今日は朝イチでディーラーへ24ヶ月点検だよ!もう2年か…早いね。。。
相変わらずメーターが暗いw なんだろうこの松明ぶりは…
原因はわかったけどそれはまた別なときに。
というわけで今日の代車は…
ホンダ エディックス!!
唯一無二の独立6座
ホンダ エディックスは2004年7〜2009年8月までのちょうど5年間発売され、後にも先にも続かなかった非常に残念なクルマ(´;ω;`)ブワッ
全長4300mm、全幅1790mmと3ナンバークラスの車体になり、ベースとなった7代目シビックの全長4285mm、全幅1695mmと比べ、特にワイドは100mm近く広くなっているんです。
それもそう、エディックスといえば唯一無二の独立6座のシートを持ち、前席3名、後席3名のMAX6人乗りを実現した乗用車でしたね。
Honda|エディックス(2009年8月終了モデル)│Webカタログ│シートアレンジ(3×2 PACKAGE)│シートアレンジ Edit 6
たとえば商用車のハイエースなんかだと前席3名がけとかはあるのかもしれないですが、乗用車で3名がけだと…
日産ティーノ
フィアット ムルティプラ!
これくらいしか自分は知りません。
それくらいに需要がないののか、なんなのか、とにかくレア。
そしてエディックスがこれらの「3by2」と大きく異なっていたのは、それまでのクルマは前席中央や後席中央は固定で、助手席などと連動して動くものでしたがエディックスでは完全にすべてのシートが独立しており、中央席が可動式です。
いわゆる1.5列目と2.5列目がそこに存在するんです、これ地味にすごい。
そんなレアで、使い勝手が良さそうなエディックス…なんでわずか5年で消えたのか。。。
短時間ながら代車で借りられたのでドライブしてみよう!と気軽な気持ちででかけたんですが、これ…すごくよかったです。
ある意味で魔改造?必要にして十分すぎるエンジン
走り始めてすぐに気づくんです、「めっちゃ加速いいな」って。
加速がいいと言うより、アクセルをちょっと踏むだけでぐわん!って感じで飛び出す感じ…よくもわるくも2000年代のワイヤーでスロットル動かしてますみたいな粗削りで電子制御がサポートしてくれない豪快さ…
でもそれだけじゃなく、「意外にトルクあるな」って感じるんです。
この時点でエディックスに対する知識ってシビックベースの6人乗りってことくらいしかなくて、だったらエンジンだってアンダー2000ccでしょうと思ったんですね。
実際エディックスは発売当初は1.7リッターと2リッターの2本立てでした。
しかし今回の代車は…
エンブレムが示すとおりまさかの2.4リッターなんです!
このエンジン、実はオデッセイ用なんです。なのでトランスミッションもシビックベースの4速ATではなくオデッセイのアブソルートなどと同じ5速ATが使われていますね。
車重は車検証を見る限りは1480kgとオデッセイよりざっと150kgとか200kg程度は軽い仕上がりなのでそりゃ力強いわけだって思います。
どうもエディックス、発売当初は特に1.7リッターで力不足の声があがっていたみたいですが、そりゃそうだ。
i-VTECターボならいいですが、これ自然吸気エンジンですからね。
今の時代であればダウンサイジングターボが一般的なので1.5リッターターボとかで出してくるかもしれないですがエディックスがあった時代、このクラスはもとよりコンパクトカーでもダウンサイジングターボはまだ一般的ではなく、大排気量のエンジンでトルクを稼いで燃費と運動性を確保するみたいなところはあったと思います。
ましてはミニバンにカテゴライズされてしまい、6人乗車を想定した車体はオデッセイとほぼ変わらないので1.7リッターエンジンはどう考えても微妙だったんでしょう。
このエンジン排気量の微妙さ…あとで書きますがエディックスはどう考えてもファミリーカーで、しかも子持ちのファミリーを想定されており、そういった層は実際このエディックスが売られていた当時日産のディーラーでセールスをやっていた自分も経験しておりわかるんですが(エディックスはライバル車として知っていた)当然のことながら経済性を強く意識します。
そんなファミリー層に向けてアピールするには1.7リッターはオーバー1.5リッターで微妙だし、2.4リッターも税制的に不利だったと…エディックスが5年間で登録台数4.5万台とあの販売不振だったスポーツカーのFTOが叩き出した3.8万台とそう大きく違わないことを考えてもそういった経済性や独立6座をうまくファミリーに訴えることができなかったのが敗因ではないかと乗っていて思いました。。。
とはいえこのクラスではなかなか珍しい2.4リッターと5速ATの組み合わせはパワフルで、そして今の時代でも案外通用するものだなぁと思いながら走っていました。
さすがに4速ATだとふるさは否めないし、巡航でエンジンが唸るので質感も微妙です。
その点、シビックベースながらスタッドレスを履きつつもそこそこ静かだったエディックスはなかなか考えられたクルマだったのではないかと感じたのです。
今だからわかる独立6座の魅力
そのむかし日産でセールスをしていたとき、ミニバン(セレナ)ばかりが売れてつまんねーなーと思っていました。
ミニバンなんてどこがいいんだよって、独身貴族で峠の走り屋なにーちゃんにはそりゃわかるはずがないですよね、求めるものが全然違うんで。
同じようにエディックスの独立6座って当時エディックスを知識としては知っていた自分からしてみれば前席に3人座る必要ある?っていうなんというかキワモノ的なクルマだったことは事実です。
でも見方が変わったのは子供が生まれてからですね。
この前席中央はチャイルドシートや、ジュニアシートと子供を乗せるのは最高なんです。
うちの子供は小さい頃から助手席に座りたがる子で、今でも座るんですが、そうなると自分は運転していて面倒が見れないし、でもお菓子やジュースを取ったり世話をしなきゃいけないことがあると集中ができません。
だから後部座席に乗せたいなぁと思うんだけど自我が完全に確立した年齢の子供を後部座席に乗せるように説得するのはかなりの重労働。
でもエディックスならこの1.5列目まで下げることでエアバッグが万が一展開した場合でもチャイルドシートに当たらないというところで子供の保護が考えられています。
なので両親と子供の3人がちゃんと座って相手ができるという利点が子供がいる今の環境ではものすごいありがたい機能じゃないか!すごいぞ独立6座!って思えます。
もちろん後部座席中央も使えるしね。
すごい!
子供を乗せるだけじゃなく大人も座れます。
1.5列目状態なら足はこの辺まで伸びるし、運転席と助手席と交互の位置関係なので全幅1800mm以内とそこまでワイドではないにも関わらず肩がぶつかったりしないので窮屈感は実はそんなにないんじゃないのかな??と思ったり。
1.5列目にしちゃうと後部座席の足元に余裕はないけど、これでも子供くらいは座れるね。
6人しっかり座ろうとレイアウトした場合、中央席の足元も余裕があるし、ほんとこのクルマはシビックベースと言いながらもかなり広々してるんですよ。
2.5列目まで下げれば足を伸ばせます。
そんな広々した空間とちゃんと6人分の荷物を収容できそうなラゲッジスペース!
ミニバンなんかで3列目までフルに使うとここまで荷物は載らないですよね、これが地味にすごい。子供の自転車くらいなら乗りそうだし、大人が6人で旅行したときのキャリーケースだって収納可能です。
さすがに2列目を倒して足を伸ばして寝れるかな?と思ったけど、168cmの自分でもまっすぐに寝ると足がバックドアにあたってしまうので斜めになれば可能でした。
全長短いからね、それは仕方ない。
とにかく多彩なシートアレンジは、当時からしてミニバン屋になっていたホンダが作るだけのことはあって凄くいい。
ミニバンのように3列目はいらないけれど、小さい子供が二人いて、両親+祖父母とどこかにでかけたいみたいな用途にも対応できるのがこのエディックスです。
使い勝手がかなりいい
いいなと思ったのはそんなファミリーで出かける用途にも対応しながらひとりで乗るときは今の御時世ではだいぶ小柄な乗用車(全幅1800mm以下なら小柄だと思ってますw)として取り回しも、そして車内もかなり使いやすい。
ひとりで乗る分には前席中央が巨大なアームレスト兼ドリンクホルダに。
こういうのハイエースとかでよくあるけど、分厚いし肘置きとしてのクッション性も高くてかなり楽なんですよ。
荷物を放り投げておけるし、ドリンクも最大4本いけます。
通常のドリンクホルダは足元に3人分ですね。
大人が中央に座ると足が直撃しますが、シートを下げれば使いづらいけどないよりマシ。
平成19年(2007年)登録なので既に14年も前のクルマです。
タイヤもスタッドレスだし、ブレーキもスポンジーになっていたりアイドリングが高すぎてクリープで20km/hくらいで爆走したり色々思うところはありますがw
パワステだってそこそこ重いんだけどでも「何だこのクルマ」って不快な感じはなくて、むしろこれが中古で30万円くらいで買えるなら1台ほしいかもと思うくらいに今の自分には使い勝手がいいクルマでした。
パワーウィンドウスイッチも室内幅を稼ぐためかこんな場所へw
実はルームミラーも運転席側にオフセットされて視界を妨げず、そして大きな窓で見晴らしも悪くないです。
今の時代にこそリバイバルモデルとして販売してほしい
ホンダが残念なところはモデルへの見切りが早く、いいモデルでも熟成させてくれないところですね。
エディックスは今の時代の技術で生まれ変わったらすごい需要がありそうだし、売れる気がします。
たとえばエンジン。
エディックスが生きていた時代にはダウンサイジングターボはまだ普及していなかったし、ハイブリッドだってプリウスこそあったもののハイブリッドは今ほど普及しておらず、ホンダはIMA搭載のモデルをいくつか出していた程度です。
特にご存知のとおりホンダといえばVTECで自然吸気…可変バルタイ。他社がターボを燃費とエコのために採用する中でも頑なにVTECを貫きます。だからこの時代のエディックスにも十分な力を与えるためにはクラス的に微妙と思われても2.4リッタークラスのエンジンを与える必要があったとは思います。
ホンダがターボを積極採用したのは意外と最近の話で2010年を過ぎてから、VTEC TURBOをステップワゴンに採用しています。それまでのステップワゴンは2リッター自然吸気でしたが、排気量を下げて税制メリットを生み出しつつ、パワーもトルクも2リッターに匹敵する1.5リッターターボを搭載できたのです。
この1.5リッターVTEC TURBOを搭載するかe:HEV的なものを搭載すればいいと思うんです。
新型のヴェゼルに搭載されているようなパノラマルーフなんかをつければ全席開放的な唯一無二の独立6座カーになるでしょう、これはライバルのどこも持ち合わせていない魅力です。
運転していてここまで「いいなぁ」と思う乗用車はあまりないし、もしこれを買ったら自分のライフスタイルはどのように変化するだろうか?が一発で頭に浮かんでくる、それはすなわち今の自分が欲しているジャンルのクルマなんだと思いました。
1代限りで終わったのは本当にもったいないし、今のご時世…公共交通機関ではなく、Withコロナの世界でも続きそうな自家用車でみんなでワイワイ移動できるという世界線でこそこのエディックスは輝くと思うんですけどね。
もし生まれ変わったエディックスが出たら?自分は8割くらいの可能性で買うと思いますよw
それくらいには今回の代車で気に入りましたw
これを貸したらプジョーさん、次はエディックスでいいやってお客さんならないかな(´;ω;`)ブワッ
かなり諸刃な剣な気がします(多分大丈夫)