自宅を出発して何日目かの朝がやってきた。
9月23日、今日は雨が降るそうだ。
ひんやりした車内の空気で目を覚まし、ガラスルーフごしに空を見上げるとたしかに雲行きは怪しい。
シルバーウィークの間、天気が持ってくれたのが幸いだ。
初歩的なミスからはじまるワーケーション
休暇は昨日で終わりこの日はMTGばかりの1日だった。とりあえず寝起きにメールを確認しようとPCをインバータにつないで充電しながら立ち上げるがあることに気づいた。
充電されないのだ(ぉ
いや、正確には充電→バッテリー→充電→バッテリーを数秒ごとに繰り返す。
まがりなりにも高校時代に電気をかじってきた人間としてはあるまじきミスに気づく。
出掛けに購入したこいつ実は調整矩形波だ。。。
技術的な説明は他のブログを参照いただくとして、ACアダプターの多くは調整矩形波に対応していない。。。というよりかは最初から正弦波のインバータを高くてもいいから買っておけという根本的なところを、いや、言い訳をさせてもらえばインバータなんて買わないから頭から抜け落ちていたし、カー用品店でノートPC対応って書いてあれば正弦波だって普通におもうだろ(´;ω;`)ブワッ
と、叫んでも仕方ない。
この時点でPCのバッテリーは残り2時間だ・・・もっと頑張れよX1カーボン。。。
実は道の駅阿蘇でも充電できたらしいが、日中は充電がNGだ。車内で充電できない以上は計画してたワーケーションが頓挫する。音声を使うWeb会議ゆえに漫画喫茶などでもできないし、万事休すか(´;ω;`)ブワッ
と、とりあえず正弦波のインバータがありそうな場所を探そう。
といってもここは阿蘇山の麓・・・近場のホームセンターはコ○リとナ○コだけだ。カー用品店なんか熊本市内に降りなきゃない。
せっかく阿蘇の大自然を眺めながらワーケーションしようと思ったのにまた熊本市内に戻るのか・・・。
とりあえずホームセンターを2店舗回ったがインバータはなかった、そりゃそうか。
正弦波インバータは地味にマニアックなのだ。こんな場所で普通に買えるものでもない。なんならAmazonで買ってコンビニ受け取りにしてやろうかと思ったが、ほしいのは今すぐ使える電気だ。
とりあえず漫画喫茶に行くにせよ、カー用品店に行くにせよ、一度熊本市内に降りるか・・・とクルマを走らせているとヤマダ電機が目に入った。
待てよ?
X1 Carbon・・・USB Type-cだ。
パワーデリバリー(PD)で行けるんじゃね?!
シガーソケットで使えるタイプのPD充電器を購入。
無事に充電できた(´;ω;`)ブワッ
とりあえずこれで予定通りのワーケーションができる・・・。
あのね、これだけのことをしようっていうんだから事前確認しとけよって話だね。
大噴火ワーケーション!!
働くなら壮大な場所がいい、ならば阿蘇山を眺めながら・・・っていうのは誰もが考えること(本当か?
クルマを阿蘇の山頂目指して走らせる。
阿蘇パノラマラインを走り草千里展望台で3008を1度止める。
快晴ではなかったが逆にこのくらいの天気のほうが車中で仕事をするにはいい。昨日、一昨日みたいな天気では車中で働けば熱中症待ったなしだ。
窓とサンルーフを開けると気持ちの良い風が吹き込んでくる。噴煙を上げる阿蘇山を眺めながら仕事をするのはなんとも気持ちがいい。誰もこんなところで仕事をしているとは思っていない、なぜなら同僚の誰にも九州に行くなんて言っていないからだ。
リモートワークは誰がどこで働いているかわからない、その自由さがいい。
そういえば6年前にランエボで着たときは温泉に入りながらスマホで仕事をしていた。
あのときはWebマーケの会社だったからそれも許されたが、いまの時代はそういうリモートとは程遠い会社でもこの自由が得られる。
その自由に3008はとことん付き合ってくれる、素晴らしいクルマだ。
退屈なSUVではない
ワーケーションだけを考えるなら3008より広く快適なクルマは選択肢としてあるんだろう。でも快適なだけがクルマの魅力ではない。
3008はすべてにおいてバランスがいい。
未だに眺めてうっとりできるデザイン、操作することに喜びを得られるインテリア、自慢のシートがあるからこそ九州まで自走で来ることができるし、来ようと思える。
今まで乗ってきたクルマ・バイクの中で九州を近所のコンビニくらいに感じられたのはプジョーくらいしかない。それは3008だけでなく他のプジョーでもそうだった。
代車で借りた308HB、試乗した308SW、5008、えとせとら。そのいずれもが東京-九州を近所に変える凄みがあった。
ワーケーションをするにあたり電車などの交通機関もあるが、やはり自宅の駐車場で荷物を積み込んだらあとは何も考える必要がない自家用車が無敵だ。梱包や収納も基本考えない、クルマに入るだけ積めばいい。ベッドも積み、PCも積む、そして好きな場所までワインディングを楽しんで走り、目的地ではサンルーフを開けて夜空を、朝は新鮮な空気を取り入れて身体を目覚めさせる。
狭い空間のはずだが、3008の中で迎えた阿蘇の朝は、自宅よりも明らかに目覚めがよかった。
3008だから叶えられた最高の働く環境がいまここにできた。
働くことを心地よいものにする、これからの時代のスタンダードになればいいね。
阿蘇山を眺めながら働く
草千里を少し進むと阿蘇山へ続く道の途中に広場がある。
この日も阿蘇山は火口付近の見学ができなかった。
見ればわかるだろう、それくらいの噴煙だ。。
噴煙の量は可変で常に変わることが目視でわかる。山が生きているということを実感できる。こんな噴煙を上げ続ける山の麓で生活する人がいる、それはいつも凄いと思う。
そんな阿蘇山を眺めながら数時間働いた、不思議とまったく疲れないし心は軽い。ストレスフリーな環境!!BGMが遠く中岳のほうから聞こえる立ち入り制限のアナウンスなのはご愛嬌。
こんな場所だけど通信環境は抜群によく4Gも電話も普通に使える。
日本のインフラ事情はなんだかんだやっぱりいい、それがなければどんな大自然でも仕事ができないw
数時間仕事をして阿蘇山上へと移動する。
ちなみにさっきの場所、Googleで見ると古坊中遺跡ってとこらしい。トイレがないのでクルマで数分先の阿蘇山ロープウェイあたりまで移動する必要はあるけれど、大気開放できるならいい場所だ、するなよ、絶対に!
阿蘇山にプジョーのブルーがよく映える、ほんとか?
仕事がほぼほぼ片付いたのもあり、下界へ向けて移動する。
熊本に戻ってきたもうひとつの目的を果たすためにね。
南阿蘇村へ下るワインディングも快走路だった。
本当に3008のハンドリングは俊逸で九州を堪能できる。こんな気持いいハンドリングのSUVはプジョーの他にないんじゃないか?
この巨体を小径ステアリングで操作する、気分はまるでスポーツカーだし、1.7tのSUVであることをふと忘れる瞬間が度々ある。思い出すのは下りのタイトコーナーでブレーキするときだけだw
ケニーロード
阿蘇といえばライダーにはお馴染みのケニーロード。実はここがケニーロードであることをつい先日まで知らなかった(ぉ
以前プジョーで着たとき、ここを熊本市内から逆走で南阿蘇村までやってきているのに・・・だ。あのときは霧がすごかったし何も見えなかったからしかたない。
バイクで走るとそこそこ気持ちのよい道らしい、確かに平日なのにライダーと多くすれ違った。
誰?南阿蘇村のAKBだろうか、ひとりしかいないけど。可愛らしいおばあちゃんと色あせた看板がなんかいろいろと雰囲気あって好き。
展望台からの景色もGoodだ。こういう景色が見れるから阿蘇はいい。
ケニーロードがケニーロードと呼ばれたのは割と最近なんだね。
このあたりも仕事をするには良さそうだったけど、ただ1点トイレがない(´;ω;`)
危うく漏らしそうになり景色どころではなく、割と離れた場所にある公衆トイレまでケニー・ロバーツが3008を運転したらこうなるだろうくらいの勢いでドライビングしたのは秘密だ、1回後輪のイン側浮いたしね(ぉ
おかげで人間の尊厳を失わずに済んだし、プジョーが誇る立派なシートを汚損することもなかった。何より阿蘇の大地に自身を残さずに済んだことが一番、そう熊本の皆様にとってはよかったことだろうと思う。
さぁ目的地は近いぞ!
田迎サウナはジモティの社交場
熊本サウナといえば湯らっくすなんだけれど、九州に来る前日にここのサウナを知った。
無人サウナだ。
500円を入口の水槽に突っ込んで勝手に入る、なんともおおらかなサウナだw
そもそもやっているのか、いないのか、怪しい。
シャッターが半分まで降りたところに積極的に入れるのはジモティだけだろう。
正直ここまで着て帰りそうになった(ぉ
無人なんだから入れ墨があろうがなかろうが誰も指摘できんやろ・・・と思うんだけどそもそもその手の人が来るような場所でもない気がする。
16時ごろで自分を含めて3人、激アツのサウナ室で話しかけられ和気あいあいだった。どうも18時をすぎると混みだすので来るなら早めの時間がいいらしい。
廃墟感あふれるサウナだけどサウナはかなりの高温設定で、それが好きなら文句なしにおすすめしたい。水風呂だっていい。
そうだ、熊本サウナは水風呂がピカイチだ。
そりゃ湯らっくすがそうであるように、水道水がミネラルウォーターと呼ばれる熊本なんだから井戸水汲んでくれば最高の水風呂ができる。
高温サウナとキンキンに冷たい水風呂の組み合わせ・・・わざわざ熊本まで戻ってきただけのかいはあったと思わせるサウナだった。
駐車場もあるのでクルマで訪れる人にも優しいね。
阿蘇で迎える夜
そして再びの阿蘇w好きだなお前wwww
いやこの景色を見るためなら何度だってくるでしょ。
下界はエアコンが必要なほど暑かったけどさすがにこの辺まで来ると寒い。
タービンの加給音が開けた窓から入ってくるのが心地よい、もうすっかり秋だ。
どんどん日が落ちてくる。
間違えてフラッシュ炊いたら深海味が出たwwww
深海2000とかで見ためんだこのつがい??
ずっと通行止めのらぴゅたの道。
復旧するんかなぁここ・・・予算的に厳しいならクラファンとかやれば一部のコアなファンが寄付してくれそう。
それにしても数億単位だろうしやっぱり難しいのかもね。
暗くなり始めたらあっという間に夜が訪れる。
夜景が好きだ、とても好きだ。人工的な明かり、つまりそこに誰かいるということだ。大昔の人も、阿蘇のこのあたりから明かりを見てそこに人々が生活していることを実感したのかもしれない。不思議な安心感がある。
温泉と車中泊場所探し
車中泊の旅も後半戦に差し掛かる。この日は大分まで移動する。とはいえ19時を過ぎたやまなみハイウェイは交通量も多くなく、ハイウェイとあるだけあり九州の真ん中を縦断するにはあっという間だ。休み休みで1時間ほどで大分に着く。
せっかくだからと川沿いの混浴露天風呂に入る、混浴だけどおっさんしかいないw
真っ暗だしねwwww激アツのお湯としみる源泉がかなりいい。これでワンコインだ、地元にあったなら毎日来るだろうね。
この日は道の駅ゆふいんで車中泊を決める。
天気はだいぶ崩れ始め、ゆふいんの手前で雨になった。
これからはずっと雨か・・・。
観光という状況でもないし、仕事をするなら雨でもなんでも構わないが。。。
この日の移動距離は300km弱だった。ほとんど熊本をぐるぐるしていただけだし、そう考えると動いたほうなのかもしれない。
阿蘇山でハイタッチした方は奈良の方から着ていたようで、ぼくより1日早く九州を離脱するのがハイドラで確認できたwフェリーで移動されていたらしい。遠方から着ている人がハイドラで見えるのはなかなかおもしろいね。
残り2日、なんだか逆ホームシックになった夜だった。