
600馬力

ECUチューンが終わり、やっとこさ(多分)600馬力仕様のステルヴィオができあがった。
クアドリフォリオに搭載される2.9リッターV型6気筒エンジンは、ECUだけで簡単に600馬力を超えるらしい。
ノーマルでも510馬力なので排気量を考えれば決して低い数値ではないし、国産車の3.0リッター以下の車種でこの馬力を超えるものはおそらくなかったと思う。それをECUをこねくりまわしてあーだこーだやり、吸気系を効率化して600馬力を叩き出そうというのだから無用の長物というか、はっきり言えば無駄なんだ(そもそも、ステルヴィオのようなSUVで500馬力のエンジンすら無駄だ)。
でも、どうしても、そういう無駄なことにロマンを感じてしまうからこそ、クアドリフォリオなんていう馬鹿げたモデルを買ってしまうんだろう?
そんなオーナーは更に先を見たくなるってのが常。そのための本気モード。
クアドリフォリオの690Tエンジンは600馬力を超えることは容易いらしい。問題は搭載されるATだ。許容トルクの兼ね合いで、あまり下からトルクを出すといつどこでATがぶっ壊れるかわからない。「早めにATFは変えたほうがいいかもね」とか、「駆動系のオイルはちゃんと定期的に変えようね」というのがアドバイスになってくる。
124スパイダーの170馬力を200馬力にあげるのとはわけが違うってころだろうね(割合的には似たようなもんだけど)。
600馬力というのは一昔前のチューニングカーが故障のリスクをとってまで求めた数値。それを今は普通のSUVでも簡単に出せるのだから恐ろしい。
違和感なく乗れる

600馬力という数値、これは690Tエンジンのベースとされるフェラーリ・カリフォルニアTに搭載されるF154系エンジン、その初期モデルの560馬力よりも出ていることになる。
向こうはV型8気筒だし、排気量もシリンダー2個分だけ多いのだからより余裕はあるはずだけど、それを上回ってくるのは素直にすごいと思う。(ただ、F154系は最終的に700馬力を超えてきている)
今どきのエンジンはそれだけ作りがしっかりしているんでしょう。ターボだし、ちょっといじくればどんだけでもパワーは出せてしまう。問題は先のATの許容トルクだったり、そういったもの。フェラーリさんはDCTだからクラッチ容量にも余裕があるんでしょう。ステルヴィオに搭載されるZF8HP75は末尾の「75」が表すとおり許容トルクは750Nmとなる。ノーマルのトルクに対しては1.5倍近いマージンを持たせているので、600馬力くらいであればそれに追従してあがる最大トルクに対してもぎりぎりで耐えられるという感じでしょう。
700馬力くらいまでくればフェラーリのF154系でも700Nmを超えてくるのでATが怪しいかな?という気もしてくる。
そういう意味で600馬力は万人におすすめできる馬力なのかもしれない、しらんけど。

ステルヴィオの600馬力ってどうなんだ?
それが意外というか、まぁ想定どおりというか、すごく普通に乗れてしまう。
エンジンをかけた直後こそバルブが少し開いているのか多少うるさい重低音を出すものの、アイドリングが落ち着いてくればその辺にいるV6エンジン搭載車と似たような音になる。アクセルを踏むといかにもV6という音でするするっとステルヴィオは発進する。
このときにオーナーは違和感を持つ、クルマがはっきりと軽いんだ。
1,900kgを余裕で超えるステルヴィオが、まるでコンパクトカーのような身軽さで前に出る。慣れるまでは狭い駐車場での取り回しには注意したほうがいいだろう。この図体で飛び出すと最悪の展開も待っている。
走り出しても、マフラーバルブさえ開けなければV6らしい音を出しながら普通に走る。
アクセルをちょんと踏むと、すっと前に出ていくから、すぐにアクセルを離してコースティングさせれば燃費もいい。
ステルヴィオから124スパイダーに乗り換えると「アクセルを踏まないと走らない」という感想を持つ。そりゃなんだってアクセルを踏まなきゃ走らないだろうぜ?って思うでしょうが、ステルヴィオはアクセルを踏む時間よりも離している時間のほうがはっきりと街乗りでは多い。124スパイダーの感覚でアクセルを踏み続けたら、その辺の国道でもこのクルマは軽々200km/hを超える暴走車になるだろう。
乗り慣れる前はアクセルを踏みたくて仕方がないが、慣れてしまえばめちゃくちゃトルクがあって、全然アクセルを踏まなくても走るからとにかく楽なクルマになったと感じる。これはノーマルよりも明らかに乗りやすく、かつ、アクセルを踏んでいる時間が短いので燃費だっていい。
600馬力あっても街乗りでは7kmを超えるし、高速であれば10kmを超える。ノーマルと大差ないが、高速道路であればよりアクセルを踏む時間が減るから長距離になればなるほど燃費への恩恵は増えると思う。
エンジンスペックだけなら国産のスポーツカーでこれを上回るものは今やGT-Rくらいしかないし、そのGT-Rニスモを相手にしても直線で「よーいどん(意味深)」して普通についていけるのでやっぱりすごいと思う。
GT-Rと遊んでいたとき、真後ろにピタづけしていた国産2リッターターボの某車は、GT-Rの前がひらけてアクセルを全開にし、こちらもそれに合わせて全開にしたらすぐにルームミラーから姿を消した。向こうからすれば「GT-Rと遊びたいのに、なんでSUVが割って入ってんだよ!」だったのかもしれないけれど、こちらからすれば2リッターターボに直線で負けるようなやわなエンジンは積んでいないんだよ、、ってことで。
アルファロメオのSUVにこんな化け物みたいなエンジンを積んだものがあるなんて、アルファロメオファンでもない限りはそもそも頭にない。自分が逆の立場だったら、絶対にクアドリフォリオなんかに勝負を挑みはしないけど、まぁリアゲートにクアドリフォリオを表すエンブレムなんてないから、気づけという方が無理な話か。せめてものアピールとしてナンバープレートの数字を馬力にしているので、それで察してほしかった。

この際だからエンブレムもマツダに変えて、CX-5と車名を貼っておこうか?そうすれば、後ろから煽ってくるやつの大半は「CX-5に負けたのか?」と驚いてくれるはず。悪魔のZがいるんだから、悪魔のCX-5がいたっていい、それが世界だ。
バランスが悪いSUV

そんなステルヴィオが大好きだ。このクルマの魅力を聞かれたら「バランスの悪さ」だと言い切れる。
バランスが悪いのに好きって変かもしれないけど、これぞイタリア車だよなぁっていう極端なところがいい。
SUVなのに機能面は古臭く、少々使い勝手は悪い。でも絶対的に機能が劣っているわけではなく、年式と金額を考えればもっと利便性がいいSUVはあるって言いたいだけ。車幅は2m近いのに、全長は4.7mしかないものだからそこまで極端に広くはない。そもそも幅だって車内の広さのためにあるのではなく、極太タイヤを履かせるため、すべては走行性能のために用意されているものなので車内に乗る人間なんぞ知ったことじゃない。
あくまでSUVの形をしたスーパーカーだ。
かつて、スカイラインクロスオーバーという全然売れなかったクルマがあったけれど、日産が落ち目でなく、いけいけGOGOで、かつオーテックがオーテックらしい姿で生き残っていればGT-R用のVR38を搭載したスカイラインクロスオーバーが登場し、それこそステルヴィオやウルスなどと戦える悪魔のSUVカテゴリに君臨できたかもしれないと思うと、日産にはもうちょっと頑張ってほしかった。(個人的にはスカイラインクロスオーバーはすごく好きで、宗教上の理由で日産が選べないけど、選べるなら当時乗っていたかもしれない1台ではある)そうしたSUVの形をしたスーパーカーというのは、刺さる人には刺さるんだけど、刺さらない人のほうが圧倒的に多いからステルヴィオのクアドリフォリオはシーラカンス並に見かけない。
なんならシーラカンスのほうが生息数多いんじゃないのか…
ただ、普通の都内で生活しているとマカンやカイエン、ドイツ御三家のハイパフォーマンスSUV、なんならウルスはよく見かけるのでこれ単純にアルファロメオだから売れていないという悲しい事情もあるんだと思う。
でもわかるんだ、新車価格だけ見れば絶対的にポルシェとか買ったほうがいい。ネームバリューもリセールバリューもSUVとしての基本設計の良さも、何一つステルヴィオが勝てるものがない。
ステルヴィオが勝てるところがあるのだとすれば、その極端なまでに走行性能に振り切り、ドライバーが恐怖を感じながらも楽しめる、そこに尽きる。
ステルヴィオのハンドリングはスポーツカーよりもスポーツカーだ。クイックなステアリングと、トルクベクタリングを使って「どんだけまげんねん」ってくらいオーバーステアに持ち込む制御。とにかくアンダーステアを嫌い、アンダー出すくらいならオーバーでスピンさせる(迫真)という意気込みを感じる、いらんて。
この手のSUVの場合、スポーツ性能が高いものでも電子制御は安定よりで、基本的にはどのクルマも最後はアンダーステアで終わる。そのほうが誰にとっても安心感があるからだ。
でもアルファロメオは、ステルヴィオは、いやクアドリフォリオは違う。走行モードにもよるけれどRACEモードで電子制御をカットした状態では600馬力はまともに使い切れない、ドライでも路面が冷えているとドリフトしだす。ドリフトするだけならいいけれど、こいつはSUVだ。
ダウンサスを入れているとはいえ、全高の高さが仇となりぐらりと大きく車体が揺れて一気に不安定な動きになる。某サーキットのゆるいコーナーの侵入で軽くブレーキを踏んだら姿勢を崩してカウンターをあてる羽目になったし、こいつはそうドライバーの技量ありきというか、「あなたは私をちゃんと操れるのよね?」と試してくるような節がある。
だからとてつもなく楽しいけれど、そんなものをSUVに求めている人が少数派な時点で、アルファロメオはクルマづくりを間違っている。
そもそも、彼らアルファロメオが作りたかったものは復活した後輪駆動用のプラットフォームを利用したセダンのジュリアの復活だったはず。ステルヴィオはあくまで市場戦略というか、マーケットイン的な視点からとにかく販売台数を稼ぐために出しているという雰囲気がある。そんな中で、ジュリアにクアドリフォリオを用意するんだから、せっかく用意したエンジンをとりあえずステルヴィオにも積んでみるか…そんな適当な感じも受ける。
SUVはこんな素っ頓狂な動きをしちゃぁいけないんだよ…でもそこがいい。
だから、自分はステルヴィオが、クアドリフォリオが大好きだ。
エンジンを買ったらSUVがついてきた

ステルヴィオのクアドリフォリオは「エンジンを買ったら、SUVがおまけでついてきた」という食玩的なところがある(何
食玩はおもちゃがメインだけど、商流の関係で食品として売りたいからガムを1枚つけるという怪しげな売り方をしているわけだけど、ステルヴィオ クアドリフォリオもエンジンだけだと売りづらいから、とりあえず世の中の売れ筋であるSUVに載せたよ!ってまぁ冗談なんだけど、オーナーからするとそんなふうに思えるところがあって好き。
食玩を買って「ガムが1枚しか入ってない!!!」とキレる人はまずいない。
クアドリフォリオを買って、「SUVとしての機能がしょぼい」とぐー垂れるのは自分で口にしても愚かなことだなぁと思う(ぉ
メインはエンジンなので、SUVとしてはとりあえずそこそこ使えればいいんだ。
そこを理解できない人が所有すると色々と耐えられなくなることがあり、多分そうそうにアルファロメオを卒業するのだと思う。
ジュリ・ステのオーナー、その大多数が経験するバッテリートラブルだって、1年に何度バッテリーが息絶えたから自分でももはや数えていないレベルで起きているんだけど、ぶっちゃけ慣れた(ぉ
バッテリーがあがったら「あーまたか」とおおらかな気持ちで充電するし、なんならこの先の時代はEVになるんだろうから、今から充電の練習をしなきゃいけないねってステルヴィオは鍛えてくれていると思うようにしている。
たまにミラーが格納できないこともあるし、変な警告灯がつくこともあるけれど、ぶっちゃけ気にしていない。ミラーがたためないなら畳まなきゃいいし、警告灯がつくってことは警告灯が機能しているって証明だ。
この寛大さも全てはエンジンを所有したらSUVが…につながる。素晴らしいエンジンを味わうために払う手間としては圧倒的にリーズナブルだと思っている。そもそもフェラーリなら充電器につないでおけよが定番なのに、似たようなエンジンを積んだアルファロメオがそれをしないでも大丈夫なわけもない。
フェラーリを所有しているのと同じ体験をしている!体験は何にも変えられない価値だ。子どもが子どものときしか体験できない貴重な経験を糧に成長するように、自分もアルファロメオにアルファロメオのオーナーしか味わえない貴重な経験をさせてもらっていると考える。
不便はカイゼンすればいい

そりゃ確かに車内が狭いとか、荷物が載らないとか、インフォテイメントがしょぼいとか色々思うところもあったけど1年近く乗ればそんな不満はどっかに消える。少なくとも不満の数よりも、圧倒的にこのエンジンの良さが上回るからどうでもよくなっているとも言える。もしこれがディーゼルだったりしたら、多分耐えられなかった(何
別に自分はアルファロメオの熱狂的なファンじゃない。そもそも熱狂的なファンはアルファロメオのSUVに懐疑的だろうし、否定的なところを感じるからそもそもステルヴィオなんか買わない。アルファロメオがマーケットを意識して出したSUVに釣られた新規顧客の一人ではあるものの、それもクアドリフォリオに惹かれたからローンを組んでまで買ったわけだし、そうでなければ誰がこんなSUVとしてはだめなところが多いクルマ買うかよ…500万円SUVに払うなら間違いなくアウトランダーPHEVとかCX-80とか買ったほうが幸せになれる。
ちなみに、自分がクアドリフォリオと悩んだのはイヴォーク コンバーチブルだ。
まーでも屋根が開くクルマを2台所有するってどうなん?とわずかに残った自制心が機能した。魔神ブゥかよ。
そんなわけだけど、実際問題多くの不満ってカイゼンできるわけですよ。
たとえば、荷物が載らなきゃSUVはルーフボックスをつけたらいいんです。
個人的にセダンやクーペにこれはどうかと思っているけれど、SUVなら「むしろあることが正解?」とさえ思うのでレールつけてボックス載せたらいいし、子供用の自転車が1台ぎりぎり室内に入るかな?という状況なのであればチャリキャリアを載せたらいいだけです。お金をかければどうにかなります。
インフォテイメントに関しては諦めもありますが、iPadを付ければ動画も見れるし、ナビだってあるので不満はないのです。
燃費が悪いと思うなら、燃費がいいセカンドカーを買えばいいし、バッテリーがあがるなら常に充電できる家を買えばいい、ほらなんにも不満なんかないでしょう?
そんなわけで、前置きが長すぎたんだけど、地味に気になっていた不満点のカイゼンを今回は行います。
それがが「ヘッドライトが黄色い、暗い」でしたね。
HIDがくらいなら、LEDに変えればいいじゃない

プジョーなんて2017年にはすでにヘッドライトはLEDだったんだけど、まぁアルファロメオだしなぁ?むしろヘッドライトが付いているだけでよかっただろ、我慢しろよってことかもしれないけどまぁ古きよきHIDです。
まぁでもメガーヌもハロゲンだったしな?うん。
でもこれにもメリットはあり、純正LEDと違い、社外品のLEDバルブがあるので自由自在に交換ができます。
ずっと変えよう、変えようと思ってて、放置しすぎて1年近く経過したわけですがやっと交換に踏み切れます。
やすかったのでこれにしました、ちなステルヴィオの純正HIDはD3Sらしい。

12,000ルーメンなので爆光を期待しています☆(ゝω・)vキャピ
面倒だと思ったから踏み切らなかった

ステルヴィオのヘッドライトバルブ交換、みんカラなどを見ているとタイヤハウス内のカバーを外して云々という非常に面倒くさそうなやつでした。でも、一説ではエンジンルーム側からもいけると。
試しに覗いてみると、確かにいけそうだ。

このあたりにカバーがはまっているんだけど(これ、年式なのかグレードなのか、ないやつがある)、ここから腕を突っ込めばギリギリ届く。ただし、それなりに腕が細くないと無理。

反対側にも手が入るスペースはあるので、腕を突っ込んでキャップを外してからバルブを時計回りだったかに回せば外れます。落とすとかなり悲惨なことになるのでそこだけは気をつけないといけない。

嵌めるときのほうが難しい、うまく固定できないというか、フィットしなくて回してもバルブが固定できない。なんどか挑戦してコツを掴んだけど、なんでか運転席側だけはかなり苦戦した。でも、問題なく装着はできた。
手が傷だらけにはなったけど、腕の細さに自信があるのであればエンジンルーム側から作業したほうが時間的には早そうだ。
世界が明るくなった

もともとの明るさを撮っていなかったから比較はできないけど、LEDらしいというか驚きの白さ(`;ω;´)
もともと黄色で、まぁ霧が出たときは良さそうですね…くらいの印象だったけど、とにかく暗かった。

ハイビームのほうがよりよく分かる!これは確かに明るくなった!!夜のドライブが多い人は間違いなく変えた方がいいよ・・・ステルヴィオの純正ヘッドライトの暗さは、多分バッテリーの次くらいにオーナーの不満点だと思う。ぶっちゃけ視界が悪いのは安全運転の妨げにもなるし、視界確保されてこその600馬力でしょう?(何
安心してアクセルを開けるためにも、視界を明るくすることは良いことだと思いますね。

好みの問題なんだろうけど、自分は前期型とかのこの目の形が好きです。後期のLEDは確かによくなったんだろうけど、やっぱこっちのほうが好き。個人の主観ですけどね。


