2021年になってもう3ヶ月になろうとしています。
本来はオリンピックイヤーでバタバタするはずだった2020年は良くも悪くもコロナに振り回され、ちょうど1年くらい前にはじまったそれは大多数の生活に影響を与えたのではないかと思っています。
社会人目線で言えば働き方は大きく変化し、今まではオフィスに出社しなければできないと言われていた仕事の大半は在宅でもできるようになり(それは自分の所属している組織が大きいことや社会的に影響力があるためにやらざるを得ない事情もあるのだけど)毎日オフィスにいることが当たり前だったことが、今や多くて週2日も出社すればよい…従い月に1週間くらいしか出社していない計算になるわけです。
そんな生活を1年もしているとアフターコロナと俗に呼ばれる時代をどのように過ごしたいか?を少し具体的に考えるようになっていました。
ワクチンの接種がはじまり、夏頃にはほぼすべての国民がワクチン接種を終える見通しという話もありますが、それを持っても恐らく今の働き方は大きく変わらないと思っています。
少なくとも自分の生活は変わらないと思っています。
職場で言えばほぼすべての社員が在宅勤務が可能になったことで、あえて出社する意味を誰もが見いだせません。息抜きで出勤したいときはすればいい、オフィスは対面でしか生み出せないようなコラボレーションの場になってくるでしょうし、通勤という行為はある意味では運動になりましたが、それよりもただただストレスであったことにも同時に気づくのです。
だから今までのように「全社員」が「毎日」「オフィス」にいるという働き方は変化し、これからはより自由にどこでも働けるようになってくるのだと思います。
それらはメリットでもあり、一部には大きなデメリットというか打撃を与えます。
オフィスに行く必要がなくなればスーツは不要になります。自分は今の会社では出勤しているほうですがそれでも週2日で月1週間程度…究極言えば1着、2着もスーツがあれば充分着回せるくらいの頻度になりました。
そもそもオフィスにおいてもオフィスカジュアルがそれなりに浸透している業界もあり、ITなどではそもそも客先に行くにしてもスーツを着ないこともありました。
自分も今の会社に入るまでのおよそ10年はスーツを着なくてもいい会社だったので持っているスーツにしても下手すれば社会人1年目で買ったようなスーツをそのまま着ることもありましたw
ただでさえ厳しい業界にコロナによる働き方の強制的な改革でスーツが不要となったのは追い打ちにもなり、このような業界は厳しい状況に立たされたのでしょうし、今後もなかなか厳しい状況は続くのではないかとも思います。
さて、そんなことを書いておきながらタイトルにもあるように「オーダースーツ」をはじめて作りました。
なぜオーダースーツを作ろうと思ったのか
スーツを着なくなる働き方にシフトしたのであればスーツはむしろ今のままか断捨離で減らしてもいいくらいです。
それなのになぜオーダースーツをこの状況で作ったのか?
逆なんですよね。
スーツを着なくなったのでたまに着るスーツはちゃんとしたスーツにしたいと思ったのです。
ちゃんとしたスーツってなんだよと思われるかもしれないですが、自分の場合は体型が痩せ過ぎており店頭に並ぶ既製品、セール品などはサイズが合いません。ジャケットに合わせるとスラックスが、スラックスに合わせるとジャケットが…丈は直せますがS/M/Lみたいなサイズ構成でぴたりとハマるような体型ではないのでどちらかといえば「Sでは小さいがMでは大きい」ことになります。
スーツはね、ブランドよりもまずサイズが合うことだと思います。。。そんなことは知っていても、オーダースーツってなんか難しそうだなぁ…というのも頭にあり今まで作りませんでした。
そもそも絶望的にコミュ障なので店頭で店員さんとコミュニケしながらスーツを決めるのは無理です、吐きます。なので避けてきた途ですが、今は色々と安くオーダーできる店もあるのでこの際だし1着やってみようかな…そんなふうに思ったのが2021年になってすぐの1月のことでした。
店選びが難しい
昔であればオーダースーツといえばかなり敷居が高く、同時に金額もとんでもないものをイメージできました。
なぜか真っ先にこの話が頭をよぎり35万円のスーツなんてクルマより高いじゃないか、作れるわけがないと思っていたのですがSNSの広告で2着で〜とか新春割引で〜と流れてきた「5万円あれば作れそう」っていうのがわかりました。
はじめてのオーダーでいきなりバカ高いスーツを作る気もなく、5万円であれば既製品プラスαかなぁと。
ちなみにスーツは3ピース派なのでベストなしでは着ません。
注意すべきはオーダースーツのお店でも値段によっては3ピースが作れなかったり、広告にあるような値段では作れないことがあります。
また、どこもそうだけ広告に表示されている価格はあくまで最低価格であり、選べる生地は少なかったりするのであまりあてにしすぎない。結局、店で生地選びをしてみると総額は倍くらいになることもざらにあるそうです。
そのため店選びは思いのほか難航…最後は同僚のおばちゃんが「娘が就活用の作った店が銀座にあるよ」とオススメしてくれた銀座にある「ONLY PREMIO TOKYO」に予約を取っていってきました。
オーダースーツは難しい
もともとそんなに来る用事もないけれど銀座に来るのはコロナが流行りだしてからは初めてな気がしました。この日は金曜日でちょうど緊急事態宣言がはじまった日だったように記憶していますが人通りは少なかったですね。
それで今回のお店。
オーダーには2種類あり「ミニマルオーダー」と「テーラーメイド」があります。
ただミニマルオーダーは選べるデザインが固定されていることと、そもそもベストがつく3ピースが作れないということで最初からテーラーメイドで行きました。2ピースで良く頭数が必要ならミニマルでもよいのではという気がしますが、そもそも大前提としてあまりスーツを着ない生活に入っているので予算内でそれなりにいいものが作れればいいかなという気がしてテーラーメイドにしています。
しかし…オーダースーツは難しい(何
生地を決めるところからしてもう何が何やらわからない…とりあえず最初に限界予算を伝えてそこで収まる生地を紹介していただくも残念なことに色弱な自分は細かな色の違いがわからないので全部同じように見えてしまいますwww
なのでもうスタッフに「硬い業界の人が着るような色味」と伝えて選んでもらいました。。このへんはスタッフの経験値に寄るところが大きいのですが、素人があれこれ悩んでも仕方ないので少なくとも自分よりは圧倒的に経験値が高いスタッフにお願いしたほうが間違いないんじゃないかな…と。
まずデザインを選びますがそこからして謎(ぉ
やっぱ英国やろ!と思いましたがスタッフさんに言わせるともうちょい細身の方が似合うと思うと言われ、全種類試着しながら選んでいきます。
結局何を選んだのかは覚えていない←
マンハッタンだっけな…
既製品との大きな違いが当たり前ですがカスタマイズが自由でボタンや裏地などを決めていくとかなりのパターンが選べます…もうこれが面倒で仕方ない(何
こだわりがあればいいんでしょうけど、まったくないのでこれもスタッフさんに予算内でオススメがあれば…くらいのアドバイスをもらいながら選んで行きます。
車を買うときもそうなんだけぢオプションを自由に選べる選択肢はかなり頭を悩ませるのである程度はセットオプションで選べるのはカラーくらいだぜみたいなプジョーの販売方法は好きです(何の話だ)。
ほとんどアドバイスどおりでお願いしたので30分くらいで行けたかな…あとは採寸して終わり。
予算5万円に対して配送料+Tax込で4.9万円!!多分ここまで予算ぴったりいけるのは自分くらいじゃね?って謎の優越感がありますね。いや、そこなんにも重要じゃないけど。
今回は早割を使っており、このサービスは工場の空いているタイミングで作るため最長2ヶ月ほど掛かると言われています。
なので仕上がりは3月8日!何も言わなくてもスタッフは「この人は3008オーナーだし、308の日にしたら喜ぶだろうな」とその日を書いてくれたんでしょうね、しらんけど。
出来上がりと修正
出来上がりは意外に早く2月頭には届きました。工場の空きで作るということだったので今回は空いていたということなのかな…コロナ禍の影響はこんなところにもあるのかも…しらんけど。
早速試着してみるとスラックスとベストは問題ないけれどジャケットの袖が異様に長いw
腕を曲げてもこんな感じで時計が隠れてしまう長さ…他のサイズはいいのに袖だけが長いのでこれは後日修正をお願いしました。
袖の長さがいい塩梅になって戻ってきた初のオーダースーツでしたが値段の割にはいい感じじゃないかと思います。
もっと時間をかけて色やデザインを吟味すればかなり遊べそう。
スーツはビジネスマンのコスプレ
身体に合うスーツというのは本当に楽なんだなと思いました。
今まで少し大きいスーツだったので重さもあったけどぴったりのスーツは軽さや身体の動きに合わせて服が付いてくるので本当に動いていて楽なんですよね。
やっぱり身体にぴったり合うスーツというのは周りから見ても雰囲気が変わるようで「スーツ買った?」って同僚にいきなり言われるほど。ほんとよく見てるねwwwwそういうの当たり前なの?って思うほど周囲は意外と人を見ているらしい。。。
今年に入りメガネ、時計、そしてスーツを買ったことでビジネスファッションが昨年までと比べると洗練された感はありますが、それによる一番の変化は「仕事へのモチベーション」が明らか向上したことですね。
在宅のときは仕方ないにしても出勤しているときにちゃんとした格好でいるとそれに合わせて仕事のクオリティもあげねばならないという気持ちになれるんですよ、不思議と。
これってさ、コスプレと一緒。そのキャラの格好をすればそのキャラになりきれる。心理学で言うところの「ドレス効果」と呼ばれているものですね。
あおり運転でそれが注目されましたが高級車や高性能車に乗るとまるで自分まで偉くなったように思え自己中心的な運転になってしまいがちとか。モノが人に与える効果はそれなりに大きいものです。
ビジネスファッションもそれと同じでちゃんとしたものを身につければそれに見合う仕事ぶりを自分自身にもとめてしまうのではないかなと思います。
既製品も値段を考えれば悪くないと思いますが、今回のオーダースーツも今まで安売りで買っていたスーツの2倍くらいの価格にはなりますが、スーツをあまり着なくなったからこそ1着の価格は高くてもいいんじゃない?それで仕事のパフォーマンスがあがるならなおのこと悪いことはないと思うようになりました。
同じ店で作るかはわからないですが、今後もオーダースーツでいいなってそう思いましたね。
次回はもうちょい時間をかけて奇抜なスーツを作りたい(何
【余談】
小学校の入学式を控えて息子にもキッズフォーマルを。
腹が出ている中年管理職感が物凄いある。。。6歳とはいえ普段、親が着ているスーツを着るとぴしっとした姿勢でなんか本人もカッコつけたがっていたので子供であってもこういう衣装は心境に変化を与えるのかもしれませんね。