ぴよこ☆くらふと☆わ〜くす。

FIAT500Xとハヤブサ、時々家族を愛でるおっさんのごった煮ブログ。

ストーカー対応で警察に行った話。

転職して総務のおっさん化し、今年に入り危機対策の人になって早数ヶ月。

 

最早、誰もぼくのことをインフラエンジニアだと思っていないところはあり、自分も既にインフラエンジニアなのかどうなのかすげー怪しいところはあったりするし、取り組む業務も幅が広がりすぎてなにがなにやらという感じ。社内の不正くらいだったらなんとなく頭の中で処理もできるのだけど、今回はストーカー事件への対応だった。。。

 

ストーカーてな…:D

 

ぼかして書けば女性社員に対する出向先オーナーによるストーカー行為。元々問題行動が多いオーナーさんだったので会社側としては関係を切りたいと思っていた矢先の出来事だったので会社側はいい契約解除理由ができるという事情もあれど、女性側もストーカー行為に対して命の危険を感じてこちらに対応を相談してきたという次第。

 

 

ストーカー行為に関してはさすがに対応経験がなかったのでどーすんのよこれwwwという感じで頭を悩ませつつも、とりあえず警察に相談に行くにも用意周到にしておかないと門前払いというか、ドライな対応をされそうだったので女性側には申し訳ないけれど少しだけ時間を頂いてストーカー行為に証拠集めを実施しますた。。

 

この手の事件は警察の落ち度が目立ち、一般人的には「警察は役に立たない」的な評価をされることが多いと思うけど、ストーカー事件とかその手の奴は件数自体が半端なく多いのです。対応してくれた警官も「一日10件くらい相談に乗ることもある」というくらい相談数が多い案件のようです。我々が目にするのはストーカーによる悲惨な結末を迎えた事件くらいなんだけど、それはほんと一握りで、大半は円満?というか何ごともなく解決しているという話。被害者側もそういったマスコミが取り上げる悲惨な事件を知っているから「私も殺されるんじゃないか」と警察に相談することすらためらうようで・・・実際に相談してきた社員も「会社側にどうにかしてほしいけど、警察は逆恨みが怖いから警察沙汰にしたくない」となかなか無茶な要求をしてくれたのです。。。

 

正直、会社側が社員を助けられるとしたら雇用契約に則った範囲内です。せいぜい現場を外すとか、そのレベル。ストーカー加害者側をどうにかするにしても、同じ社員であれば解雇にするか、取引先なら取引をやめるか・・・ですね。でも、警察に言わなくても会社側が加害者側にそんな対応をすれば、それこそ逆恨みじゃないですかね?相手にもよりますが、今回の加害者は50代男性で取引先としても経営が苦しいのはわかっていて、多分うちが契約を切ったらたちいかなくなるレベルの生活状況な人です。そんな人を会社として突き放すのはかんたんですが、それこそ逆恨みが怖くないですか?という話。そうなったとき、警察に相談に行っていなければ警察は動いてくれません。。

 

なので、頼りになる、ならない、という発想ではなく、こちらもちゃんと手順を守って順序立てて物事を解決していかなきゃいけないわけです。

 

■状況証拠を集め、プレゼンの準備をする

仕事でもなんでもそうですが、誰かに何かを訴える為にはプレゼンが必要。

社内プレゼンの資料作成術

社内プレゼンの資料作成術

 

被害者側にその余裕がないかもしれないのは重々承知なので、今回は会社側としてその証拠を集めることに協力はしました。同じ被害届にしてもたとえば変態行為をしている映像があるのか、ないのかでは説得力が随分変わるのは書くまでもなく。。警察が動かないというのは多分ちょっと違っていて、「動けない」が正しいと思う。警察は特に法律の範囲内でしか動けないわけで、それを超えた行動は逆に問題なるのです。なので感情論で「気持ち悪い」、「付きまとわれている」だけでは訴えるに弱いといえば正直弱いと第三者としては思った。

 

被害者の話は当然真摯に受け止める。だけど100%は最初から信じない。加害者の味方をするわけではないですが、証拠を押さえるまでは公平中立な第三者として振る舞わないとフィルタがかかって白いものも黒に見えてしまう。そういうやり方は危機対策側としては不味い。最悪の場合、加害者と思われている人に会社が訴えられる可能性すらある。だから確実に、一発で相手をノックアウトさせられる証拠を集め、資料を作り、警察に対してプレゼンをし、確実に被害に遭っていることを認めさせる。

 

探偵とか雇えば早いんですが、社内コストでぼくの時間を提供してそこはすべて調べあげて、変態行為の言い逃れができない映像を抑えたところで警察に届け出ることにしました。

 

■警察へ

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被害者から最寄りの警察署に電話をしていただき、警察との面談約束を取り付ける。

対応は生活安全課という、実に懐かしい、子供の頃はよくお世話になったところが担当してくれた・・・あゝ補導とかね・・・うん。

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面談時間は2時間くらいかな。過去に渡りなにをされたか、そして訴えるにあたり決定的な証拠となった映像を提出。用意周到にやってきただけあって、所轄から本部に相談の上「ここまで証拠があるなら今日中に加害者を呼び出して警告します」となりました。ストーカーにしろ、なににしろ、身体的な被害が出ていなかった今回の場合、一発目でいきなりバシっと逮捕とはなりません。まずは加害者本人を警察に呼び出して警告を実施。以後はストーカー規制法が適用されるので何らか接触を図れば罰しますという流れだそう。

 

警告を出したら念のため一週間は自宅を離れるなど万が一に備えた対応をしてもらいたい、職場も休んで欲しいというのが警察からのアドバイス。強制力はないし、逆恨みする加害者も数としては対応してくれた警察署管内では起きていないそうなのであくまで「念のため」・・・警察もそうアドバイスしておかないとまた問題になるからなぁと思いつつ。

 

会社として対応に注意しなければいけないのが「出勤できない」ということ。普通に働いている人であればいきなり警察官に「一週間出勤しないで」と言われても判断できないと思います。インフルエンザとか病気なら言えるだろうけど、ストーカー被害に遭ったのでとはなかなかおおっぴらには言いづらいかもしれない。

 

今回は総務部長とぼくが警官との面談に同席し、予め副社長レベルにまで問題となっているオーナーのことは周知していたので面談中に彼女の代理となる人間を出して一週間程度は凌ぐように準備ができたし、会社としても雇用を補償するという異例の対応(とはいえそうなると予測して最初から準備はさせていたけど)があったので被害者から警察への対応依頼もその場でできました。

 

正直、命の危険と仕事どちらを優先するかは考えるまでもないですが、なかなか判断しろというのは難しい。被害者側も働かなければいけない事情があるし、休んだ一週間分の収入がないのも多分きつい。加害者を民事で訴えるにしても時間はかかるし、その間の生活をどう補償するのか?というのはまた別議論なのだけど、会社としてできるのは雇用を守ること、一度抜けても絶対にもとの職場に希望すれば戻すように尽力しますと約束することくらいです。せいぜい社員100人程度の会社で、会社代表との距離も近いのでそういう選択ができましたが、大企業とかだとどうなんでしょうね??

 

とにかく印象として、我々からすれば非常にレアというのがストーカー被害に対する印象だけど警官からすれば日に何件も対応しなければいけない、年間にすればとんでもない数になる案件のひとつでしかないわけです。それを限られた人数で捌くというのは非常にきつく、片付けられるものはどんどん片付けていかなきゃいけない、だからその場で加害者の呼び出しを実施し警告を出してしまいたいという感じ。そのあたりは障害対応大好きなインフラエンジニアに通じるものがあって気持ちがよくわかります。

 

何より前記のとおり対応する人間が限られていることから対応順序は警察側に委ねられます。今回の場合、オーナーとの契約を解除したいという大人の事情があったし、明日も被害者側に仕事がありオーナーと顔を合わせなきゃいけないという状況。既に前日に変態行為を目撃してオーナーとの信頼関係が破綻している女性が働けるか?と言えば微妙だし、我々も明日の時点で契約を解除したいという思いが強かったので警察側へのお願いとして「〜理由があるので今日中に呼び出して話をつけてもらえますか」とお願いをしました。物分りがいい方だったのか、様々な事情を汲み取ってくれました。13時に相談に伺い、呼び出しは18時だったので割りとスムーズな対応だったかと思います。

 

加害者側は警察署内で3時間も話をしていたようですが、全部の罪をおとなしく認めたそうです。

 

翌日は弁護士事務所へ。

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法人として粛々と対応するための準備。ルールは破るためにあると信じて生きてきましたが、契約や法律などのルールの中で相手を潰していくというのはなかなか楽しいなぁというのが思い。まぁ楽しくはないか・・・。

 

ストーカー加害者にも妻子がいることは事件の調査中にわかっていたんだけど、特に奥さんの方は旦那の異常性癖を理解しておりストーカー被害者に「旦那はココロの病気なの、あなたが我慢して。あなたが会社を辞めたら旦那も会社を辞める、そうなったら私達が生活できない」と訴えたそうです。馬鹿なの?

 

事情は知らない、調べる気も起きない。この奥さんもDVとか被害者だったのかもしれないけど、そんなことは関係ない。

 

家族がいるという意味では被害者女性にも子供がいるわけだし、自分勝手な言い訳は通せない。生活できないというなら離婚して生活保護でも受けたらいいというのがこちらの第三者としての意見。女の敵は女ってことですかね?(違

 

ぼくも息子がいる身なので、小学生の息子がいる家庭で、その稼ぎ頭の父の仕事を奪うことに抵抗はあるし、恐らくこの家庭であれば離婚もせざるを得ないだろうなという気がする。仕事とはいえ、ひとつの家族の人生を狂わす選択が正しいのかどうなのかまで考えてしまう。それはきっと第三者故なんだろうね。自分の家族や恋人がストーカー被害にあったなんて聞いたら容赦なく叩き潰すし、訴訟でもなんでもして裸になるまで金をむしり取ろうくらいの勢いになるだろうけどね。今回は業務として、社員の雇用を守るという一点で粛々と処理したため、相手の家族まで考える余裕が出てきてしまったのである意味ではレアなケースだったのかも・・・。

 

 

加害者がその配偶者と離婚するには別にいい。けれど親の勝手で息子の今後がどうなってしまうのかと考えると、子は親を選べない(親も子を選べないけど)し、親次第で今後のグランドデザインが大きく変わってしまうなと思いました。

 

では見逃せばよかったのか?そうなれば被害者側の子供の今後にも影響するかもしれない。被害者が今後も弊社で仕事を続けたいと願うからには雇用を守るという観点で片方を処分するしか方法が思いつかなかった。。。

 

大好きなドラマに「リスクの神様」ってあるんですが、

リスクの神様 DVD-BOX

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「神様だって、すべては救えない」ってキャッチフレーズがありました。いやほんとそうだよなぁと思います。ドラマだったらもしかすれば加害者側の家族を救済する方法を実現できたかもしれないけど、それすらも現実では難しい。こういう経験が増えていけばもっとドライに冷徹に何かを壊せるようになるのかなぁ? でもそれってどうなんだろうなぁ? そんなことを考える週末でした。。。

 

数日間ストーカー対応に駆り出され家に帰れなかったので、久々に帰宅して息子とお出かけへ。

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色々な家族があるし、人間にもいろいろあるんだけど息子を一人前に育て上げるまではとにかく父親としてちゃんとしていなきゃなぁと思うわけです。家族なんて作るのも、壊すのも割りとかんたん。AWSでサーバを構築するより遥かに彼女作って結婚する方が楽なんだ。でもそれを維持するのはサーバの保守運用よりはるかに面倒。家族の可用性なにそれおいしいの?だなぁと思いつつ。深く考えても意味が無いのはわかるけど、やっぱり気分はよくないねぇ。

 

こんな対応に駆り出されたのだから特別手当くらい欲しいものです(´;ω;`)ブワッ

ストーカー病―歪んだ妄想の暴走は止まらない―

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