ぴよこ☆くらふと☆わ〜くす

イタイタしい生活を送ってます。

ステルヴィオ クアドリフォリオ、納車1か月半(6,000km走行)感想!(後編)

前回はネガだったので、今回はポジめの感想で逝きたいと思う

アルファロメオ初のSUVとなった「ステルヴィオ」

前回はネガ的なことを書いてみました、いやだってアルファロメオだよ?買おうとしている人が気になることって「よいこと」よりも「悪いこと」でしょ、知らんけど。

壊れると思っていた人、ご愁傷様です(何

過激なエンジンを積んでいるクアドリフォリオ、こんなモデルでも十分に過走行に耐えられます、耐えられないのはオーナーの財布です(何

財布が耐えられなくて封印された我が家のメインカー。メインなのに動かせないw

月収100万円くらいになりたい…そう思った時期もありましたが、無理なので現実を受け入れて「なるべく動かさない」運用で乗り切ます☆ミ

もう、アウトランダーPHEVでも買えよ、マジで。

というわけで今回は車体全体や走行性能面での感想をば。

エクステリア

正直でかいよ、ステルヴィオ

全長4,700mm x 全幅1,955mm x 全高1,680mm。幅は結構あります!

写真で見るとそうでもないんだけど、実車をはじめてみたときの感想は「でかっ!」だったなぁ…固定資産税取られそう。

とにかく幅はある。

なんとあのでかさで話題の三菱「トライトン」より幅は広い。

 

「トライトン」は全長5,360 x 全幅1,930 x 全高1,815なので幅だけはステルヴィオの勝ち

全長と全高があるから「トライトン」は巨大に見えるし、実際巨大なんだけど幅はなんと「ステルヴィオ クアドリフォリオ」が上回る!

「ステルヴィオ」の幅はオーバーフェンダー分だから、純粋な車両全体の幅で見るとたぶん「トライトン」のほうがでかいんだけど・・・とにかく数字だけなら「トライトン」に勝る部分もあるということ。

もちろんDセグメント全体で見れば、今やこのくらいのサイズは標準的ともいえるし、ライバルと比べても著しく大きなわけでもない。

ただ、Dセグは日本の道路、駐車事情では間違いなく使い勝手に難がある。

多くの駐車スペースが左右の白線と左右のタイヤ幅がぴったり!

駐車枠に収まらないことはないけれど、ドアの開閉はかなり気を遣うし、同乗者がいる場合は駐車枠に収める前に降りてもらうことがしばしば。

全長4,700mmも短いようで意外と長い

全長4,700mmってそんなに長くないかな?と思ったけど、これも駐車スペースによっては後ろにクルマがいると前に出さないとバックドアを開けられないこともあったりするので実は結構長い。

最低地上高と座席の位置の関係でシートまでがかなり高いので高齢者やスカートの女性、子供の乗り降りはかなり大変そうである。子どもなんか椅子によじ登るようにして座っているw

車高を下げたいってのは単に見た目の話もそうだけど乗り降りしやすくするためって意味もある。

ボディカバーをかけるのは地味に重労働!

アバルト「124スパイダー」でボディカバーを使っているのと同様にステルヴィオもなるべく乗らないようにボディカバーをかけはじめたんだけどこれがまた大変。。。

まず天井までカバーをあげるのが一苦労。

カバーライトのカバーは標準車もクアドリフォリオも同じです。

サイズに関しては駐車スペースに関わることなのでさすがに下見せずに買う人はいないだろうけど、「日常的に使う場所」についても下調べは必要です。

自分は会社の機械式駐車場に入らないことを車庫証明段階で気づきました(バカ)

タイヤがワイド、オーバーフェンダーのせいで標準車よりも大きいだけなので慣れてくれば案外狭路でもどうにかなるけれど、最初の1,000kmくらい、あらゆるシチュエーションを経験するまではかなりおっかなびっくりだった・・・あとAピラーのせいでやたら見切りが悪い(´;ω;`)ブワッ

ボンネットダクトは…

V6をイメージした?左右3つのボンネットダクトがクアドリフォリオの証明

好き嫌いがかなりわかれるボンネットダクト。ただのデザインではなく、裏蓋もない放熱という機能を果たすためのダミーではないやつで「ガチ」度が伝わる。

雨どいもないから水はダイレクトに真下にあるパイプにかかる、黄砂なども入る

ハイパフォーマンスの象徴なのであったほうがいいって意見はあるんだろうけど、正直ランエボしかりボンネットダクトは自分は好きじゃない、エンジンルーム汚れるし、下手すりゃ錆るし、少なくとも一般道を走るうえでのメリットはまったくないじゃんw

姉妹車の「グレカーレ トロフェオ」はこれよりも馬力は出ているんだけどボンネットダクトはなく、フェンダーにエア抜きの穴が開いている模様。

ここに雨染みが(´;ω;`)ブワッ

だったらこっちもそれでよくね?って思わなくもない。

全体的な派手さ、主張は控えめ。知らない人が見ればハイパフォーマンスには見えない

標準車よりは外装はいかついものの?

クアドリフォリオでも割と大人しい見た目をしている、と思う。

標準車と比べればバンパーデザインが違ったり、実はピザ(おい)グリルのサイズも標準車とクアドリフォリオは違いみたいで、標準車ようのグリルカバーが使えなかったりある。

クアドリフォリオの象徴、グリーン車のマーク(刺されるぞ、そろそろ)

グリーン車エンブレムは「クアドリフォリオ」もどきみたいなことをやる人がやっていたりするので、誰でも簡単に真似できちゃう罠。

クアドリフォリオだとバンパー形状が異なること、ホイールデザイン、ブレーキ周り、マフラーが4本出し、オーバーフェンダーと地味に違いはあるんだけどとはいえ真正面から見た絵、つまりは前を走るクルマのミラーに映る顔つきはそこまで過激や威圧感のあるものではなく「アルファロメオだな」とわかるレベルの「圧」にとどまっていると感じる。

グリルがスポーティーかな?と感じるレベル

大人しめのデザインが好きなので、これはこれで全然アリだし、これでも十分威圧感あるだろ…って思う人もいるかもしれないからエクステリアは評価が難しいけど、ごくごく平凡なSUVに見えないこともないからか、スポーツカーの後ろを走っても道を譲ってもらえることはほぼない。彼らの車高の低さだとボンネットダクトは見えないので余計に高性能をアピールできないうえ、アルファロメオの知名度の低さ、そもそもクアドリフォリオが知られていないこともあり、「まさか後ろを走るSUVが500馬力もある」とは思わないんだろうね、それくらいに道は譲ってもらえないから、ワインディングを走るとき、トンネルがあればトンネルを使ってめっちゃアピールします、何でアピールするかは教えないけど(何

アピールしてくれるヤツ

アピールすればだいたい道をゆずってもらえるよ☆ミ

まぁほんとデザインはアルファロメオ自体が癖が強いので好き嫌いはあると思うし、自分はあまりこの顔つきは好きじゃない、好きじゃないけど、別にデザインを好きになって買ったわけじゃないからどうでもいい。運転してりゃ見えないしね。

インテリア

カーボンだけど平凡なインテリア

インテリアデザインはレトロな感じ、好みはあるけど自分は好き

インテリアについてはクアドリフォリオも標準車もそこまで大差ない。カーボンを多用しているとはいえ限定車のエストレマだったかでほぼ同じ内装で出してきたりしているし、特に初期型についてはインテリアからクアドリフォリオを感じない。

ただ、「ステルヴィオ」自体のインテリアデザインがレトロな感じで自分は好き。

さりげない四つ葉があったりするけどね

欧州御三家やフランスでいえばプジョーのような大型ディスプレイを多用した最先端のデザインとは真逆の路線で、伝統的なアルファロメオブランドの意匠なのでここも好みがはっきりわかれると思うけど、チープさはないし気に入っている。

ディスプレイの存在感が薄く、インテリアと一体になっているのもオシャレ

最先端のデザインも悪くはないけど、レトロなデザインのほうが使い勝手がよかったり、案外飽きないと思うのでこれはこれでありです。

ただ、高級感という意味では標準車と大差ないことから、当時1,100万円したクルマのインテリアか?と言われると疑問は残る。でも、クアドリフォリオはインテリアにお金をかけた高級車ではないので…そこを誤解して「高級車だ」とクアドリフォリオを選ぶと絶対に失敗したとなる。高級感はほんとない。

イタ車なのにシートがいい

長距離ドライブでも疲れないシート

イタリア車のシートはフィアット「500X」で痛い目を見たというか、あのクルマのシートが全然だめで500という車名なのに500kmも走るとヘルニアという爆弾を抱えた腰にとんでもないダメージが出た。

だから「ステルヴィオ」でもシート交換を最初は考えていたけど、実際乗ってみるとこのシートがめちゃくちゃいい。ポジションもイタリア車あるあるのステアリングとペダルレイアウトが合わないということもそこまで感じない(これは身長による)。

ホールド性も高く、ジムカーナでもそこそこ耐えられるくらい。なのでこれならシート交換は必要ないなと思った。

まぁ交換しようと思ってもレカロからシートレールが出ていないから交換のしようがないって現実がある(社外品で作ってもらったりとかすればいけるだろうけど、車検がね?)。

惜しむらくはプジョーのようにマッサージ機能があれば最高だった。

後部座席はリクライニングなし、アームレストはあるから使い勝手はそこまで悪くない

我が家では子供専用席となっている後部座席。シートリクライニングはないものの長距離の移動もそこまで苦じゃないらしい。

初期型のフロントシートはヘッドレストが外れるタイプ、中期型?以降からクアドリフォリオはスパルコのバケットタイプになりモニターアームとかの取り付けがシートにできない形状になったから、そういう意味ではシートについては自分はこの形が好きである。背面がフルカーボンってのも子供を乗せたら蹴られるし、傷がつくから好きじゃない。

後部座席の4:2:4可倒式もかなり便利だ。

未だに後部座席にアームレストがなかったり、2分割しかできないものがあったりするけど2分割だとアームレストがあっても、アームレストがある側のシートを倒すと当然使えなくなる。4:2:4だとアームレストの部分は残るから後部座席のどっちに座っても快適には使える。

謎の自分のこだわりだけど、後部座席を使うならアームレストは絶対に欲しい。あのメガーヌですらわざわざアームレストが付いている年式とグレードを買ったほどに。

そこそこサイズの荷室

5人乗りで500リッター以上のスペース、トノカバーも標準でそれなりに荷物は載る

全長4,700mmというサイズ、しかも後輪駆動ベースのクルマなのでその車格でスペースの配分をすると居住空間を広くとるか、ラゲッジを広くとるか、バランスをとるかの選択を強いられる。

そういう意味では「ステルヴィオ」のサイズ感はバランス型なんだと思うけど、ラゲッジはそこそこのサイズ感。別に自分はキャンプもいかないし、車中泊ができればそれでいいのでこのサイズでも困らない。

トノカバーは2分割で標準装備、さすがは新車価格1,000万円超(違)

SUVなのでキャリアを付けても似合うだろうし、荷室はいかようにでも増やせそう。そういうことにクアドリフォリオを使うかどうかは別としてもね。

ラゲッジスペースの必要サイズはライフスタイルで変わるので、個人の事情に合わせて確認しましょう

【まとめ】インテリア

ハイパフォーマンスカーではあるものの、ベースはアルファロメオ初のSUVとなったもので、後続だったこともあり他ブランドを研究したのかそこまで優れてはいないものの、そこまで不便でもないという平凡さ。なので、普通にSUVとしての実用性は高いし、細かな文句はあってもそれが劇的に不便ということにもならないというのがSUVを何台か乗り継いだ自分の率直な感想。

実用的ではあるけれど、それだけの話でここに価格相応の高級感があるのか?と言われると別にないのでそこは勘違いしちゃいかんねって話。

後期型になるとサンルーフが標準だったり、細かな不満も解消されているので予算が許すのであれば自分はサンルーフが標準の年式が欲しいと思う。

SUVを買うということは多くの場合は後部座席に人を乗せる用途があってのことだと思うので、後部座席の人は絶対にサンルーフがあるとテンションあがる。

機能面

正直インフォテメント系は弱い※ただし初期型に限る

ナビは非搭載、Carplayは使えるけれど?

2017年頃に販売された「ジュリア」ならまだしも2019年の「ステルヴィオ」が最初からディスプレイのタッチ非対応というのはやっぱりどう言い訳されても納得がいかない部分ではある今日この頃。

Carplayが使えるのにタッチが使えないだけでその利便性は著しく劣る。

ロータリーコマンダーだけで操作しましょう、それは鬼畜の所業なんよ

画質も悪いし、「本当に2019年製か?大正19年製の間違いでは?」と突っ込みたくなるけど、これはまぁアレだよね、慣れてもうどうでもよくなる(何

モニター画質はアバルト「124スパイダー」と同じか、それ以下

ナビが無い、TVがない、ぶっちゃけどうでもいいので自分は後付けでナビとか付けようとは思わない(インテリアデザインがその瞬間に崩壊する)。

Carplayを通じてそこそこサイズのディスプレイでナビがみれりゃいいやくらいにしか考えていない。

インフォテメントが充実する後期型を買えば間違いないし、初期型オーナーはある程度覚悟しよう。

いやほんとこのしょぼさで新車価格1,100万円は不満出るでしょw

ATは地味に使い勝手がいい

ATはシフトレバーだけでなく、ステアリングのパドルでも操作可能

「ステルヴィオ」共通の項目として電気式ATの操作系がユニーク。ストレートタイプやゲートタイプにはできない芸当ができ、エンジンを始動させ、「D」に入れるにはパドルシフトの「+」を引くだけでいい。ニュートラルは「+」「ー」を同時なので信号待ちで停車したいときはニュートラルによく入れる(機械的にいいか悪いかは別として)。マニュアルモードは当然「+」か「ー」を引けば液晶上には「D2M」みたいな表示が出てマニュアルであることをアピールする。復帰は「+」を長く引くだけ。

START/STOPボタンはステアリングにある!便利!

ステアリングにエンジンSTART/STOPボタンがあるため、乗り込んでからバックか駐車をするまではほとんどシフトレバーに触れることなくドライブでき、最初は別にいらないだろうと思ったけど慣れるととにかく便利でいい。

そこはアルファロメオの美点だと思う(´;ω;`)b

意外と使えるアダプティブ・クルーズ・コントロール

初期型はACC、のちにレーンキープアシストが装着される

アルファロメオの半自動運転(ACC)って絶対怖いだろ!と思うあなた、半分外れで半分当たりです(何

意外と使い勝手はよく、完全停止→ブレーキホールド(数秒以内の再発進なら自動で追従)までやってくれるし、発進も「アクセルを踏む」or「ステアリングの「RES」ボタンを押す」のどちらかで再度前のクルマに合わせて動き出すので特に渋滞は快適。

そもそもACCを使いたい場面って高速道路やバイパス、渋滞だと思うのでそういう場面では大活躍する。

完全停止寸前にいきなり加速しだすことが数回あった気がしないでもなく、信用しきるには不安なところはあれど「完全自動運転」ではなくドライバーサポートであることを考えれば十分です、ブレーキペダルはいつでも踏めるようにしておけ(真顔)

前のクルマがどいたときに急加速で設定速度まで上げていく挙動はあるけど、これは正直なところ「仕方がない」と思っていて、500馬力を超えるクルマなのでそりゃ普通に加速しただけでも相当勢いがあるよなーと。

年式考えたらHIDは時代遅れ感は否めない

後期型は「トナーレ」と同じLED、中期型まではHIDです

HIDなのでそこまで暗いとは思わないものの、レビューを見ると暗いという意見はそれなりにある。最近のLED車から比べると黄色味かかった色合いも影響しているかもしれない。

個人的にはそこまで不満もないし、最近はLEDバルブは山のように中華性でもなんでもでているので不満があれば交換できる。純正LEDだとそれができないし、仮に不満があってもどうすることもできないけれど、それができるぶんまだ救いがあるという点ではHIDも捨てがたい。

セキュリティアラームがうるさい問題

piyoco-craft-works.hateblo.jp

こちらを参照。

【まとめ】機能面

後発のSUVだけあって機能面は平均点か平均よりちょっと下くらい。予算があるなら迷わず中期以降を!

SUVとしてはそつなく作られているものの「完成度が高い」とかそういう評価をできるようなレベルではなく「不満はない」くらいのもの。

もっとも初期型の感想なので間違いなく装備が充実した中期型以降になればその感想は変わってくる。

インフォテメント系は「なくても不満はないけど」というレベルのものが大半だし、特にクアドリフォリオに関して言えば「それが売り」ではないので無茶苦茶な考え方をすれば「我慢しろ」と言ってしまってもいいレベル。

ただし、何度も書くように新車価格が1,100万円でこのレベルだと新車オーナーは間違いなく不満を出しただろうなと思う。

生粋のアルファロメオ好きであれば「アルファロメオなのに凄い!」だけど、そうでない欧州御三家や国産から来た勢は「まじか・・・」って思うに違いない。特に実用車であるSUVでそんなものだから、ある程度の装備を期待した欧州御三家、国産から勢が割と短い距離で手放すというのも理解できない話ではない?

ドライビング

アルファロメオが訴えたかったもの

ごちゃごちゃ書いてもなんだかんだ「ステルヴィオ」を選ぶというのはその卓越した性能を手にしたいからだと思うんだ、知らんけど。

だってさー世の中にどんだけSUVがあると思ってるんです?フェラーリですらSUVもどきを出すこの時代なのでメーカーが生き残りのためにこのレッドオーシャンに乗り出しているわけでアルファロメオだって例外じゃないって話。

だから普通のSUVなんか出しても仕方がなく、アルファロメオはそのブランドイメージから来る「レース」、走行性能の高さをSUVでもアピールしたかった、それが「ステルヴィオ」の個性。

まぁSUVにスポーツ走行時の性能の高さとかいらんけどな(ぉ

このスポーツ性能の高さを不要だと思うなら、最初から「ステルヴィオ」を選ぶ必要はないし、余程見た目が好きとかでなければこのジャンルに関しては国産車が無敵の強さを誇るので国産車買っておいた方が幸せになれる。

クアドリフォリオを選ぶこと

わざわざ高いクアドリフォリオを選ぶ、その理由

5年落ちの中古で600万円近くもする「アルファロメオのSUV」を選ぶ人はどこかイカレテルると思う(何

レッドオーシャンでいくらでもSUVなんて選べる中で、なぜアルファロメオを選ばなければいけないのか?相当なファンでSUVを買わなければいけない絶対的な理由でもないかぎりはまだ「ジュリア」を選ぶ方が納得感がある。

それでもあえてクアドリフォリオを選んだ人は間違いなく「エンジン」で選んだだろうし、自分がそうであるように感覚的には「途轍もないパフォーマンスを発揮するエンジンを買ったら車体がオマケでついてきた、だから車体価格は実質無料」かなと。

そう、SUVを買ったというよりは「エンジンを」買った。

そしたらおまけの車体が意外に使えるやん?って話なので実質無料という考えにいたるわけなんで、まぁそう考えると「600万円でフェラーリ由来のエンジンを買える」ってやっぱりバーゲンプライスだと思う。

2019年に販売したフェラーリやランボルギーニを600万円で買えるとしたら、それは事故車どころか多分ドライバーが死んでいる個体だ。まともに動き、使えるものは存在しないので、やっぱりアルファロメオブランドは割安で買いやすい。

官能のV6

690Tと呼ばれる2.9リッターV型6気筒ツインターボエンジン

アルファロメオのV6といえばかつての自然吸気で名を馳せたV6ブッソだと思うし、あのサウンドは自分がアルファロメオというブランドを認識するきっかけにもなったものだし、三菱「FTO」のV6で如何にアルファロメオのV6に近づけるか?みたいな理想を追った人もそれなりにいたように、とにかくまぁ性能はともかくとして官能的なサウンドという意味ではアルファロメオの自然吸気V6に勝るものは無いとさえ思う。

ターボ化された現代のアルファロメオV6にはブッソのようなサウンドは奏でられない。ただ、690Tと呼ばれるクアドリフォリオに積まれるエンジンには「生き物」感が凄くある。

ターボらしい低音重視のサウンドなのに気持ちいい、ついつい踏みたくなる。

ゆっくり流せるだけのトルクはあるのにエンジンは「もっと踏め」と語りかけてくるから我慢ができない、だから燃費悪くなるんだよorz...

アクセルを踏んで伝わってくるレスポンスなどがとにかく気持ちいい。ターボでもここまでできるんだと感動する。

同僚のRZ34と交換して試乗会をしたこともあったけど、RZ34には正直そこまでの官能性はない。日産だけじゃなく国産の大半は「いじれば」それなりに気持ちよくはなるけれど市販状態はあらゆる制約でつまらないエンジンになることが多い。市販状態で既に官能的なのはやはりイタリア車なんだなーと思う。

いやほんと燃費が悪いけど。

小細工はしない

近年わりと流行りのスピーカーから排気音を奏でるようなギミックはない

マフラーの排気音自体、規制が厳しいので控えめにならざるを得ない近年は排気音を車内スピーカーを使い演出する、そんなギミックがあったりする。プジョーやルノーもやっていたりして、「3008」なんかV8みたいな音が車内に響かせることができた。

イタリア車だからクアドリフォリオはそんなことはしないし、そんなことをしなくても本物のサウンドがそれなりに激しいから満足だ。

人工的な音でも案外違和感はないものの、やっぱり「本物」には敵わない。

アルファロメオが自信を持って作り上げた音は、やはり窓を開けて生で聞くのが一番で、その音を愉しむためにわざわざ付いているハーマンカードンから流れる音楽を消すのである、しらんけど。

意外と長距離も快適

レビューでは硬いとよく言われる足回り

乗り心地の良しあしも人によって評価が大きくわかれるところで、一概に「硬い」と言いきっちゃうのも難しいんだけど自分は特に乗り心地が悪いとも思わないし、同乗者がいる状態で2日で1,000kmとか普通に走ったけど「疲れる」とコメントをもらったことはないので、まぁ普通なんじゃね?と。

あと「走行モードによる」ってところもあってDNAドライビングモードをDynamic以上にすると電子制御ダンパーの減衰力が変わる。Dynamicで「SOFT」を選べばNomalとほぼ同等の柔らかさになるのでレスポンスよく乗り心地もいいみたいな感じになるので自分は同乗者がいる場合は基本的にその組み合わせで使う。

高速道路はNomalとかにしておけば変速スピードがマイルドになるので振動も減り、より乗り心地はよくなる。

遮音性もそれなりに高く、標準車からして合わガラスだったり遮音には気を使っているし、4本だしのえげつないマフラーを使っているくせにアイドリングは恐ろしく静か。

マフラーバルブを開放しなければその辺のSUVと変わらない音量のマフラー

多分クアドリフォリオの現車を確認した人の大半が「なんだこれ」って思うような音の小ささで知識がない人ならこれが510馬力もあるようなクルマには思えない。それくらいに静かだし、トルクが馬鹿みたいにあるので日常走行ならアクセルもそこまで踏まないからエンジン回転数もあがらずさらに静か。

同乗者がいる場合は完全にその凄さを隠せてしまうのがクアドリフォリオの魅力のひとつでもあり、うちの家族はこのクルマはプジョーよりも静かな普通のクルマとしか思われてない、凄い。

なのでハイパフォーマンスカーとして普通の長距離ドライブも快適なんだけど、とにかく燃費が極悪なので小市民の旅行に毎回使うとガソリン代で破産する(´;ω;`)

でもやっぱりドライバーファースト

ベースが普通のSUVなので快適なのは当たり前、クアドリフォリオを選ぶのだから知りたいのはそこじゃねーよってことで書けばやっぱりひとりでドライブしているときが一番楽しいw

エンジンを使いきれるボディ、足回り、トータル性能の高さ故に競技も楽しい!

家庭の事情でスポーツカーからSUVに乗り換える必要がある世の中のお父さん、安心してくださいクアドリフォリオなら大抵の国産スポーツカーより速いし、コーナーリングの楽しさはその辺のFRスポーツに負けてません(´;ω;`)b

目線の高さはミニバン?ハイエース?ってレベルだけど、アクセルを踏み、ステアリングの切ればもうスポーツカーです。ぶっちゃけコーナーの楽しさはアバルト「124スパイダー:とは別次元の楽しさがあり、ハンドリングも素直なFRのそれで気が付くとSUVとは思えないテンションで攻めてます。

家族を乗せてそれをやると、特に後部座席が死ぬことになるけどね(ぉ

そりゃねーセダンの「ジュリア」よりも0-100km/h加速は速いし、この図体で3.8秒で100km/h出ますってんだからね?国産のスポーツカーでクアドリフォリオよりも速い加速をするクルマはGT-R、NSX、LFAなのでそもそもGT-Rくらいしか街でみかけねーよって話なので、とりあえず国産車が相手ならほぼ負けない気がする…あえて直線ではなく、コーナーでスポーツカーについていくとなかなか面白いです、相手を愚弄するという意味で(最低だ)。

図体に騙されて誰もパワーウェイトレシオなんて気にしないだろうけどクアドリフォリオは「3.7」と異次元の性能。

autoc-one.jp

こんな記事を見つけたので載せてみたけど、このランクを見てもらえば上位勢がどんなクルマかわかると思う、SUVなんていねーだろ(ぉ

チューンすればもっと速いクルマはあるのでノーマル比較、ここ重要。とにかくSUVとしては異様な速さで実際その加速は驚くべきものがあるけれど、アクセルを全開にしても安定感は抜群なので怖くないのが怖い。

普通のクルマの100km/hくらいの加速イメージで200km/hを超えるような感じ、ただ空気抵抗もあるし、最高速は伸びず、サブコン付けて「自称600馬力近く」になってもやっぱり230km/hを超えたあたりの伸びは、バイクでいえばフルカウルとネイキッドでの最高速アタックみたいな感じで空気の壁を感じて遅い。

まーなんにせ日本で出せる場所はないので関係ない話。馬力もそうなんだけど、結局は最高速を披露する場面がそんなにない以上、日常で「凄み」を体感できるのはトルクからもたらされる圧倒的な加速のほう。

コーナーも異次元に楽しい

この図体を曲げるために、リアにはトルクベクタリングを採用

普通に考えてこのクラスのSUVが「よく曲がる」と言われてもにわかに信じがたいし、そもそもコーナーでチャレンジングなことをしようとは絶対に思わない。ただ、メーカーもニュルンベルクで当時は世界最速のSUVだと言っていたし、ゲームでもなんでもニュルを走ったことがあればどんなサーキットかわかるはずで、それをタイム的には前に乗っていたメガーヌ3R.S.を上回るポテンシャルがあるとなればそれはもうコーナーリング性能が相当に高いという証明でもある。

実際、高速コーナーは恐ろしいほどに速い。さすがに車格があるので同一車線内で曲げようとすればきついこともあるけど、そのときにメーターを見てもらうと「そりゃ曲がらんわ」って速度が出てることが多いので自分が思っている以上の速度で曲がろうとし、きついけど曲がってしまうだけの性能はある。

それを助けてくれるのが「トルクベクタリング」。高速コーナーでアクセルを踏んでいくとリアの外輪が多く回っていることを体感できる。

ベクタリング自体は「ランサーエボリューション」のAYCで経験済みだけどあちらはAWDを曲げる技術でこちらはFRを曲げることに使っており感触はだいぶ異なる。ただ、「曲がれる」という確信はドライバーに伝わる。

さすがに低速コーナーは「サイズ的に」厳しいものはある。

でもジムカーナでちゃうんだよなー

どんな動きをするかを確認したくてジムカーナにも参加したけど、想像以上には扱いやすい。そもそもサーキット向けに安定かつ曲げようとするセッティングのクルマはタイトなジムカーナには向かないのは常だけど、そんな中でもよく曲がった。

サスペンションストロークは多いが、しっかり地面をとらえて離さない。

前後重量配分50:50に限りなく近い(実際は若干フロントヘビーで、ガソリンを満タンにすると50:50により近づく)もので「このSUVにそれが何の意味があるんだよ!」って言いたくなるけどジムカーナの動きを見てもらえばわかるようにリア内輪が地面から浮かない。

普通、この全高でSUVなら旋回ブレーキをかけるとフロントへの荷重移動でリア内輪は地面から離れ不安定な動きになる。FWDベースは特にそれが顕著で、逆にそのリアを浮くことをきっかけに曲げるということもできるのだけど、後輪駆動の場合は駆動輪が地面から離れたらトラクションがかからず加速もしないし、コントロールがそもそもできない。

競技なら「遅い」だけで問題ないけど、公道で急ブレーキからの車線変更するような場合、駆動輪が浮くような状態になったら多分かなり危険なことになるし、危険回避ができないかもしれない。

どんな場面でもコントロールできるだけの操縦安定性を持たせている「ステルヴィオ」はその時点でただのSUVとは一線を画す性能を与えられているってことなんじゃないかなーと思う今日この頃。

DNAドライブモードでキャラが変わる

RACEモードにすると電子制御の介入は最低限になる。後期型では「ドリフトモード」として扱われている?

ALFA DNAドライブモードによる変化についても書いておこう。ドライブモードの切り替えは標準車にもあるけれど、クアドリフォリオだけは「RACE」モードが追加されている(なんかいろいろいじれば標準車でもRACEモードを使うことはできるらしい?)。

結構感触が変わり、ドライブフィールも変わるんだけどざっくりは…

 

RACE:電子制御の介入は最小限。変速スピードちょっぱや!街乗りは不向き。

Dynamic:パワフル&ハイレスポンスで変速スピード早め。街乗りでも使える

Nomal:基本これでいい。変速スピードまったり、普段はこれでいい。

ADVANCED EFFICIENCY:だるい、壊れたんじゃないかってくらい加速しない

 

「RACE」は自動変速が非推奨なためマニュアル変速を求められ、そのときに変速スピードはトルコン式ATとしては異様な速さ。変速ショックもえげつなく、乗り心地よりもとにかく「速さ」と求めているのがよくわかり、電子制御サスペンションの減衰力はもっとも硬くなり首都高のようなつぎはぎだらけの道路ではとにかく跳ねるし、砂の浮いたジムカーナで使う駐車場では荷重移動で簡単にドリフトする。AWDの介入はかなり我慢するほうで、ドライバーがちゃんとコントロールできているうちはほぼ後輪駆動で走れてしまう。カウンターを派手にあてたときくらいじゃね、AWDになるの。まぁ公道ではワインディングとかくらいでしか使わないモード。

「Dynamic」は公道でも使いやすいモードでジムカーナなら「RACE」よりもタイムが出しやすいスポーツ走行に向いているモード。パワー、レスポンス、AT変速タイミングや速度も「これぞスポーツカー」というバランスの良さなので一般道でもぎくしゃくする感じは少ない、が、同時に一般道で使うメリットもあまりない。電子制御サスペンションのHARDはそれなりに硬いが、SOFTはNomalモードと同じなので車両特性はDynamicが運転しやすいけど、同乗者を考えるとNomalみたいな微妙なときにでも使える。このモードでもAWDの介入は限定的で、雨でフロントが少し流れるかな?ってときに少しだけステアリングの手ごたえが増すので「あ、いまAWDか?」って感じるくらい。ドライだとほとんど介入していない気がする。「RACE」にしろ「Dynamic」にしろ、たとえばゼロヨン加速みたいなときにフロントを駆動させりゃいいのにって思うんだけど、後輪駆動でフル加速してしまう、考え方が「THE後輪駆動」なんだよなぁ…このクルマ。

「Nomal」「AE」の違いは正直そんなにわからない。「AE」の方がレスポンスがかったるく、車両重量を感じるようなだるい加速(壊れたかと思うくらいに出力を絞っている)をする。このモードでは気筒休止とコースティングが機能し、気筒休止は正直体感できないけど、アクセルを離した瞬間に入るコースティングは思いのほか空走感が強い。またエンジンブレーキを使おうとマニュアル変速しても、変速スピードがとにかく遅くコースティングから駆動系をつなぐまでロスタイムと変速スピードの遅さがあって2,3テンポ遅れてエンジンブレーキがかかる。高速道路や空いているバイパスを流すなら向いているし、実際このモードなら巡行燃費は10km/Lを超える。ただ、とにかくかったるく眠くなり、「これを使うならクアドリフォリオじゃなくてよくね?」って思う。このモードだとマフラーのバルブを開いていても、シフトアップのときの下品な音はしづらい気がする、だからやっぱ燃料とか絞ってるんだろうなぁ。

まーエコなモードといいながら、相当我慢しても平均燃費はそんなに上がらないし、Dynamicでも踏まなきゃそれなりに燃費は出るから自分は常にDynamic/ダンパーSOFTで走り、渋滞や都内みたいな流れが悪いところは「A」みたいな使い分けにしてます。

街乗りでは効きすぎるブレーキ、攻めるならコントロールはしやすい?

フロントは「ブレンボ」製モノブロックキャリパー、男の6Pod!

走る、曲がると来たら当然「止まる」が来る。むしろ「止まる」が一番重要なところで、どんなにパワーがあろうが、曲げられようが、ブレーキが信用できなかったら怖くてとてもじゃないけどアクセルを踏み切れない。

その意味でクアドリフォリオはブレーキも完璧にバランスされていてなんの不満もありゃしない。

ホイールがでかすぎて、ブレーキが小さく見える。

前後ブレンボ製モノブロックキャリパーを装備し、組み合わさるローターは放熱性も高いドリルドタイプ。フロントはキャラに見合う6Podなので高速域からのコントロール性は抜群にいいものの、低速ではちょっと効きすぎる感はあり、ぎくしゃくはしやすい。

ブレーキというよりはエンジントルクがありすぎて、止まる力と進む力がぶつかることでコントロールがしづらい感はある、それくらいにクリープでも勢いがある。

なのでパッドを変えれば多少はまともになるかもしれないけれど、劇的に改善するイメージはそんなにないかなと思う。しかし、いまどきATはこんなバカみたいなトルクも許容するって恐ろしいね…

そんなブレーキなのでパットはともかくローターは1枚10万円overらしい。輸入車なのでパッドも攻撃性は高く当然ホイールの汚れもえぐい。低ダストパッドとかに変えたほうが幸せになれるかもしれない(´;ω;`)

ブレーキの剛性感はかなり高い、タッチも違和感なし

ブレーキついでに書いておくと、ブレーキ・バイ・ワイヤを採用していることもあり、ペダルの反力は「作られた」ものなので輸入車で右ハンドル化した際に起きやすいタッチの不自然さはほとんど感じない。プアってこともないし、剛性感はすごく感じる。

クアドリフォリオを買うならこれがすべて

標準車からして相当クイックなステアリングギアレシオは最初こそとまどうものの、慣れると他のクルマを怖く感じるレベル。

ハンドリングのよさは正直なところ走り場所にもよるけれどワインディングであればロードスターベースの「124スパイダー」よりも優れているとさえ感じる。

クイックなハンドリングは単にギアレシオを変えただけでは不安定なものになるはずだから、車体全体でバランスを取っているってことで、その時点でSUVというカテゴリを超えている。

とにかく尖りすぎている。「ここまでやる必要ないだろ」ってくらいに走りにすべてを振っているのでそれを求めない人にすればクアドリフォリオの性能は逆にネガにしか映らない。

そういうところを含めて最後は「クアドリフォリオをお勧めできる人」について書いておこう。

クアドリフォリオをお勧めできる人

とにかく速いSUVが欲しい人

クルマ好きでSUVが好きっていうなんか変な顔をされますが?

そもそも「SUVに速さが必要か」ということ自体が禅問答で、たぶん日本人の9割くらいは「必要ない」と答えるんだと思う。だから日本メーカーから極端なハイパフォーマンスSUVが出てこない。

海外では需要があるからか、割とSUVのハイパフォーマンスモデルは出ているし、そこで見ればクアドリフォリオとて遅い部類に入るんだから恐ろしいw

まじでSUVで速くてどーすんの?と思うんだけど、SUVはそれなりに使い勝手がいいし、ごくごく一般的な子供がいる家庭でメインカーをGT-Rにするなんて言ったら〇される可能性が大だけど、SUVだったら許される、はず。

そのSUVがたまたま500馬力あり、なおかつその辺のFRスポーツを凌駕するハンドリングだっただけの話で、別にお父さんはスポーツカーが欲しかったんじゃない、たまたまなんだよ、たまたま。

そんな言い訳がしやすのが素晴らしい。

しかし、ほんとに「ただ速い」、「ただ面白い」だけのSUVなので高級なものを求めるのであれば間違いなくクアドリフォリオは違う。自分で運転するのが面倒という人にも違うし、乗り心地のよさを追求する人にも違う。

本当に「ただ速くて面白いSUV」が欲しい人にしか勧められない

イタリア車を愛せる人

イタリア車を理解している人、理解できる人じゃないと…

アルファロメオは壊れないとさんざん書いておきながらも、日本車好きからしたら「それは故障だ」、「それを不具合って呼ぶんだよ」とコメントされそうなところは書いたように地味にある。

でも、走行不能にはならなければ故障じゃないし、なんなら走行不能になっても故障とは呼ばないような人だけがイタリア車に入門できる。

警告灯がついたくらいで騒ぐな、バッテリーがあがるのは3日に一回乗らない生活が悪い、イタリア車がそういうものだと理解していないなら欧州御三家かおとなしく日本車買っておけよと言いたくなるのがイタリア車乗りの本音であり、常にどこか調子が悪くて一人前だ(何

まぁでもほんと「ステルヴィオ」は信頼性かなり高いと思う。クアドリフォリオだからエンジンぶんまわすとオイル注入口からオイル吹いたりするけれど、オイル量が減ると吹かなくなるから「あ、オイル減ったな」ってわかる良さもある。

オーナーが寛容というか、そこそこ適当であることが求められる国の工業製品なのでそういう気持ちになれないのであれば買っちゃだめです。

イタリア車の味付けが好きな人

ドイツ御三家とは明確に違う味付け、好き嫌いはわかれます

イタリア車のハンドリングはよく軽い、言い換えれば「軽快」とされますね、知らんけど。

欧州御三家はどのクルマもどっしりとしたハンドリングで車重、車格相応の安定感を見せるんだけどクアドリフォリオは逆で車格や車重を感じさせないひらひら感が強く、ステアリングがとにかく軽めなので欧州御三家オーナーからすると不安に思うところがあるらしい。

センター付近はしっかりしているし、そこまで軽いって気もしないんだけど、やっぱりマカンとかそういうのに比べると確かに軽い。パワステのアシストの問題もあるかもしれないけど、クイックなギアレシオも影響している。

ロードスターベースの「124スパイダー」よりも軽快に走る気がするのは、2t近い車重を考えると不気味すぎる。

自分はなんの違和感もないんだけど、欧州御三家乗りは気を付けた方がいい。

どうしても常に握らなきゃいけないステアリングであり、感じ続けるハンドリングなので気になってしまったらどうしようもない。

そもそも「ステルヴィオ」のクアドリフォリオは試乗車自体が絶望的に存在しないので、試乗で確かめようにも確かめられないという難しさはあるけれど…

また電子制御もお節介をしてこない。

欧州御三家がなんだかんだ「クルマがドライバーを補助する」と伝えてくるような積極的な介入はなく、クアドリフォリオはあくまでドライバーを信頼し、ほんとうにダメだというその瞬間に電子制御が介入するイメージ。だからある程度、ドライバー側に要求してくるスキルが高いので、誰でも高い性能を引き出せるわけじゃないというのが「試されている」と感じるところ。

使いこなせれば欧州勢よりも速く走れるだろうけど、そういうのが苦手な人はクルマが性能を使わせてくれる欧州御三家を買った方が安心、かつ速い。

マイノリティな1台が欲しいなら

3モデル合わせて一体国内で何台売れたかの…

「ステルヴィオ」自体そもそも見かけないマイナー車。マイナーになった理由はその価格の高さと質感や装備が伴っていないことが原因じゃね?とか思うんだけど、普通の「ステルヴィオ」がそれなのでクアドリフォリオは四つ葉のクローバーを見つける方がはるかに簡単なレベルで見かけない。

自分もまだ2台しか見かけていないし、走っているクアドリフォリオは会社の真ん前でみた1台だけだった。さすがに東京都内であればいるんだな…すげー。

そのマイナーさをどうとらえるか?自分はマイノリティなクルマが好きなので結果として謎の3台を所有することになったけど、とにかく3台とも全然見かけない、なんならこの中で一番見るのが2,000台弱しか販売されなかったアバルトだってんだから色々と間違えている気がする。

そういうマニアックさ、人と被るのが嫌、そういう人は「ステルヴィオ」を買っておけばいい、クアドリフォリオはほんと被らない。。

総評

燃費の悪さを除けば「ステルヴィオ」を非常に気に入っているし、クアドリフォリオという選択は大正解だった。

エンジンの個性やキャラクターの癖がとにかく強すぎて、至らない点がすべて些末なことに思えてしまうほど。

スポーツに特化しすぎていていい意味でバランスが悪い。こんなバランスが悪いクルマがそりゃ売れるわけがないと思ってしまうほどに極端すぎる。

どこに魅力を訴えたいのかもよくわからないレベルだけど、そういう癖が強いクルマだからこそハマる人にはとことんハマるクルマになっているんだと思うし、そんな奴のひとりだから自分はきっとクアドリフォリオを選んだのだと思う。

40代最初の1台としてクアドリフォリオは最高の相棒になりそうな予感がしているけれど、ぶっちゃけこの維持費の高さで何年所有できるかな?という疑問もあるので、今まで以上にお仕事をがんばるんばって感じです、まじでお金の問題だけがクアドリフォリオと付き合う上での一番の問題だと思います…貧乏辛い(´;ω;`)