Day1〜Day4まではこちら☆
もうここまで来ると誰も見ていないのではないか、というより書いている自分ですら読み返す気がさっぱり起きないほど空港に興味がある人なんてそんなおらんだろうし、そもそもよくわからん奴が空港に行くだけのブログを誰が読むのかというある種の需要の無さに挑戦しているわけですがブログって所詮は自己満足の世界なのでよいと思っています。
7月21日に関東を出発しいよいよ今日は7月25日(日)、ここは山口県下関市は道の駅「北浦街道豊北」です。本日がこの数日間、記事にしてすでに5本も続いた空港をめぐるドライブの事実上の最終日。翌26日は平日ということもあり、休暇は取得していますが予備日的な扱いでこのペースであれば今日1日で終わるはず。ですので今日が空港を純粋に回るドライブの最後の日です。
今回のドライブは本当に天候に恵まれ、雨も結局はDay3の大分から鹿児島くらいまでしか降られずに住んだので宿泊だけを別とすればバイクであっても十分に楽に回れたのではないかと思います。これだけ全行程天気に恵まれることは稀なので本当に運がよかったのだと思います。
ここまでおよそ2,900kmを走ったプジョー3008、その快適さに随分と助けられている気がします。よく自分は距離ガバなどと呼ばれることがあるのですが、そう呼ばれる人たちは自分たちを距離ガバなどと思ったことは一度もないはず、それくらいに移動することが苦痛ではなく、むしろ移動することが目的なのでそれが苦であるならば公共交通機関を使っているという話。ですがそれが実現できるのは相棒の快適さがあるがゆえとも言えます。過去に同じように夏の九州を5日間、ランサーエボリューション9で車中泊で回りましたがそのときは5日間で3000km弱しか走れていなかったのです。強化クラッチやエアコンのないランエボではそれくらいが限界だった、でもプジョーは結果として今回それよりも長い距離を走ったわけです。だから相棒の快適さによっても走りたいと思える距離は変わるわけです。少なくとも、自分はスーパーカブで5日間で4000kmを走れと言われたらちょっとなぁとなります。
Day5スタート(山口〜岐阜)
これまで何度も書いたように車中泊もとい駐車場での仮眠のよさは起きて数分後には目的地を目指して走り始めることができることこの日は6時に起きて外に出てトイレに行って起きてから8分後にはすっかり出発できる体勢でした。
朝ごはんは昨晩、資さんうどんで買った名物のぼた餅です。これくらいで十分、というより普段は朝ごはんを食べないのでむしろオーバーなのですが、しっかり食べておかないと体力的にしんどくなるので今朝はしっかりいただきます。
道の駅、トイレから見えるのは角島です。
道の駅から角島まではおよそ10分とかなり近いものでした。
まだ6時半前だというのに角島はバイクやクルマが多数おり写真撮影をしていました。如何に人気のスポットであるかがわかります。
朝は交通量も少ないので走りやすいですね。
路肩は駐停車禁止なので撮影などしないようにしましょう。その角島から走ることおよそ2時間で本日最初の空港が見えてきました。
24港目:石見空港
関東から九州まで自走で行く際、その主だったルートは瀬戸内側か日本海側になるわけですが(大穴ルートで和歌山からフェリーで徳島に渡り、佐賀関から大分に上陸するルートもあるといえばある)日本海側を走ると毎回この石見空港のなんと呼ぶべきかわからないからこう呼んでいる「シュラク隊ポイント」が見えるので石見空港は「やっと島根も終わるぞ」というおおよそ下関まで3時間くらいかという目安に使っています。
圧巻の広島空港のそれと比べるのは申し訳ないですが、こういった人工物が好きな自分としては結構興奮できるポイントなのです。
石見空港、その愛称は「萩・石見空港」とあるように隣県山口県萩市までの需要を見込んだ空港となります。
航空写真で見るとわかるように山を切り開いた場所に空港を作っているため比較的近年にできた空港であることは予想できると思いますが、そのとおり石見空港の開港は1993年と平成に入ってからで島根県にすでに2つあった空港にプラスして誕生した3港目の空港となります。
今でこそバイパス道路などが多く開通し、山陰自動車道も無料区間が多くなっているので自動車での移動は不便というよりかは風景を楽しみながら走れる快走路的扱いを自分の中ではしているのがこの山陰地方なのですが、石見空港が計画された当初はもちろん今ほどバイパスも高速無料区間もないわけでこの島根県西部へのアクセスは非常に不便であったのです。そのため石見空港は交通空白地帯の穴を埋める目的と山口は萩、そして島根は石見などの観光需要を見込んで建設が行われています。
しかしながら今となってはご覧のとおり、実に寂しい就航状況です。毎回思うのですがこのような空港で勤務する方は往復合わせて1日4便、しかも乗客などそれほど多くないでしょうから9時の便が終わったあとの17時までは何をして過ごすのだろうかと疑問です。もちろん事務作業などもあるのでしょうし、保安業務などもあるのでまったく暇というわけではないでしょうが何をして過ごすのかは気になるところです。
石見空港が過疎っているのは想定した需要がこのエリアになかったことがまずあるでしょう。
もし自分が観光客として山陰に来るとしたら宇部空港あたりで降りてレンタカーで秋吉台を周り萩、そして石見によって山口線を沿うように山口県へ戻るようなプランを建てるのではないかと思います。ピンポイントで石見空港を使って、そこから観光しようとすれば確実に鉄道ではなくレンタカーになりますから結局交通空白地帯を自家用車で移動することになります。同じ県内で観光となれば出雲大社になるでしょうけど出雲までは2時間半から3時間もかかるのです。それであれば石見を捨てて最初から出雲空港へ降りて鳥取まで含んだ観光プランを建てるのが正解な気がしています。もともとは伊丹までの便もありましたが採算が取れないということで廃止、期間限定で夏場に復活しているらしいですがこのときは羽田便しか見ることはできませんでした。
ランキングでは89港中68位…天草よりは需要があるようでした(何
あまりに離着陸数が少ないのでマラソンコースに組み込まれたり、神楽が催されたりなもはや飛行機ではないなにかで利用した方が採算が取れるのではないかと思うレベル。飛行場ではなく空港と呼べる程度に2,000mの滑走路もあり舗装もしっかりしてそうですからマラソンや自動車であればジムカーナのような使い方であれば案外いけるのではないでしょうか?保安基準適合のクルマであれば深夜の走行とかもできそう??佐賀空港をゾンビランドとディスりましたが、こちらはそもそも生きているのかすら若干怪しい空港ではあります。
25港目:出雲空港
石見空港からおよそ3時間…出雲空港にやっと到着です。
縁結びというだけあって関東圏ナンバーの206がいましたね、いいご縁。
出雲空港は先の石見空港と合わせて島根県に3港あるうちのひとつで、島根県といえば…の出雲大社にもほど近く観光需要を担う非常に重要な空港となります。
しじみで有名な宍道湖に突出する形で2,000mの滑走路が1本となります。
お隣は鳥取県の米子空港はもう目と鼻の先、わずか46kmほど、空いている時間であれば1時間かからないため同じ県内にある石見空港が155kmで3時間だったので非常に近い位置関係にあります。この距離感だと観光客としてはどちらの空港を使おうか悩ましいところ。米子空港はILSを装備しているため悪天候時の着陸は安全安心そうに感じますが、出雲空港は毎年10月は神がかり的な力で安心な離着陸ができるという都市伝説があったりなかったり…冗談ですよ?
本数も路線も地方路線としては十分なもので、特に日本海側は交通不便地帯ですから都市部にさえ飛ぶことができればそこからどこへでも行ける、そのための都市航路が十分であることが必要なので出雲空港は立派なものです。ここを訪れるまではそんな大した空港ではないだろうと馬鹿にしていましたが、実際のところはこのあとに行く米子・鳥取よりもターミナルは人も多く活気がありました。
離陸する飛行機に対しては地上クルーが何やら横断幕を持って見送りをしています、またいらっしゃってくださいねーみたいなことが書いてあるのかもしれませんが実にハートフル、この日は連休最終日でしたからお帰りの人がたくさんいたのでしょうから旅の最後にこうした演出はいい思い出になるのです。
先程ターミナルは米子・鳥取よりも活気があったと書きましたがそれを裏付けるように2020年の乗降客数ランキングでは出雲は89港中28位となります。米子は41位、鳥取は49位ですからその差は歴然としており、この結果がターミナルの活気そのものを表していると言えそうです。
既に正午を回っていますのでここでランチをいただきます。ターミナル内にある飲食店、ずっと麺類、そして昨日はお肉をいただきましたが海沿いをこれだけ走っているのに魚介類をまるで食べていない。いくらグルメでないにせよ少しくらいは食べておいたほうがいいだろうということでそれっぽいものを頼みました。
これがなんだったのかよく覚えていません←
いやほんと食にこだわりがないとブログに書くときに困ります。基本「うまい」しか言わないのでレポーターとしては最悪です。まぁしかしうまいのでよしです。
こだわりはないとはいえ今回のドライブはかなりエンゲル係数が向上してしまいました…一日2食にしたとはいえ外食ばかりなのでなかなかのお値段になり、昨日のランチも2,000円近く使い、これもたしか1,500円くらいはしたはずです。
これはたぶんしじみだと思います、しらんけど。本当に興味がなさすぎてよくわからない。これでも小学校時代から地理は得意でしたので各地の名産くらいは覚えていますが、実際にそれがどういうものなのかは機械や建造物であれば言えるのですが動植物、自然に関してはさっぱり興味がないのでした。
ともかく美味しいランチをいただきまして、次はいよいよ鳥取県を目指します。空港めぐりも残りわずかですが相棒はこの連日35℃を超えるような炎天下で渋滞にはまったり決して輸入車にも国産車にも楽ではないコンディションでもぐうのねもあげずに走ってくれている…実に頼もしい限りです。フランス車はこわれやすいかもしれませんが、やはりこうして身を持ってその信頼性を体感するとそうとも言えないのではないかと思うのです。ただおとなりの206、この機体もそうでしたがあの伝説のAL4を搭載したオートマチックなモデルです、よくここまで走ってこれたなと関心します(何
出雲空港は滑走路脇にこのような今は道路として使われていない謎のスペースがあり、そこから飛行機を眺めることも可能です。
写真右奥の飛行機が見えるあたり、そのあたりに駐車をすることは一応OKのようでした。
26港目:美保飛行場
遠くに見えるのはあの有名な「ベタ踏み坂」です。出雲空港から米子までは先程書いたとおりそれほど距離はありませんが、出発から6時間、食後ということもあり猛烈な眠気に襲われていました。
窓を開けると強烈な熱風が入ってきてまるで快適ではありません、コーヒーをぶちこんでとりあえず米子までは頑張ろう、そう思いながらナビに従いベタ踏み坂こと江島大橋を目指します。
写真を撮ったのはこの赤い矢印のあたり、このあたりの道は大変おもしろく日中であれば中海を真横に、途中は両脇を中海に挟まれる構造となっているのです。
この江島、航空写真で見れば実に人工島のような造形ではありますがそうではありません。733年に書かれたと言われる出雲風土記にも既に名前があり当時は蜈蚣島と呼ばれていたそうです。
隣の島は大根島と呼ばれており、江島ともども実は小さな火山なのだそうです。この大根島は別名タコ島と呼ばれ蛸が非常に多く生息していたそうで、その島の蛸が江島にムカデを咥えて落として行ったからムカデ島と呼ばれていたようですが、そんなにムカデばかりいる島とか狂気でしかないので少なくとも700年代にこの島にいなくてよかったなぁと心から思います、足の多い生き物は苦手です。
ベタ踏み坂のよく見る写真はこの江島から撮影するのではなく、大根島の堤防からそれなりのカメラを使って撮影すれば撮れるもの。
実際には軽自動車でも登れないというものではありませんが自転車などではそれなりにきつそうな坂ではあります。
勾配は島根川が6.1%、鳥取側5.1%。この橋の途中で県をまたぎますが、坂はこの島根側からのほうが勾配はきついのです。勾配が6.1%と言われてもぱっと思い浮かびませんが、関東圏方であれば箱根峠の最大勾配が14%ほど、道路マニアであればその名を知らないであろう奈良と大阪の県境になる「暗峠」では最大37%に及びます。今どき箱根峠を登れない軽自動車は存在しないと思いますし、なんならスバル360だって登れた峠道ですから軽自動車が頑張って登るような橋ではありませんのでご安心を。
江島大橋を渡りほどなく、米子空港…正式名称は馴染みのない「美保飛行場」へと到着しました。
れっきとした空港ではありますがなぜか飛行場、それはここが航空自衛隊美保基地との共用空港となるからです。そのためか航空機需要に乏しい山陰地方においても滑走路は2,500mの長さを誇り、お隣の出雲空港とは環境が似ていながらもあちらには備わっていないILSを地上装備するため計器着陸が可能となっているなど自衛隊があるからゆえの恩恵もある、そんな空港です。
建設は1939年、舞鶴鎮守府といつぞや流行った某ゲームのプレイヤーであれば耳に馴染みのあるその舞鶴の航空基地として建設がはじまりました。戦後1969年には民間との共用利用が開始、滑走路がなかなかのサイズを誇るのはこの基地にC-2輸送機がいることも理由としてあるのではないでしょうか。
2010年に現在の「米子鬼太郎空港」となりましたが、その前年に滑走路を現在の2,500mへと延長されています。その工事に伴い2008年6月には真横を通る境線は大規模な迂回ルートへと変更されました。
もともとは黄色い線のような形だったと思いますが、今は大きくΩのようなカーブを描きます。地図でみるとなだらかにほぼ直線のように弓ヶ浜半島を日本海側へ北上する境線がこの箇所だけ不自然なカーブを描くのはもともと滑走路が短かった、その延長事業による影響であるということが非常にわかりやすいのです。
米子には水木しげるロードなどがありますが、この空港も鬼太郎にちなんだなかなか見どころのあるものが多数あるので観光ついでに寄るのも面白いかと思います。
妖気を感じます!ではなく電波を発しているのでもしかしたらコロナワクチンでも打って5G化した鬼太郎かもしれません、病気もなんにもないといいますからそもそもコロナ関係ないと思いますが。
実に進入禁止ぽい妖怪がw
ゲゲゲの鬼太郎は何度かアニメが放送され、自分の息子もいつだかに新しく放送された鬼太郎を最近見ているので大人から子供まで楽しめるコンテンツだと思います。まぁ自分は悪魔くんのほうが好きなんですけどね←
利用者数では出雲に負けていますが正直出雲を起点に米子まで見て回ることは、わずか1時間ほどの距離であることを考えれば十分に可能です。どちらにしろ鉄道や公共交通機関を使って便利に移動できるものでもありませんのでレンタカーがその足になります。もし航空機を使った観光プランを提示しろと言われたら自分はおそらく出雲を起点にしたプランを提示するだろうと思いますし、そういう需要が多いことを乗降客数が表しているのです。
このあたりまで来るとハングルが目立ち始めますが、境港からは韓国行きの船が出ています。ゆえにこの米子空港は韓国行きの船に乗るという目的があれば非常に近く経由する空港としての利便性は高いのでしょう。
27港目:鳥取空港
目の前に見えるのは大山(だいせん)。山を「せん」と読むのは仏教用語で読まれる読み方だそうで山を「せん」と読むのは全国で70箇所ほどありその多くがここ鳥取、島根、岡山だそうです。
一部新潟県の佐渡ヶ島にも金剛山(こんごうせん)という呼び方の山があり、大陸や半島から伝わった仏教の読み方が分布しているのではとも言われており非常に面白くもあります。余談ですが石川県には医王山(いおう「ぜん」)という読み方の山もありますね、医王山は地元の走り屋さんが出没するスポットでおそらく地元民しかいおうぜんとは読めないと思いますが、自分も最初は「いおうざん」とよみ先輩に「いおうぜんだぞ」と指摘されたことがありました。
米子から鳥取市まではおよそ100kmで2時間、実際はバイパスなどの快走路が多いためそこまで時間はかかりませんが思っているよりも距離があるのです。途中には名探偵コナンで有名な(自分は4番サードのほうが好きなんですが)青山剛昌先生のふるさとがあり、コナン推しの町もあるので観光しながらもいけますし、なにより道中にはハワイもあります。
ネタとしては最高ですね。
943kmを走り燃料はすっからかん、ハワイで給油となりました。最後に給油したのはどこだったか…確か熊本市内だった気がします。ディーゼルの燃費の良さは最高です。
そして到着、鳥取空港…愛称は「鳥取砂丘コナン空港」、ここまで詰め込むなら因幡の白兎ハワイ砂丘コナン空港とかにしてもいいんじゃないかと思います。言い方は雑ですが、別に鳥取が嫌いなわけではなく、少なくともGSX1300R、あの「ハヤブサ」に乗るライダーは絶対にこの鳥取に一度は足を運んでいるはずで、それくらいの聖地でもあるのです。だから足を向けて寝ることはできない、というわけなのです。
島根も鳥取も東西に伸びる県であるため、その空港の配置は特徴的に東端と西端ときれいに別れており、鳥取県の西端は米子空港、東端はここ鳥取空港が需要を担うというわけです。何しろ米子からは100km近い距離で、米子と鳥取という大きく2大都市?へのアクセスを考えればそれは十分に正しい立地となり、それより中心は観光地がメインなのでどちらかからの空港から向かえばよい、というわけです。
鳥取空港の前身は市営鳥取飛行場。もともとは戦時中に陸軍が使っていた滑走路を戦後に飛行場化したものですが戦時中も戦後もその飛行場の場所はだいたい矢印のあたり。ここまで読んでいただいた方ならそれまで使われていた空港の跡地がどうなっているかはもう予想がついていると思います。
鳥取空港の東南方向にある直線の住宅区画、ここが旧鳥取飛行場の跡地となるようです。不自然なまでにここだけ区画がきれいなので航空写真で見ればその違和感からここになにかあったのだな、そしてそれが飛行場だったのだなということがわかります。当初1,200mの滑走路だった鳥取空港も3回に渡る延長工事を経て現在は2,000mの滑走路を有し、より需要に応えることが可能となっていますが乗降客数は伸び悩んでいる印象、2020年度単年で言えば岩国飛行場よりも乗降客数が低いのです。
空港の乗降客数は微妙ではありますが、コナンを見に来るという意味では非常に楽しい空港なので訪れたことがない人はぜひとも一度は足を運んでいただきたい空港。もう利用者数を増やすのは利便性の向上ではなくコナンというまだしばらくは続きそうな国民的な漫画を使い足を運ぶお客さんにお金を落としてもらう方向にシフトしたほうがいいんじゃないかなと思います。
かつて「スタバはないけど砂場はある」よで有名になったすなば珈琲(鳥取県は2015年にスタバの県内1号店ができてます、唯一スタバがない都道府県を脱しました)ですが、自分は結構好きで毎回鳥取のどこかしらの店舗ですなば珈琲を飲んでいます、ネタのようなネーミングですが味はしっかりしています。こういう自虐でもなんでもして知名度を上げるというのは素晴らしい試みだと思いますし、そういう県を応援したくなります。
先程書いたとおり鳥取県はハヤブサオーナーによっては聖地、若桜鉄道の隼駅があることでも知られ、多くのライダーが一度は足を運ぶ県です。なので個人的にはそんなマイナーな県というわけでもなく、むしろハヤブサに乗っていた頃は毎年必ず1〜2回は足を運ぶ県だったのでそういう意味では下手をすると東北地方よりも鳥取は観光する場所でもありました。
残す空港はあと1港となりましたが、ここで写真を撮って彼女に送ったら「さすがに顔が死んでいる」と言われDay5ともなれば疲労もそれなりにあるのかなぁと思いましたが、ただ眠いだけで別にそこまで疲れているという感じでもありません。車中泊とはいえ、普段は会社でダンボールを敷いて寝ているのでマットがあるぶんプジョー3008の車内は人道的な睡眠空間が担保されていると言えるのです。
そんな大好き鳥取県最後の空港で新旧3008が並びました、これは感動的な光景です。いやプジョー3008のオーナーもとい3008マニアにしかウケないし、そもそもそんなマニアいるのかという気がしますが自分は初代3008が大好きで、なんなら多くのプジョーファンが206や往年のプジョー車を好きという中で自分は3008が一番好きで、むしろ他のプジョーとか割とどうでもいいと思っています(何
デザインも初代、2代目と継承されておりそれが今の3008を買った理由ですが、今回のようなドライブには3008というクルマはぴったりでまさに疲れ知らずなのです。初代3008にもそういうところはありました。初代が出た当時にプジョーのディーラーにいましたが、これほどまでにかっこよく、旅を予感させるプジョーがあっただろうかと…はい、かなり話が脱線しましたがそれくらいに興奮。すばな珈琲を飲みながら鳥取空港をあとにするのです。
閑話休題:あまるべ
鳥取に足を運ぶ理由は隼駅があることももちろんですが、もともとはこの餘部へ来るついでであったということは書いておかねばなりません。過去このブログでも何度も出ていますが、やはりこの餘部駅は自分にとっては毎年訪れるべき聖地なのです。
鳥取市内からでも今はバイパスを使えばそれほど遠い距離ではありません。
駅まではエレベーターで今はあがることができます。
旧鉄橋がなくなってしまったことは寂しいものですが、こうして新しい観光地として人を呼べるのはそれはそれで悪いことではないと思います。ただの鉄道マニアや鉄橋マニアが来るだけの過去の餘部ではここまで一般客が来るとは思えません。
何名かのグループとすれ違いましたが、時間が時間なのか駅には自分しかいませんでした。
ちょうど鉄橋を渡る汽車がやってきました。
線路脇には豪華列車である瑞風の停車位置を示すプレートがありました。
ここにも止まるんですかね?いつかは乗ってみたいと思うものの、公共交通機関で移動するというのがどうしても最近はできないものですから結局これからもクルマで移動し続けるような気がします。
また来よう、そう思いながら餘部を後にします。そしていよいよ、このドライブ最後の目的地となる空港へと向かうのでした。
28港目:但馬飛行場
兵庫県の皆様、おまたせしました!ここがこのドライブ最後の目的地となる兵庫県は但馬飛行場です。兵庫県だけ、その県すべての空港を回らず、初日と最終日に分けるという方法を使っていますがそれは致し方がないことなのです。
空港はその特性として離島部を除き1県2港以上ある場合、その県の形に応じて北端、南端or東端、西端の2パターンに位置することがほとんど。考えれば当然のことですが広大な用地買収が必要であることや、自動車や鉄道でのアクセスが難しい場所でなければ空港を作り飛行機を飛ばしても採算が取れないから(もっともそんな場所であっても採算がとれない空港はたくさんありますが)。島根と鳥取が横に長い県だとすれば、この兵庫は縦に長く北端と南端にそれぞれ但馬飛行場と神戸空港を持つ、そんな県です。そのため神戸空港から但馬に向かってしまうとその次に行く空港のルート選定が厳しいものとなり、もちろんDay5のルートを逆に進めばいいわけですが最終日は日本海側を走りたいということや、日中はどうしても混んでしまう山陽地方をなるべく連休前に抜けたいこともあり但馬は最後となったわけです。なにしろ神戸から150kmありますからね、仮に但馬に行って岡山に戻るなんてルートもあったかもしれませんが燃料などを考えるとあまりに無駄が大きいコースとなるのです。
餘部から但馬飛行場はわずか35km。今はそのほとんどがバイパス経由で行けるため距離ほど時間はかからず快走でした。
但馬飛行場は城崎や湯村など温泉をメインとする観光地を持つ兵庫県北部が高速道路がそもそも存在せずアクセスが不便であり、それを改善する目的として1994年に開港。当時は日本初のコミューター専用空港だったそうです。コミューターとは大雑把に言えば客席の少ない小型機の専用空港、もちろんそれ故に長距離を飛行することは困難ですがメリットとしては非常に搭乗までの時間が短いということです。
現在は伊丹までの便しか飛んでいませんが、かねてより羽田直行便の要望が何度も出されてはいるとのこと。とはいえ伊丹乗り換えを挟んでも2時間で東京に行けるというのは逆に羽田から伊丹に行けば東京から2時間でこの但馬に来ることができるわけです。個人的には城崎温泉が大好きで、いつか一週間くらい滞在してやろうくらいには思っているのですが、城崎温泉はかなり有名な温泉でこの但馬空港からも自動車を使えばそれほど遠くない位置にありアクセスには非常に便利なのです。交通困難地帯であるこの豊岡周辺、仮に鉄道で新大阪まで行こうとすれば4時間コースになるようなので、それを飛行機で35分というのは1日2便しかとんでいないとはいえタイミングさえ合わせば非常に使い勝手がいい手段ではないでしょうか。
但馬飛行場に限っていえば羽田までの長距離便などなくても伊丹まで行ければそこからどこへでもいけるので無理に羽田便を増やす必要もないのではないかというのが個人的な考えです。周囲の過疎化も進んでいますし、コストがかかる羽田便が今後本当に実現するのかは気になるところです。
全行程を終える
7月21日(水)よりはじまったドライブも7月25(日)を持って無事に行くべき空港はすべて回ったということになります。あとは帰るだけ。
最終日は一番食事がしょぼいものとなりました(何
宮津で夕飯と30分ほどの仮眠を経て、いざ東を目指します。
月がキレイな日本海側のワインディングは、シートを変えた3008では最高に気持がよいものでしたが、最後まで安全運転で行きましょう。
23時半、朝の6時に山口県下関市を出発し17時間でやっと琵琶湖まで出てきました。
午前1時を過ぎ、東名高速道路へ乗ります。深夜割引の時間帯に高速に乗り、ここで最後に眺めの休憩を取ります。
ここまでで3,655kmを走りましたが、物足りなさはあるのです。1ヶ月くらい休暇があれば、いやいやせめて2週間くらい休暇があればもっと回れたのではないか、離島も行けたのではないか、そんな思いはありますが限られた時間の中で今回はいつもと違う「目的を持ったドライブ」を実行することができたのは非常に意義のあることでした。ただ走るだけでも面白い、でもそこに何らか自分にミッションを課しそれを実現しながら走るというのも悪くないなと思ったので、もしかすると今後も定期的に空港シリーズはやるような気がします。いやほんと誰得だよこれ。
一応の空港ドライブはこれで終了ですが、次回はラスト東京に戻るだけ編として、そしてこの決して広くはないSUVなプジョー3008のDay5まで過ごした車中での生活ぶりをご紹介したいと思います。
ここまでお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました(´;ω;`)