予告なしにいきなり初雪が降ったその前日・・・我らがプジョー3008はマイナーチェンジ(MC)が発表されました!!
PHEVの価格はその前のブログで書いた予想と大きく乖離はなくパノラミックサンルーフレスで560万円からとイギリスのディーゼルモデルとの価格差が丁度£1000であったのに対し日本ではおよそ91万円高とかなり攻めた金額でした。
プジョーが如何に日本市場でEVやPHEVを普及させたいのかという意気込みが伝わってきますね。
同時に周囲の注目もそれなりに集めているようで発表の当日から翌日にかけてこんなマイナーなブログにまで「3008」の検索ワードでたどり着いた人がたくさんいました、あざます!
更には「ディーゼル」という単語で探している人もいるようなので「ガソリン」「ディーゼル」に加えて「PHEV」とただでさえガソリンとディーゼルのどちらを買うべきか悩む人が多いというのに更に悩ましい1グレードが追加された罪深き美車3008
あえて当日に触れず、むしろスマートウォッチわっひゃーしていたんだけど自動車系ブロガーでもなんでもないし、MC前とMC後の比較は有名ブロガーさんに委ね、自分はブームが過ぎ去ったあとくらいに乗ろうかなぁくらいの適当さ。
とはいえMC前のディーゼルモデルのオーナーとして参考になるかどうかはわからないけど買うべきパワートレインについて考えてみます。
2020と2021モデル、何が変わった?
そもそも3008のMC前とMC後って何が変わったの?
- フェイスリフトおよびリアテールランプのLED化
- PHEVの追加、プジョー国内初の4WDモデル
- インテリアにウッド追加、加飾も多少変更
- スポーツモードスイッチ廃止、ドライブモードセレクタの追加
- 後部座席にUSBソケットが付いた
- メーターの色合いが若干変わったらしい(見やすくなった?)
- アクティブ・クルーズ・コントロールが停止3秒以内なら自動発進になる
- レーンポジショニングアシストの追加
他にも色々あるかもしれないけど気になるところだけ抜粋!より細かいのが知りたければ検索で有名ブロガーさんのページにでも飛ぶと出てるんじゃないかな(他人任せ
一番の変更点はフェイスリフト。
MC前の顔が好きなの正直…という感じではあるのですが、そもそもMCとは既存ユーザーのためではなく商品力をアップして新規ユーザーを獲得するために行われるものです。
2代目となる現行3008は2017年3月に日本でも販売が開始され2021年の今年で4年目となります。未だにプジョーミドルSUVの売れ線ではあるもののどんなクルマでもそうですがビックマイナーが行われる頃合いではあったということでしょう。
なので雰囲気を一新するのはある意味で正しく、それに関して購入対象ではないMC前ユーザーの意見は無意味だと思ってます。もっとも2018年以降に買ったユーザーは初回車検を迎えるころですので乗り換えもありかとは思いますが、そういう層に対してもまったく同じ顔の3008に乗り換えるよりがらりと雰囲気が変わった3008のほうが新鮮味があるというものですね。
なんにせこれでユーザーが増えてくれたら万事OK!
顔だけでなく、運転支援の装備は508以降の最新のものにアップデートされました。そもそもプジョーが一気に時代に追いついたのは現行3008からなのである意味で一番古い世代の装備ではありましたが、今回のMCでそれが解消された形です。
インテリアにウッドが採用されましたが、これはMC前までのほうがよかったかな。これに関してはどうせ追加モデルや、特別仕様でどうせ違うものがでるだろうから気になる人はそれまで待てばいいだけです。おすすめはしないですが、基本的な作りはMC前までと変わらないはずなのでお金はかかるでしょうが交換という手もなきにしもあらず??
地味ながらも大きな変更はスポーツモードへの切り替えスイッチが廃止され、シフトレバー横の小物入れの一部にドライブモードセレクタが採用されたことです。「ノーマル」・「スポーツ」・「エコ」と今までのものに「エコ」が追加されました。エンジン自体の仕様は変わっていないのでコンピュータの制御でアクセルを踏んでも燃料を絞るというような感じになるだけだと思います、あまり使わないかなと自分は思います。
最大のトピックはPHEVが追加されたことです。
国内に正規導入されたモデルではPHEV+AWDは初となり、これもまた大きな話題となっています。
MC前orMC後どちらがお好み?
MC後は買いなんですかって話ですが、個人的には「どちらのエクステリアが好みですか?」というところです。MC前後では大きくデザインが変わるので、特にこだわりがなかったり、MC後のほうが好きなのであればMC後を買えばOKです。
「迷っている」ということであれば、MC前モデルはディーラーによっては在庫を抱えていると思いますし、特別仕様車がまだ公式サイトにあがっていたのでそちらを狙うのも手でしょう。
MCされた今、MC前モデルは当然ながら大きな値引きが入るはずです。
SUV PEUGEOT 3008 CROSSCITY BlueHDi | プジョー公式サイト
MCで装備の充実化・最新化は図られたとはいえMC前までの装備でも自分は充分だと思います。ADAS(先進運転支援システム)は大きな変更ではあったりしますが、MC前でも不便はないですし、インテリアの装備もそこまで…という感じではあるので気にならなければお買い得になるMCモデルも現時点では「買い」なんじゃないかと思うのです。
なのでパワートレインに「PHEV」を検討しない、エクステリアが前期のほうが好きor こだわりがないが少しでもお買い得にプジョーのミドルクラスSUVが欲しいというのであればMC前もありですね。
本題:パワートレインは何を選ぶか
2021年モデルの最大のトピックスは「PHEV」の追加でした。CMでも謳っているようにどのパワートレインを選ぶのかの選択肢が増えました。プジョーは数年以内にグループとして全モデルにEVかそれに準ずる(PHEV)を加えると謳っておりその布石として3008にも今回PHEVが導入されたのでしょう。
208シリーズはEVもありますが、ミドルクラスSUVでEVにしてしまうと充電の手間やコストの面で厳しいですし2030年を前にすればわからないですが現状ではPHEVというのはこのクラスのパワートレインとしては実用的です。
PHEVも加え現状の3つのパワートレインについて「どんな人におすすめなのか」を勝手に考察していきたいと思います。
■ 無難of無難、悩むくらいならガソリンを買おう
価格的にも大多数が悩むのは「ガソリン」or「ディーゼル」だと思います。
ガソリン車はディーゼルに比べておよそ35万円安くなります。実用燃費ではディーゼルのほうがよいという話もありますが、多くの人はその35万円の価格差を車両売却までの期間でペイはできないのではと思います。(詳細はディーゼルの項で)
ほかにも近距離での利用が多い場合もガソリンのほうがよいです。
SUVなので遠出をするし、人も荷物も乗せますが…と言ってもガソリンエンジンも非力ではないし、燃費は落ちてもそれなりには走ります。高回転においてはディーゼルよりもパワフルなので走り面白さもあるかもしれませんね。
街乗りや通勤がメインでそこまで遠出もしないし、年間走行距離も1万km程度ですみたいな人は何も考えずにガソリンを選んだ方が少なくともコスト的にはメリットがあります。
どうしてもガソリンよりもディーゼルのあの小うるさいエンジンが好きなんだ!あのアクセルペダルに足を軽く載せただけで前に進む怒涛のトルクが好きなんだ!というディーゼルマニアなら別ですが、そうでないなら維持の気楽さも含めてガソリンでしょう。
燃料は確かにハイオク指定で国産SUVに比べれば割高ですが、そもそも輸入車はほぼハイオク指定なのでプジョーを狙っている時点でそこは問題ないとして考えないことにします。
■ 距離ガバなあなたはディーゼルしかない、ただし…
距離ガバという言葉があります。定義は様々ですが、一般的に遠いと言われる距離を近所だと思いその距離をあたかも近所のコンビニに行くような感覚で走りきってしまう人たちです。そういう人にはディーゼルがおすすめです。
日本ではマツダがディーゼルブームの火付け役となりましたね。
一時期は消え去ろう勢いだったディーゼルが、ここまで乗用車で息を吹き返すとは…
輸入車ではディーゼルめっちゃ恩恵あります。
燃料の違いでガソリン車でも輸入車はアメ車の1部を除きハイオクがになりますがディーゼルは万国共通で軽油です。いくらガソリン車で燃費がよくても国産の同クラスと比べればハイオク仕様になるので若干の抵抗は出ますね。好きならそこまで気にならないんですけどw
日・仏・独のディーゼル車
プジョー3008の2021年モデルの場合はガソリン車とディーゼル車の価格差はおよそ35万円。
よく年間どのくらい走ればディーゼルの35万円のコストを回収しガソリン車よりお得になるか?みたいな議論や質問がネット上ではなされていますが、ことプジョー3008に関していえば低コストで走れるからディーゼルという風には考えない方がいいです。
というより大半は価格差をペイできないと考えます。
自分の実績で計算してみると2年間を年間3.5万km走りましたが、現行型のWLTCモード燃費で理論値を計算すると35万円を燃料費だけで埋められるのは4年弱かかる計算でした。ペースが一定だとすれば、その頃はすでに15万km近く走っているのでもう燃費とか価格差をペイするとかって話じゃないと思います。。。
ディーゼルはガソリン車とは違うメンテナンスコストがかかります。
オイルはDPFに対応した割高なオイルを5L以上使います。
ディーラーで交換すると2万円近く取られるとか聞いたことがあるけどほんまかいな…
ガソリン車のように量販店なら5000円でお釣りがくるようなオイルは多分存在しないし、DPF保護を考えれば欧州ディーゼルに対応したリキモリのようなオイルを探さねばならないので量販店での交換もなかなかしんどいかもですね。
スパークプラグ交換がない代わりに燃料フィルターの定期交換が必要になります。
20,000km推奨ですがそんなに短期間でやる必要もないと言われて40,000kmで交換するようにしていますが費用は以前やったときは以下のような感じです。
工賃は変動するでしょうが部品代で6000円ほど。合計1万円超えました。
もうひとつディーゼルであるために必要なものがアドブルーの補充。
2リッターディーゼルの場合は実績値で1000kmで1リッターの消費という感じでした。価格変動はありますがリッター100〜200円くらいかかります。
補充自体は自分でもできるものなのでディーラーまで行かなくてもすみますが、定期的な補充が必要なことは頭に入れておかないといけません。
軽油は凍結もするので寒冷地に行くときは現地で燃料補給をしなければいけないし、寒冷地は大体軽油が高いのでそこも無駄なコストになります。
ガソリン車でもやる人はいますがDPF洗浄剤やセタン価向上の添加剤を入れたりすればそれもコスト増ですね。
これはもう趣味なのでやらない人はやらないでしょうけどかなり体感で変わるのでディーゼルだったらやったほうがいいよ!おすすめ。
またメンテナンスの面でいえばDPFなどディーゼル特有のものもあり、長期的に乗る場合はガソリン車とは違った修理・交換コストも予想されます。DPFは特に短距離ドライブを繰り返したりすると目詰まりなどを起こしやすいらしいので乗り方が向いていないと燃費の悪化や最悪は交換などで途方もない費用がかかることにもなります。
そのようなコストを頭に入れておかないとけ「燃料費が安いから」でディーゼルを買ってあとから「こんなはずではなかった」になりかねません。
なのでコストメリットだけではなく、ディーゼルエンジンがもたらす豊かなトルク、これを活かしたイージードライブに魅力を感じられるか?多人数・大荷物を積むキャンプや車中泊を頻繁に行う、長距離ドライブがとにかく多い…そんな人にはおすすめのユニットです。
いくら静かになったとはいえやはりガソリンよりもエンジン音というかディーゼルノックの特徴的な音は聞こえるので気になる人もNGでしょう。
プジョーはEVシフトに向かう関係で徐々にディーゼルも廃止されていくでしょうし、なにより2リッターディーゼルはこのモデル以降はでないのではないかともいわれています。
1.5リッターディーゼルも物はいいですが車格を考えれば3008には2リッターディーゼルだと思うので、最後になるかもしれないパワートレインを味わうという点でも悪くない選択だと思います。
■ 体験を買うならPHEV
PHEVの評価は正直乗れていないし、整形前にはPHEVが存在しなかったので評価のしようがないよね…
ただ個人的には「微妙」だと思っている。
公式サイトには「急速充電」に対応と書いてあるけどプレスリリースだと「普通充電」のみ対応とあってどっちやねん!って感じだ。
https://newsroom.groupepsajapan.jp/news/20210127_new3008
http://jp.ndp.awsmpsa.com/preview/models/car-selector/new-3008/hybrid4.html
充電方式に急速充電が選べないのだとするとPHEVとしての運用は厳しくなる。自宅における普通充電になると充電設備を自宅に用意できない賃貸住まいなどはまず購入するメリットが見えづらいかな…
そもそも「HYBRID 4」といっているのでPHEVじゃないよ、ハイブリッド4WDだよって見方をすればまぁいいのかな…って気はするけどw
PHEVとしてはたとえば早朝・深夜の外出はEVモードで、あとがハイブリッドでという走り方が想定できるけどバッテリーが切れた状態ではエンジンかかっちゃうだろうしやはり自宅に充電器がないと普通充電だけでは厳しいなぁ。。。
それでも多少は燃費がいいほうがいいんだ!という言い分もあるでしょう。
Hybrid時の燃費が高速で16.7km/Lとなっておりガソリンやディーゼルモデルに劣るんですよねぇ…orz なんならディーゼルなんて高速道路を100km/hくらいで流していれば余裕でリッター20kmを超えてきます。ガソリンも案外燃費はいいと聞くのでもしかすると20を超えるかもわからないです。
PHEVは実測値が不明なのでもしかしたら同じくらいの燃費にはなるのかもしれないし、バッテリー残量があればそれなりに燃費があがるのかもしれないですが、たとえば高速道路を1000km移動するということをやったときディーゼルなら1000kmは超えられますがPHEVはその燃費と燃料タンクの小ささ故に1000kmを超えられるのか?という疑問が湧いてきます。
ガソリンとディーゼルの価格差もすごかったですがガソリンとPHEVの価格差はおよそ
126万円ともう距離数とかそういうもので取り返せる次元じゃないwディーゼルとPHEVにもおよそ90万円の価格差があり、これも取り返せないどころかPHEVはハイオク車だしディーゼルリードで最後まで行きそうな気がする。長距離乗れば10万kmまでのバッテリー保証が先に切れるだろうね。
なのでPHEVは「自宅に充電環境がある」・「燃費を求めていない」そんな人向けなんじゃないかな?
現時点ではプジョーのPHEVは「体験」を買うものであって、日本車が求めている環境性能や燃費に特化したものではないという印象です。
300馬力のAWDなプジョーを楽しみたい。そこにコミコミで600万円に届くだろうお金を払える人だけが味わえる世界がそこにあるのかもしれません。
そのあたりの思いは以前のブログにも書いたのでお暇なら読んでみてね☆
悩ましいが喜ばしい
今回のマイナーチェンジでパワートレインに選択肢が増え、雰囲気もがらりと変えたので新規ユーザーは興味をもってくれるだろうね。特に最近のプジョーは勢いもありお店への来店も増えているから2008を想定していた人に実はもっと広いクルマがいいだろうからと3008を勧めることができるし、パワートレインもマニアックとはいえPHEVが追加されたので意識高い系3008オーナー(予定)やパワーバカオーナー(予定)に目をつけられて売れてくれるのではないかと思っている。
マイナーチェンジ前のオーナーとしては「もし自分が乗り換えるなら」という目線で考えてしまう悩ましさはあるけれど、もし自分が今買うならPHEV、新規オーナーならPHEVという選択になると思う。
ディーゼルエンジンはそれだけ魅力があるし、PHEVはハイパワーAWDとしての面白さが期待できるからだ。
3008自体が素晴らしいクルマなのでどんなパワートレインのものを選んでも後悔はないと思うよ。そして3008がどんどん世の中に増殖してくれることを説に願うよ!純粋にひとりの3008ファンとして、視界に3008が入る時間が増えてくれたら嬉しいんだ(´;ω;`)ブワッ
そんなひとりでも多くのプジョー、細かく言えば3008乗りを増やしてくれる可能性が充分にあるマイナーチェンジを行った3008、今後の売れ行きに期待したいね。
あゝ…PHEV買える人は羨ましいなぁ…