とにかく車高が高い
500馬力を超えるハイパフォーマンスSUV、それなのにこの車高の高さは如何なものか
乗り慣れてくると中途半端に機能面で不満のあったステルヴィオの、そんな不満も徐々に消えてくるわけなんだけど、どうしても1点だけ「許せない」ポイントがあって、それが異様な車高の高さ。
タイヤとフェンダーの隙間の広さは、クアドリフォリオだけでなく全グレードに共通の不満になっているだろうけどもとにかくこの異様な隙間のせいでボディが宙に浮かんでいるような「UFO感」が満載だ。
見た目がよろしくないのはもちろんとして、乗降性の悪さも周囲から不満が出る。
特に女性や子供は乗り降りに難儀するし、スカートの女性は特にこれを嫌がる。小さな子供が後部座席に乗り込むときは椅子につかまってよじ登らなければならない。
SUVというか、この乗降性の悪さはハイエースとかランクルとか、あの辺に通じるものがある…いや、ほんとなんでこんなに隙間あんの??
特にリア!このクルマでオフロードを走る奴はいないと思うんだけど、この隙間は必要?w
もちろんこれだけの車高があってもデビュー時にはニュルブルクリンク世界最速のSUVとしてのレコードをたたき出したんで性能的には文句なしだし、実際ジムカーナを走ってもそれなりに走れているので走行性能だけで言うなら純正の足が「一番バランスがよい」ってことなんだろうけどね。
ダウンサスを選ぶ
とにかくまぁ見た目や乗降性に不満があるのは間違いないし、別にニュルブルクリンクを走るわけでもないので車高を下げることにする。
ステルヴィオは電子制御ダンパー搭載のモデルと非搭載のモデルがあり、その両者でダウンサスの品番が変わるため注意が必要。発売から年数が経過しているモデルなので、メーカーのカタログを見ればちゃんとそれはわかるようになっているので、クアドリフォリオオーナーはちゃんとクアドリフォリオ用を買いましょう。
ってことで、ダウンサスを組もうと思ったときに「どこから出てんの?」って話になるわけで、調べた感じだと3社からダウンサスが出ている。
H&R
【ダウン量】F:40mm R:40mm
アイバッハ
【ダウン量】F:40mm R:40mm
diveriti
【ダウン量】F:25mm R:40mm
ダウン量はどこも似たような感じで、バネレートは公表されていなかったのであとはもう勘で選ぶしかないかなって気がする。
そのため、今回は値段も見て安価な「H&R」を選んでみた。
ダウンサスを取り付けてもらう
大雨の中、数十km離れたお店まで朝から移動
ダウンサスの取り付けは自分で行わない、面倒だから(ぉ
そのため世田谷のコックピット21世田谷さんにお願いしたので、自宅から数十kmあるけどそちらまで移動。
通勤ラッシュで首都高を使っても1.5hかかりました☆(ゝω・)vキャピ
二ヵ月くらい使った純正車高ともこれでお別れなり。
納期は1か月弱、割と待ちました
4/25に注文を入れて、6月6日に店頭にパーツが届いたので2か月弱くらいかかりまして、取付は6末だったのでなんやかんや2か月かかっての取り付け。
世田谷にクルマを置いて、電車で会社へ向かいます
開店直後にクルマを預けて、戻しは夕方だと言うので時間を潰すために会社で仕事をしようと電車で移動。とにかく雨のひどい日で、外で時間を潰そうにも微妙な感じだったのがよろしくない(´;ω;`)ブワッ
いつまでも新発売していそうな名前のラーメン屋
千歳船橋は初めて訪れる駅だった、時間帯が合えば会社まで直通で30分もあればいける電車がある。小田急を使うのも数年ぶりな気がした。むかし働いていた会社は小田急沿線に関連会社があったのでよく電車で移動したものだけど、今はめっきり用事がない。
で、夕方になったのでクルマを引き取りに再び千歳船橋へ。
行きは徒歩時間含めて1時間弱かかったが、直通だとめちゃくちゃ速い
17時半だと帰宅ラッシュがぎりぎりはじまるか?って時間帯なので、その時間であればわりと電車も座れる。30分寝ていけるなと思ったらあと数駅の代々木上原まで来たときにアナウンスで人身事故とな!?
乗っている電車もどうなるか怪しいものだったけど、どうも生田駅の手前までは行けるらしいので遅れるけど千歳船橋までは行けそうだ。
ただ、こんな微妙な場所で十数分も停車されたw
お店が19時までなので割ときわどいか?と思いながら、途中の駅から歩こうかなと思ったけれど、なんとか15分程度の遅延で千歳船橋駅に到着した。
それまで小雨だったのに、到着直後にバケツをひっくり返したような雨…
朝から天気は悪かったけれど、雨雲レーダーでは店に着くぎりぎりまでは小雨のはずだった。それが人身事故のせいでわずかに到着がずれたためにバケツをひっくりかえしたような雨になる(´;ω;`)
それでもまぁ18時半すぎには到着!
やっと普通のSUVになった
組み立て直後のダウン量はこんな感じ、ここからさらに落ちます
ピットに入っている姿を見ると、印象からしてだいぶ違った。なんというかいい意味で「変」。圧倒的な「違和感」があるw
作業してくれた人の話だと「フロントは40mm、リアは実測で50mm近く落ちた」とのことでカタログ値よりもリアは落ちたことになるけれど、とにかく見た目の印象がだいぶかわり、普通のSUVぽいルックスになった。
元々が高すぎたので、これくらいでちょうどいい
よくSUVで車高を下げるのってバカじゃね?的な声を聞くけれど、「ステルヴィオ」に関して言えば純正が違和感ばりばりの車高の高さなので、このくらいダウンしてタイヤとフェンダーの隙間が減ることで普通のSUVのルックスに戻る。これくらいの車高であれば別に下げすぎってわけでもないし、いい感じじゃなかろうか?
写真だと伝わりづらいけれど、オーナーから見たらだいぶ低い。
作業費用を支払って、さっそく渋滞の環八を走り、練馬から高速に乗り帰宅することにした。
これが純正でもいいレベル
いきなりの暴風の中を走らされる
走り出してすぐにわかったのは「乗り心地のよさ」。純正よりも角が取れた乗り心地になり、お店から環八にでる歩道の段差での衝撃も「トン」と軽くかわすような印象になった。とにかくあたりが柔らかく、舗装のよくない場所での乗り心地はかなりいい。
車高が落ちて目線も少し下がり、隣に並ぶCX-5とかよりも低い位置になった。とはいえ極端に低くなったわけじゃないから「なんちゃらクロスオーバー」的な、コンパクトカーやステーションワゴンを少し車高を上げたようなモデルに近い印象かなと。
アライメントも取り直してもらった。個人的にはもう少し前後共にキャンバーやトーを付けたい
アライメントを取り直した効果かもしれないけど直進性は悪くない、ただ、もう少しキャンバーやトーを付けたいと思ったのはコーナーリングで純正よりも違和感があるというか、限界付近での動きが読めないところがあった。サスペンションの調整幅はかなりあるので純正サスでも調整はできる。クルマ側でアンダー気味にセッティングして、ドライビングで曲げるというのが好きなので、これはちょっとどうにかしようと思う。
フロントの車高は指3本くらい
印象的にはだいぶ下がってはいるけれど、フロントにはまだ指3本も入る余裕がある。リアはこぶし1個がぎりぎり入る。もちろん走るとここから少しダウン量が増えるけれど、そこまで低いというわけじゃない。
縁石にバンパーが擦るなんてこともない
「ジュリア」で車高を下げるとバンパーがヒットするのは有名な話だけど、「ステルヴィオ」はまずそんなことはなく車高を落としても何も気にせず車止めまでバックすることができる。この実用性がSUVの良さw
高速道路を走った感じだと、車線変更で全高からくるふらつきも低減されていい感じのフィーリングになっている。どうしても、天井も重いし、全高も高いのでふらつきがでてしまうSUVなんだけど、それを適度な範囲に抑え込んでいる。
ビフォーアフターを見比べれば車高変化は一目瞭然だ
単体で見るとそこまで低くはなっていうないように思うけど、見比べるとその差は歴然。ただ、アフターのほうが「より普通のSUV」ぽさが出ているのでこのスタイルが純正でもよかったんじゃないかと。
バンパーの高さで見るとざっくりだけど30mmくらい落ちている。
リアバンパーもサイドスカート部分もいずれも「落ちた」とはいえまだ高い。日常で不便は感じないはず。
シャコタンには全然程遠いけれど、普通に使うならこのくらいが気を使わない。アバルトのように足がへたってもう10cmあるかどうかも怪しいみたいなクルマだと車検はおろか日常使いにも支障が出るし、毎日バンパーをガリガリ削る羽目になるとか切ない。
このくらいの車高が全体的なバランスを考えてちょうどいい
SUVなんだから車高を下げるなよとか、SUVの意味…みたいなコメントは、アンチSUVな人からよく聞く言葉ではあるものの、そんなこと言っちゃえばスポーツカーだって全オーナーがサーキットを走るわけでもないのにホイールを変えたり、エアロ付けたり、吸排気いじったりするわけじゃんね?そもそもスポーツカーだって普通に乗るなら車高を落とす意味は皆無なのになんで車高落とすんですかって話w
SUVで車高を落とすのは見た目の話もあるけど、先に書いたように、特にこの「ステルヴィオ」は普通のSUVよりずっと乗降性が悪いのでそこを改善したかったってところが大きく、今回の車高ダウンでだいぶ自然に、普通のSUV的な感覚で乗り込めるようになったのは嬉しいところ。たった数センチでここまで変わるんだね☆って感じ。
なので、特に何も失われていないけど、得るものはそれなりにあったのが今回のダウンサスでした。
ステルヴィオはこれでおしまい
さて、今回のダウンサスをもって「ステルヴィオ」のカスタムは一旦終わりです。このクルマは基本ノーマルで長く乗ることを考えて購入しているので、メンテナンスなどを中心に今後はやっていこうと思うのです。
逆にアバルトや、イタルジェットなど小さくて遊べるやつは引き続きって感じだね。
何をするにしてもでかいクルマはお金がかかるってことや、クアドリフォリオというモデルはそれ自体がひとつの完成系だと思うので純正の状態がとても素晴らしいのです。
それに恐らく次のモデルはないだろうし、純然たる内燃機関のクアドリフォリオもこれで最後かもしれないので、そういう意味では長く愛着を持って過ごせたらいいなという感じでした。
まーほんと維持費がかかるから、パーツにまで手が回らないってのが本音なんで、石油王だったらまた違った考えになるでしょうね、知らんけど。