思うのですが、1台ですべてを賄えないから複数台の所持をするという方は非常に多いのではないでしょうか。
自分もかつてはハヤブサ+低排気量という構成でしたが、今は置き場所の問題もあり1台体制。
ADV150は非常に優れたスクーターではあり、その150ccという排気量からノーマルで高速道路を走ることが許されている乗り物です。
これが125ccであれば高速道路が使えないという問題から長距離を走ることは法律的に無理な話でしたが、おわかりかと思いますが150ccと125ccの間に大きな差はありません。
ADVには150ccしかないので同系のエンジンを積むPCXで性能比較をしてみますが、PCXの場合は125ccで12.5馬力、150ccで15馬力なのでリッターあたりの出力だけみればちゃんと馬力はでていますが、とはいえわずか2.5馬力(まぁそれでも大きい違いですが)なので極端に違うかと言えば違わないし、実際公道でPCX125とADVが並んでよーいどんしても駆動系のチューニングによってはそんなに大差ない加速と巡航速度が出せてしまいます。
なのでただ法律上「高速道路を走れる」というだけであり、快適に高速道を走れる乗り物ではないし、なにより高速道を走っていい乗り物では150ccは市販されている排気量ではヒエラルキーの最下層、深海みたいな場所にいるのです。
そこでよりパワーを!心にゆとりを!ということで排気量UPを考えました。
ADV180
タイかどこかだと思いますがADVを180cc化するキットが売り出されていました。実際みんカラで180ccにしている方もおり、単気筒であれば自宅の部屋でも組めるなぁと思いながら、しかも値段も5万円くらいと非常にお安いのです。
原付に毛が生えたみたいなバイクを排気量アップは高校生のときとかやったような、それはそれでワクワクするイベントなのですが、ここで待てよとなるわけです。
ボアアップをすることで馬力もトルクも段違いにあがることは予想できます。180ccであればおそらく18馬力くらいは出るはずなので軽い車体には十分すぎる加速力を得ることは容易に想像できますが、ただ駆動系はこれ以上最高速を上げることができないという問題があるのです。
それは現行のホンダ系スクーターの問題というよりは構造上仕方がないことなのですが駆動系のケースのサイズが小さく、巨大なプーリーを入れることができないのです。プーリーを巨大化できれば単純に最高速をあげることはできるでしょうがケース的に無理なので実測で120km/hもでないところがADVの最高速になります。
今どきは高速道路でも120km/h制限が増えてきており、実際名古屋まで通勤するときに新東名を走ると恐怖しかないのでいつも旧東名を走るようにしていたのですが、排気量をあげてもこの問題は解消されないということになります。
そこで色々と考えてADVで排気量も上げて、最高速もあげる方法はないかと考えた結果、ひとつのアイディアを思いついたのです。
排気量と最高速を上げる
エンジンの排気量を上げたところでトランスミッションの限界が来てしまう、ではこの問題を解消するにはどうすればいいか…答えはすぐに思い浮かんだのです。
ADV750を買えばいいのです。
これであればエンジン排気量も最高速もADV150よりずっと上がるのです。
冗談みたいな話ですが、たまたま店頭に出ていたX-ADVをその場で契約してきたので来月のSSTRはX-ADVで参戦します。
…このあたりの経緯はまた次回。
結局再び大型二輪に戻るわけですが、初物づくしでもありそれはそれで楽しみでもあるのです。
それでは今日はこのへんで。