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3008PHEVを買うべきか、買わざるべきか?ディーゼル乗りはかく語りき。

整形後のプジョー3008、そしてHybrid 4

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プジョーは2021年モデルとして3008/5008のフェイスリフト(ここでは意図的に「整形」と呼びます)を実施した。

 

神域に達したと個人的には思っている2020年モデルまでの顔をエロ目みたいな独特なものにしてしまったのかは理解に苦しむ。

 

新しいファンは獲得できるかもしれないが、今までの顔を好いていた自分のようなファンは「ちょっとな」と思ったに違いない。

 

思うだけならタダだ。プジョーだって2020モデルから2021モデルに買い替えてほしいとは思っていないかもしれない(2017年以降はそろそろ車検だから買い替えてほしいかもしれないが)。

 

自分も2021モデルには「普通」であれば興味がない。インテリアでセンターディスプレイが大型化されたとか、ディーゼルが1.5リッターになるとか、魅力が増したというよりはエンジンに関してはダウンサイジングディーゼルターボエンジンに懐疑的ななので2020までのモデルの方がよかった!と歓喜したいくらいだ。

ディーゼルエンジンの徹底研究

ただひとつ、そう、ただひとつだけ2021年モデルが心を掴んで離さないところがある。

 

それがHybrid 4の日本国内正式導入だ。

 

プジョーは2023年までに全モデルにEVに関連したグレードの追加を表明しており2020年には初のEVとなるe-208/e-2008を登場させた。

Vol.76 プジョー2008 のすべて (モーターファン別冊 ニューモデル速報 インポートシリーズ)

日本も2030年台のEVシフトを表明したが、欧州は先んじて化石燃料車の撲滅に走る。だから各社ともにEVのラインナップは絶対で、それを扱うインポーターとしても売れる売れないは別としてもEVを加えなければいけない。

 

もちろんプジョーのEVは輸入車としてみれば驚異的に安価で、日本人にうけいれられる要素は盛りだくさんだ。

 

EVは今まで専用のプラットフォームを持つ高額で特別な乗り物だったが、プジョーはガソリン車とEVを共通のプラットフォームで成立させることでEVを「特別」な乗り物にせず共通化によるコストメリットが生まれた。

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ガソリン車に対してわずか130万円のプラスで販売されている。純EV自体まだ少ないがホンダeは航続距離が長い(e-208が403kmに対しホンダeは274km)Advanceが495万円からだ。前席は先進的なホンダeだが、快適さで見たらe-208のほうがインテリア・デザインも実用的でかつ後部座席の快適さも上らしい。この分野で一日の長がある日産リーフは419万円で航続距離は570kmだがバッテリーサイズがプジョーより10kWhほど大きい。専用プラットフォームの恩恵だろう。

 

現行208のプラットフォームはEV化が可能なように設計されているが、3008に使われるEMP2はEV化に対応していない一世代前のものなので今回もEV単体は発表されず、同じプラットフォームを使うプジョー・シトロエン・DSも軒並みEMP2はPHEVとして登場する。

 

ただし、ミドルクラスのSUVでEVとなるとおそらくハードルがすごく高い。このクラスは利用目的として長距離移動を前提に買われることが多いはずだからEVの航続距離では物足りず、充電の手間を考えると現実的にはPHEVが落とし所だろう。

response.jp

ただまるでEVを考えていないわけではなく数年後にはミドルクラス以上用にEMP2に変わるeVMPプラットフォームの登場を発表している。

 

そんなPHEVが正式に日本導入される。

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整形前からHybrid4は存在していたものの様々な大人の事情がありインポーターは輸入してくれなかった。コスト的やそもそも売れないだろうという大人の事情があったらしい。

 

確かに整形前のPHEVとしての性能はバッテリーも日本勢よりはるかに小さくプジョーデザインのPHEVが買えるという意外はきっと日本に導入されても600万円手前くらいの価格だったはずで国内勢と戦うには厳しいものになる。

 

2021年モデルは2020年モデルよりバッテリーサイズも上げ、国内モデルと競合できる強みを得た。

 

自身にとっても待望の、切望したPHEVだった。

 

整形顔は好かないが、2022年の愛車の車検に際してこのPHEVに乗り換えるべきなのかをひとつ検討したい。

 

そして、今すぐに買わなくても済むだけの理由を見つけたい。

 

今のお気持ちを今回は書いてみたい。

 

興味のない人にはまるでつまらない、大仰な独り言なのであえて書くと読まない方がいいかもしれないw


では、スタート。

PHEVなのかPHVなのか、Hybridなのか

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「PHV」、「PHEV」、「Hybrid」…名前は違うがそもそも何が違うんだという話。このジャンルは混迷を極めていてHybridにしても「シリーズ」だの「パラレル」だのと枝分かれしている。

 

実のところ「PHV」と「PHEV」は呼び方が違うだけで同じだ。三菱あたりが「PHEV」とElectricalの「E」を追加しているだけで両者とも「Plug-in Hybrid Vehicle」には違いなくメーカーによって言い方を変えているだけだ。三菱は内燃機関を主役ではなく脇役とし、あくまで「電気自動車」であることをアピールしたい狙いがあるのかもしれない。間際らしいだけなので呼び方を統一してほしい。。。

 

これらは外部からの給電によりバッテリーを充電し、EVとしても走れ、バッテリーがなくなってもガソリンを使いエンジンで発電→充電しながら走ることができるHybrid車だが、エンジンよりもモーターによる強烈なサポートをアピールしつつ、EVとしても使えることをアピールしている。

 

対してHybridは外部給電ができず搭載されたバッテリーをエンジンによる発電で充電しながら走る。EVとして走るモードが搭載されるものも多いが、主役はエンジンであり、内燃機関が苦手とする発進などに主にモーターは力を発揮する。

 

3008はイギリスのカタログを見る限り1つだけ「PHEV」と書かれている箇所をみつけたのでPHEVかもしれないが細かいことはあえて突っ込まないようにってことで。

 

ただタイトルには3008Hybrid 4としていることからPHVでもなくPHEVでもない「Hybrid」ということは主役はあくまでエンジンであると言いたいのか?

 

その真意をスペックシートを見ながら考える。

 

 

3008Hybrid4はなぜHybridなのか

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これは完全な憶測なのでプジョーの工場に凸しちゃ駄目だぞ☆

英国プジョーの公式サイト、3008のトップページではPHEVという文字をカタログに1回しか使っていない。

www.peugeot.co.uk

逆にURLもそうだし本文中でも「Hybrid」を訴えている。

 

おまけにトップページにはこんなことも書いてある。

The new PEUGEOT 3008 SUV HYBRID combines power and refinement, with on-board technology that contributes to a unique driving experience. Its two HYBRID 225 hp FWD* and HYBRID4 300 hp 4-Wheel Drive engines, combining internal combustion and electric, are efficient and dynamic.

みんなだいすきなDeep Lで直訳してみる。

新型PEUGEOT 3008 SUV HYBRIDは、パワーと洗練された走りを両立させ、独自のドライビング体験に貢献するオンボードテクノロジーを搭載しています。内燃機関と電気を組み合わせた2基のHYBRID 225馬力FF*とHYBRID4 300馬力4輪駆動エンジンは、効率的でダイナミックな走りを実現しています。

そもそもエコであることをアピールしていない。 

 

それを踏まえて各社のPHEVスペックを見てみる。

 

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大きな違いが主となるのが内燃機関の性能だ。

 

PHEVにおける内燃機関(エンジン)の扱いは多少の差はあれどどこも発電機としての役割がメイン。

 

アウトランダーはトランスミッションからしても完全にエンジンを発電機として使うために性能もかなり抑えてある。RAV4と排気量は1リッターしか変わらないはずが最大出力は49馬力も劣る。効率的に発電するために最大出力は必要ないという意図が見て取れる。

 

そんなRAV4も306馬力を謳うもののあくまで95kmという長大距離を売りにしたEV的に使えるPHVだ。エンジンはモーターのアシスト的な役割しか無い。モーターが苦手とする高出力、高速度域をカバーするための最大出力だと思えば合点が行く。

 

いずれにせよ排気量が多いというのは粛々と低回転で発電するには効率がよく、だからこそ日本勢はPHEVに税制的に不利なオーバー2リッターを採用する。もちろん税制優遇などもあるのでそこまで気にならないと言えば気にならない話かもしれないが。

 

PHVは潜水艦のように走れる。

Uボート入門―ドイツ潜水艦徹底研究 (光人社NF文庫)

普段はバッテリー+モーターの無音(正確には無音ではないが)走行とし、高速走行時などは充電を兼ねてエンジン+モーターで走る。基本的には静かではあるものの発電用にエンジンを回せば騒音になるのは致し方ない。

 

それを極力回避するために低回転での発電効率がよく、かつモーターの効率が悪化する高速時に不満がでないようにそこそこのパワーが出せるエンジンを搭載するとなると各社の2.5リッター前後のエンジンを搭載するのは今のところは正しい選択なのだと思わされる。

 

 

そんなPHVでプジョーはエンジンに1.6リッターターボを採用した。

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過去のプジョーは今ほどEVに積極的なメーカーではなかった。

newsroom.groupepsajapan.jp

2018年末頃の資料にこんな1文がある。

2025年までにはグループPSAのすべてのモデルがなんらかの電動化パワートレインになる予定です。

数年前にプジョーは内燃機関からEVへと舵切りを宣言した。それはブランドとしてというより欧州全体の流れからEVは避けられないという判断だろう。それまでのプジョーは内燃機関、とりわけてディーゼルに熱心なブランドだった。

 

既に古臭い枯れた技術となった2リッターディーゼルもそうだが、この時代に1.5リッターディーゼルを新規開発しその評判も上々。ただ逆に純ガソリンエンジンの開発は遅れておりPSA独自のエンジンはおそらく1.2リッター3気筒くらいしか今は残ってない。(少なくとも日本で変えるガソリン車では)

 

このPHEVに搭載されるエンジンはBMWと共同開発されかつてはMINIブランドなどにも搭載されたエンジン(今はBMWでは使われていないはず)でもう随分と長いこと使われた2リッターディーゼルに引けを取らない枯れたエンジンだ。ガソリン車の3008や5008、508などのミドルクラスには今なお使われている。

 

どこのブランドも基本的には既存エンジンの流用なのでプジョーが自社で使っているエンジンをPHEV化するとなれば1.6リッターか1.5/2.0リッターディーゼルくらいしかないがディーゼルはコストパフォマンスを考えるとただでさえ車体価格が高騰化するPHEVでは厳しい価格になるからか見送られている。そもそも静寂性が売りのPHEVでディーゼル発電時の騒音を完全に遮断することは既存プラットフォームを流用する以上は難しいと思われるのでそれらの要因からガソリンで発電効率を少しでも高めるとなれば1.6リッターターボしかもうプジョーには残されていない

 

それにしても1.6リッターで200馬力は過激だ。

www.webcg.net

数年前まで308GTiがラインナップされておりそこにも同じエンジンが搭載されていたが過給圧をあげたりしてその出力はわずか1.6リッターで270馬力もあった。もともと150馬力そこそこのエンジンで実用性を売りにしていたはずだが、BMWもPSAがここまで魔改造するとは思わなかっただろう。

 

270馬力に比べれば控えめではあるが、それでもPHEVに搭載される200馬力は現行モデルではかなりの高出力だ。

 

そもそも発電だけを意識するなら高出力型エンジンは必要がない。

 

むしろ高回転高出力はそれだけ騒音や振動を発生するし、充電効率が逆に悪化する。一定回転数で発電したほうがあらゆる面でメリットがあるはずで、しかもターボ化の意味もPHEVを従来のPHEVと同一視するのであれば理解に苦しむ。もちろんターボしかない1.6リッターエンジンなのでそこからタービンを取るほうがコスト的には問題があったのかもしれないし合理性を考えるなら「ターボがついていてもPHEVとして問題はない」と判断され残された可能性もある。

 

それでもあえて…別な妄想をしてみるのであればこれはプジョーによるEVシフトに対するむき出しの反抗心なのではないかということ。

 

508はPSEとしてプジョー・スポールがチューニングしたモデルを発売している。PSEは今後ほかのブランドにも展開予定とのことだがこのモデルではガソリン+モーターのスポーツカーという提案をしてきている。

 

PHEVをエコとして割り切るのではなく、自動車としての操る楽しみや走る喜びを忘れさせはしないという意思を強く感じる。

 

 

 

だからこそ魅力的な1台なんだ、整形顔だけは気に入らんけど←

 

ごちゃごちゃと書いたけど全部妄想、戯言だけどね。

AWDはやっぱり魅力的だ、必要でないとしても

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オールシーズンタイヤで雪道アタックしている自分からすると特段AWDの必要性は3008で感じることがない。とはいえAWDがまったくいらないと思っているわけではなくPHEVの前後ツインモーターによるAWDというのはかなり魅力的だ。

 

AWDは悪路を走るためのものだけじゃない。

 

スポーツ走行においてもAWDには利点があり、ましてや電動の場合はその制御によって動きは過去の時代のAWDのそれとはまるで違うものになる。

 

物理的にプロペラシャフトを持たない電動AWDの場合、やりようによっては前後左右の駆動力配分は自由自在になりプジョーもPSEモデルで電動AWDを採用しオーバー300馬力の508をラインナップしていることからその走行性能の高さは伺い知れる。

 

そもそも3008はPHEVになってもそのタイヤサイズは既存のままで、300馬力、最大トルク520Nmの性能に対して225/50R18ではあまりに貧弱すぎる。

 

参考までにかけばサブコンで最大出力200馬力程度、最大トルク477Nmと公称される性能を得ている我が家の3008は前輪駆動だが、ドライでもラフにアクセルを踏むと一瞬ホイールスピンし、強烈なASR(トラクションコントロール)が介入する。それは245サイズを履いても変わらない。前輪駆動のトラクションの限界だ。

 

AWDになればパワーもトルクも4輪に配分される。フロントの出力はモーターの制御次第ではあるが純内燃機関で200馬力なのでサブコンを入れたディーゼルとそれほど大きな違いはないが、リアが蹴り出してくれるのでトラクションのかかりは前輪駆動の比ではないし、ホイールスピンを抑えながら強烈な加速が楽しめるはずだ。

 

車重があるのでブレーキに不安は残るものの峠道でもそこそこ走ってくれるのではないかというイメージが持てる。EV走行でも60km近くは走れるのでもし自分が石川県に住んでいたらホームの峠まではEVで走行して、到着したらハイブリッドかAWDモードでアタックするという新しいカタチの峠アタックが楽しめるという妄想もできる。

 

そもそも3008で峠攻めるなよって話もあるだろうけど、軽い感じで走って楽しめることが自分の求めるクルマだし、いまのディーゼルでもそれは特に不満がないが、PHEVになることでより多くの可能性を手に入れることができる。

 

距離ガバ勢でも安心のPHEV 

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距離ガバ勢がEVに対してあまり興味を持てないのは「充電」が避けられないからだ。

 

休憩時間に充電すればいいと言われても充電器が確実に空いている補償もないし、たとえばサブのドライバーがいたとして満タンで1000km走れる最近のガソリン車勢に対してEVはまだそこまでは走れない。

ニューカー速報プラス 第54弾 NISSAN リーフ (CARTOPMOOK)

国内で巨大なバッテリーを積む代表格は日産・リーフだがWLTCで458kmと出ているので実際は400km以下だろう。高速道路を使えばより悪化する可能性があるし、たとえばエアコンを入れれば電池は減るには違いない。

 

満充電で走り始められればよいが、あとは移動先での急速充電が主体になる。

 

充電器の性能などによって変わるかもしれないし、どのくらいバッテリーを残すかで一概にはいえないだろうけど最初の電池をぎりぎりまでももたせ50%程度まで充電で回復したとしたら以降は大体200kmいかないくらいの距離で30分程度の充電を挟まなければいけない。

 

人によって休憩タイミングはまちまちだが、高速道路だったら余程眠い状況でもなければ200kmおきに30分の休憩は自分はいれない。ただ強制的な休憩を挟まなければいけないから体力的な負担は少ないかもしれないが、なんにしても充電問題はガソリンと違い考えることが多い。

 

それらの問題をまったく気にしなくてよいのがPHEVだ。

 

充電しておけば燃費はそれなりに良くなるが、充電しなくても走れないこともない。

 

EVが苦手とする高速道路の巡航は1.6リッターエンジンにまかせておけばいい。車重はあるものの巡航であれば1.6リッター+8速ATの組み合わせでも充分な燃費は出せるし、かりにアクセルを踏む状況になっても休憩していたモーターが動き出すはずだからエンジンの負荷は最小限にとどまり結果高燃費が期待できる。

 

輸入車PHEVなのでその燃料はハイオクガソリンにはなるが街乗りではほぼエンジンを使わずに済むだろうし、エンジンのメリットをまったく活かせない都内の渋滞などはEVで、郊外に出たらガソリンでを使い分ければディーゼル以上の高燃費が期待できる。

 

燃料タンクは小さいが満タンで1000kmが走れるだろうし、EVのようにちょこちょこ充電していけばかなりの距離が期待できるはずだ。

 

距離ガバ勢にとって航続距離がながく、そして燃料費が安いことはなによりも嬉しい。ディーゼルに乗り換えて東京-九州までの往復回数が過去最高になったがそれもこれも軽油が安いからにほかならない。

 

車体価格は確かに高いだろうが、そんなものはローンでどうせ払うしあまり意識しないから日々の燃料費が安いこと、ガソリンが目に見えて減らないことのほうが魅力的ではある。

 

コスパで考える

正確な価格を聞いていないけどイギリス仕様の価格はディーゼルより£1000高い。

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※1.5リッターディーゼルが£34,810に対してHYBRID4は£44,810

レートが変わるからおおよそのイメージでいくと日本円で100万円くらい高くなる感じだろうか?

 

英国モデルに2リッターディーゼルがないので日本版のディーゼルを見てみる。

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2020モデルは464万円からなのでこれより100万円高いとおおよそ570万円程度だろう。プジョーの場合はあまり複雑な価格設定ではないのでパノラミックサンルーフがついて600万円いかないくらいと思いたい。

 

単体で見てみると600万円のプジョーのSUVを買うのか?と思うかもしれないけれどPHEVはドイツ御三家を買おうとすれば700万円後半からになる。唯一安いミニ・クロスオーバーPHEVは510万円からと謳っているがあれは何も装備をつけない貧弱グレードでカラーを変えただけでも8万円〜、AppleCarplayを使うにも14万円のオプションが必要とドイツ車あるあるの車体価格は安く見せているけどそこそこ普通の仕様にすると100万円くらい高くなる。結果、当初510万円で買える欧州PHEVは見積もりを終えたころには軽く600万円を超えた。

 

いい加減やめてくれないかなこの商法…だから自分は御三家は買わない(ぉ

  

国内勢もアウトランダーPHEV、RAV4PHVともに最上級グレードは540万円くらいになる。廉価モデルは400万円後半くらいからあるので国産はお得だがプジョーは廉価モデルと装備コミコミのグレードしかないので「GT」に準ずるものを買っておけばそれなりに満足度は高いのでそのGTに該当するものが600万円以内であれば国産+αで輸入車PHEVが買えることになる。

 

国産車にはないプジョーのデザインをそのくらいの金額で楽しめるのであれば充分に選択の余地は出てくるし、このくらいの金額なら全然買おうと思っている。

 

使用用途はPHEVにあうのか?

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我が家は賃貸マンションなので充電設備が存在しない。

 

けれどもEVと違いPHEVであればガソリンで発電もできるのでEVよりはそのような住宅環境でも維持は容易いし、そもそも都会でEVはそこまで充電に困ることがない。

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千代田区を見てもこれだけの充電設備があればどこかしらでは充電ができる。もちろん自宅に充電設備があれば夜間電力などで安く充電はできるからコスパはよいのかもしれないけれど、とりあえず維持することは問題なさそうだ。

 

そして用途を考えたときに最近はPHEVのほうがメリットがあると思う。

 

自分は毎日車を動かすが、それは通勤や買い物のためで通勤の場合はバイクを止めている駐輪場までの数kmを移動するために使っているだけだ。そのような使い方がディーゼルエンジンにとっては最悪な使い方であることはおわかりだと思う。

 

そして週末は遠出に使う。週5日のディーゼルの煤を週末に焼き払うような運用になっている。

 

それをPHEVに置き換えれば普段の数kmの移動はバッテリーで事足りる。週末はものぐさで充電を忘れがちな自分であってもエンジンでとりあえずは走れるし、途中の休憩などでさくっと急速充電をかければそれなりの燃費では走れるだろう。

 

仮にこれをEVで考えるとたしかに週5日の移動はEVの得意領域なので問題ないが、週末の遠出のときに航続距離の問題が出てくる。充電を忘れていたらそもそも近所の充電スポットまで行って充電しないとろくに走ることすらできないだろう。これが手間だ。

 

EVはシティコミューターとしては最高の相棒になる。排ガスもでないし渋滞する低速移動の道では最大効率を発揮する。エンジンの場合、一見燃費がよさそうに見える低速走行はトルクが細くまたギアで減速する関係であまり効率がよくない。

 

そう考えるとEVとガソリンのいいとこ取りができているPHEVが今の自分の運用にはぴたりとハマる。

あえて買い換える必要があるのか?

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もし自分がプジョーに乗っておらず、そしてこれから検討するのであればPHEVは第一候補に上がる。

 

ただディーゼルからあえて買い換える必要性があるのかは悩ましい問題だ。

 

思いつくことを書き並べてみよう。

・過走行とリセールの悪さ

・ディーゼルのコスパの良さ、意外と実燃費が悪そうなPHEV

・欧州PHEVの可能性は発展途上

これらが挙げられる。

 

■ 過走行とリセールの悪さ

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これは自分が悪い。2年経たずに70,000kmを超えた。

 

ただでさえプジョーはリセールが悪い。そこにきて過走行では下取りもろくにつかないだろうから今の3008を下取りにだして乗り換えはかなりの追い金が発生するはずだ。とはいえ残債を見てもそこまで残っていないのでボーナスで精算してイチからローンを組む手がなくもない。なんにせよ600万円フルローンは痛いけどねw

■ ディーゼルのコスパの良さ、意外と実燃費が悪そうなPHEV

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いずれ消えゆく運命のディーゼルエンジンとはいえその恩恵は今、かなり大きい。

 

ディーゼルエンジンのもつトルクと燃費のよさを体感するともうガソリンエンジンには戻れないのではないかとさえ思うし、実際たまに同クラスのガソリン車に乗ると「力がないなぁ」といまいちしっくりこない。

 

高速燃費なら余裕でリッター20kmを超えるし、街乗りでも15kmを下回る程度。流れさえ良ければ下道だって20kmに届く燃費を出せることもあるし長距離を走れば平均燃費は下道と高速を合わせて16〜17kmをコンスタントに叩き出せる。

 

一方でPHEVはどうなのだろうか?

 

まだ国内でのテストしたレビューがないので海外の記事を読むしか無いがそこまでよいわけでもなさそうだ。

news.nicovideo.jp

こちらは航続距離も短い前輪駆動モデルになるが日本にはおそらく導入されないのではないかと思う(ディーラーも初のAWDとアナウンスしているし)。とはいえ航続距離はカタログベースでEVモード56kmでハイブリッド300が59km(日本導入版は69kmとアナウンスされている)と大きく変わらない。

 

記事を読むとそこまで高燃費ってわけでもなさそうだ。

今回は、3008 ハイブリッド225を選んだ。システム総合での最高出力は225psあり、充分な加速力と洗練されたドライビング体験を提供してくれる。駆動用バッテリーが空になっても、110km/h程度の巡航走行で14.9km/Lという、良好な燃費も実現している。 

この高速燃費であればディーゼルと大きくは変わらない。PHEVなので休憩ついでに充電して走ればEVで走っている間の燃費はよくなるので最終的な燃費はわからないけれどね。

 

肝心のEVでの走行距離は以下のように書かれている。

バッテリーの容量は13.2kWhあり、この価格帯のPHEVとしては一般的な大きさ。WLTP値でのEVモードの航続距離は51kmから62kmがうたわれるが、現実的にはそこまで走れないだろう。

試乗車は標準の18インチ・ホイールを履いていたが、フル充電で示された航続距離は35km。都市部と郊外が混合するコースを上手に走って、なんとかその数字には届いた。

一般的にカタログどおりの数値がでることはないので妥当な数字だと思うし、これだけの距離を走れるなら問題ない。国内で言えばバッテリーサイズ的にもアウトランダーPHEVと大きく変わらないので以前レンタルしたときのイメージと近いかもしれない。

piyoco-craft-works.hateblo.jp

このときは270kmで2.5回充電しリッター33kmの燃費を出したと書いていた。もちろんエンジンが発電に特化した2リッター自然吸気と1.6リッターターボなので高速巡航での効率が同じとは言えないが、逆にエンジンで走れるので高速燃費は3008のほうがよい可能性もある。

■ 欧州PHEVの可能性は発展途上

ニューモデル速報 第517弾 新型アウトランダーPHEV&アウトランダーのすべて

なにより残念なのが給電機能が存在しないこと。大容量のバッテリーは備えているが、その電気は移動用にしか使えなず家電が使えたりするコンセントが備わっていないようだ。

 

仕方ないと言えばそれまでで、なにしろコンセント形状が販売される国によって違うし、日本に導入されるのは英国仕様だろうから当然形状が違う。

海外変換プラグ bf タイプ 2USBポート付き コンセント変換 アダプター 旅行用電源 変換プラグ イギリス/シンガポール/香港などの国に対応

それらにいちいち対応させるほどコストもかけないだろうし、おそらく彼の国の人はそこまで電気を取り出せることを重要視していない。

 

日本と欧州ではPHEVの利用に対する考え方が違うのだと思う。

 

彼の国でPHEVを発売するのは厳しさを増すCO2規制に対するもので「如何に排出ガスを減らせるか」に尽きる。2030年のガソリン車廃止を見てもEV、妥協案でPHEVというところから積極的に導入を進めている。

 

対して日本はCO2規制にプラスして「災害対応」という利用目的もある。書くまでもなく日本は災害大国なので避難や人命救助のためにPHEVが活躍する場も増えている。

 

response.jp

 

インフラが途絶した場合、電気・ガス・水道・ネットワークが途絶する。そんなときPHEVは巨大なモバイルバッテリーとして機能する。安全な場所まで走り、燃料が満タンであれば10日分の家庭用電気を給電できるらしい。

 

EVと違い携行缶で燃料さえ運べれば理論上は延々と発電ができる移動基地として機能する。SUVであれば荷物も載るし3〜4人程度の家族であれば充分に非難が可能だ。日本は災害こそ多いがインフラの復旧も早いので数日もすればなんとかなることが多い、その数日を耐え凌ぐにはPHEVがいい。

www.mitsubishi-motors.co.jp

今どきは何でも電気が必要だ。コミュニケーションをとるためのスマホだって電池がなければただの板になってしまう。スマホくらいであればシガーソケットから給電できるが、家電が使えるというのがPHEVのメリットでもある。電子レンジさえ持ち運べればレトルト食品が食べられるし、電気ストーブや電気調理器が使えるのもありがたい。

ゆるキャン△ 11巻 (まんがタイムKRコミックス)

コロナでキャンプは流行りだした。ただ素人に火起こしなどはまだハードルが高いし、予備知識も含めれば敷居が高い。それをPHEVであれば電化製品が使えるというキャンパーにとっては言語道断のようなことができてしまい大幅な準備の簡略化ができる。

 

おそらくそのような使い方がまだ彼の国では浸透していないのではないかと思うし、だからこそ給電に対してはいまひとつ対応が遅れている感じがある。ディーラーOPなど国内インポーターがそのあたりを積極的に進めてくれると日本でもうけいれられやすい1台になるのではないだろう??

 

悩ましいがまだ早い

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3008のAWDといえばスノーレーサー(違

 

3008でAWD過激な走りができることは最大の魅力!いや、できるのか知らんけど

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2020モデルまでのこのスタイルを気に入っている。

 

マイナーチェンジでいいところも悪いところもあるけれど、気に入っている整形前顔を捨て、特に不満もないディーゼルエンジンを捨て、純粋に速さのためのPHEVを手に入れるのか?と言われるとそれだけを求めているわけじゃないという答えが出る。

 

そして、まだ乗り換えには早いと結論づけた。

 

 

残念なことに3008の最大のデメリットがここに着て出た。

 

「3008は他の車から興味を奪う」

 

それは3008に乗り始めてから思うことだ。決してハイスペックでもない、ただのいちフランスメーカーが出したミドルクラスSUVなのに心を鷲掴みにされ、離してもらえない。

 

どんなクルマに乗って、一瞬「いいな」と思っても帰りに3008に乗るとそれまでの気持ちが全部雲散霧消し「3008でいいじゃん」となっている。

 

圧倒的に3008の何かが優れているわけじゃない。ピンポイントで見ていけばライバルに劣るところはたくさんある。それなのに乗るとそれがどうでもよくなり「3008でよい」と他車からの居意味を奪う。

 

これがプジョーマジックだ、恐ろしい。

 

他ブランドにだけそれが向けばメーカーも幸せだろうが、残念なことに同型の3008のMC後に対しても「MC前でいいじゃん」と思わせる狂いっぷり。2年乗っても飽きなかったクルマは3008がはじめてで、そんな3008が愛おしくてたまらない。

 

あまりに3008が良すぎて、結果どのクルマを見ても試乗しても最後に3008に乗ると「これでいいや」と思えてしまうのだ。

 

それは同じブランド、マイナーチェンジした3008に対しても発動されてしまった。

 

ただ、これから3008を買おうと言うならそれは大賛成、ようこそ沼へと歓迎する。

 

PHEVでもディーゼルでも、あの整形顔が気に入ったのであればまず満足するだけのものがあるだろうし自分が上に書いたことを共感してくれる仲間がひとりでも増えてくれたら嬉しい。あわよくばPHEVを買って加速を体感させてほしい(何

 

けれどもあえて自分が買い換えるかと言われたらまだ早く、愛すべきこの3008としばらくは付き合って行こうと思ってる。

 

 

次期モデル、きっと新しいプラットフォームに乗るその3008を楽しみにおそらく今後消えゆくディーゼルエンジンと共にしばらく楽しもうと思う。

MOTOR FAN illustrated - モーターファンイラストレーテッド - Vol.144 (モーターファン別冊)