昨年末に禁断のリミッターカットを施したZH2。
ブログに何度も書いているようにかなり乗りづらくなった。
実測197馬力だからじゃね?とか、そういうものじゃない。
単純に実馬力だけなら昔に乗っていた1,400ccまで排気量UPしたハヤブサのほうがあったけれどそれでもハヤブサに乗りづらさを感じたことは一度もない。
ZH2の乗りづらさは低回転において、トルクがありすぎることが原因だと思っている。
スーパーチャージャーは低回転におけるトルクがとにかくすごいけれど、リミッターカットはそれをさらに増長してしまいまともに乗るのが難しいバイクに生まれ変わった。
別に地獄のチューナーに依頼したわけじゃないんだけどなぁ(´;ω;`)
トルクがあるほうが乗りやすいというのは間違いないんだろうけど、ありすぎるトルクは二輪車ではただの暴力(何
ZH2と最後まで悩んだロケット3、あれは二輪車とは思えない排気量を持つ化け物だったけれど発進時は意外なほどの気難しさを感じた。それは2,500ccの排気量が持つトルクをそのまま路面に伝えたら乗れたものじゃないから電子制御でいいようにセーブした結果なのだと思う。どんなにタイヤが太くても一輪で受け止められるトルクには限界があり、結果としてはほどほどのトルクが乗りやすくコントロールもしやすいって話になる。
パワーは回転を上げなければ出ないのでセーブできる、でもアクセルを開けた瞬間に爆発的なトルクが出るバイクはコーナーなんかまともに乗れたものじゃない。
結果としては危険で、まったくマシンを信用できない状態になった。
一言で書けばコントロールできない、ノーマルのほうが全然速いだろうし楽しい!っていうチューニングにおける本末転倒が起きたw
原因はどこにあるのか?
乗りづらさの原因は間違いなくトルクがありすぎること。
数値を見るとそうでもなくMWRフィルター仕様は低回転ではトルクがあまり出ていない。
トルクが急激に立ち上がるのは6,000rpmを超えてから。
グラフで見るとMWR製フィルターに交換したときとプラスリミッターカットを施したときの低速トルクは割と急激に立ち上がっている。
そのわずかな変化が乗りづらさを生んでいるのかもしれないけどどうなんだろう。
なんにせ、この乗りづらさを解決するためにはECU側で燃調をいじるのがいい。
強烈にかかるエンジンブレーキも、アクセルのドンツキも燃調をいじれば解決できるのは経験則的にもはっきりはしているのだから、たとえば別なショップにお願いして燃調までしっかりやってもらえばマシになるはずなんだ。
でもそれは最終的な解決策として、今回は対処療法でなんとかしてみようと思う。
マフラー交換をする
燃調をじいらず低回転におけるトルクをどうにかするにはマフラーを思いっきり抜けがよいものにすればいい。
要するに意図的に低回転トルクを落としてやることでバランスをとるという、性能的なメリットはなにもないことをやる。
よく爆音マフラーに変えると低回転スカスカになるって経験があると思うけど、スーパーチャージャーの鬼トルクならむしろスカスカになったほうが乗りやすいんじゃないか?吸気と排気のバランスは素人にとってはとても難しい話なんだけど、吸気効率があがったのだから排気効率もあげなきゃふん詰まりで乗りにくいのは当然だろう…だから爆音にしたいわけでは決してないけど、爆音系のマフラーに交換する。
購入したのは中古のイギリスSCORPION製のセルケトマフラー。
インナーバッフル付き、車検はもちろんNG。
車検がNGというのは音量などの話ではなく認証を通していないからで、世の中に出回っているマフラーでも車検非対応でも静かなものは多々ある。
要は認証機関にお布施しかた否かでしょ?(何
お布施をした分だけ市場価格に反映されるので認証マフラーはいいお値段するってわけで、このスコーピオンはBEETの半額以下で買えるようなマフラーだったりする。
インナーバッフルも付いているので静かにもできる。
届いた直後にバッフルを抜いたけどね←
これでほどよくストレートになったはず。
出口の径は細めだけどYoutubeなんかで聞いた限りだとこれも爆音系。
こんなバッフルでも消音効果はあるんだろうか?
一応絞られているから消音はされるのか、知らんけどw
果たしてスコーピオンに交換することで期待した乗り味は手に入るのか?
もういっそこの状態で乗ればいいんじゃないかな、H2Rみたいな音になるんじゃね?w
もともと社外品からの交換だから作業自体はものの数分で終了。
車検とか量販店入庫時の対策で戻さなきゃいけないときも楽!(ぉ
スプリングがない、サイレンサーとパイプ部分の接合部がガタガタ動く。。。
排気漏れしそうな感じはするし、実際別車種のスコーピオンでは排気漏れしているみたいな報告もあがってる…イギリス製にそこまでクオリティは求めちゃいけない(何
排気漏れしててもいいけどね!トルクがスカスカになってくれれば(何
ガタつきはあるけど大きな漏れは実際ないのでこのまま使う!
気になるなら液体ガスケットでも塗ればいいんじゃねと。
全体的な品質はBEETの圧勝!メイドインジャパンは伊達じゃない。
エンブレムじゃなくて耐熱ステッカーだしね…
全長はBEETよりも10mm短いらしい?そんなに変わらん気がするけどw
重量はBEETもSCORPIONも同じ3kgと純正の半分以下の重量だった。
BEETはチタンとか使ってサイレンサーは長いけど軽量化しているみたいだ。
SCORPIONはチタンとか特に使ってなさそうだし、特段軽量化をしている感じはない。消音材や内部構造的には認証通るBEETのほうが複雑なはずなので、BEETはかなり軽く作ってる印象。
品質はともかくとして車体に合わせたダークなカラーが好きでスコーピオン。
これでどれほど変わるものか…早速走ってみた。
低回転のトルクは失われ、そして乗りやすくなった
走り始めてすぐに「乗りやすい」と感じた。
作戦は大成功!リミッターカットをしてから、まったく使えたものじゃなかった4速以下の低速走行が久々にまともにできるようになった(´;ω;`)
たしかに、低回転のトルクは失しているから加速は若干鈍くなっている感じはあるものの、もともとがえげつない加速をするバイクなのでこれでも十分に速いし、実用トルクは十分に残っている。
アクセルワークがしやすくなったため、コーナーでもリアタイヤをコントロールできる。ノーマルよりはがさつな感じは残るけれど、BEETのマフラーのときほど乗りづらくはないし、ドッカントルクでもない。
刺激という点では交換前の方があったけど、要はドッカン的なところがあったものがアクセルを開ければ開けただけついてくるようになっておりライダーがイメージする感覚と近くなってる。
エンジンブレーキもかなり弱くなってアクセルを戻したときにつんのめる現象は軽減。
アフターファイヤーも気持ち少なくなった気がする…
低中速のトルクは減っている感じはするけれどスーパーチャージャーは下からトルクが分厚いので気になるほどじゃない。
BEETマフラーでは2速でクラッチだけで発進できたのが1速でしかできなくなったというくらいのもので実用上は影響がなくトルクが弱くなったことが全体的な乗りやすさにつながっていると思う。
マフラーを変えるだけでここまで特性が変化するのは面白いね。
これでやっとまともなバイクに近づいた!
吸気と排気のバランスは大切なんだなぁ…
異様に空気を吸っているのだから、その分馬鹿みたいに吐き出さないとエンジンが苦しい思いをするってことだったのかもしれんね。
ただ本来であればECU側でやりようがある話なので燃料カットをオフにしてあげるとかのほうがやり方をしては正しいんじゃないかなと思う。
現時点でできる一番手っ取り早い対処療法がマフラーを抜けがよいものに交換するってだけ。
そもそも車検通らないし量販店なんかもNGくらう可能性があるからねw
音はBEETよりも重低音が響く感じで全体的にBEETよりうるさいけれど音質は聞き慣れると古き良きカワサキの族車って感じで好きな人は好きなんじゃないかな?高揚感もあるし回していても気持ちがいい。
しばらくこの仕様で走ってみますが、クルコンが治ればちょっとECUをチューニングするところからまたやってみたいと思います(´;ω;`)ブワッ