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PEUGEOT3008 | Honda X-ADV(2021) | Kawasaki Z H2(2021)で主にツーリングに行ったりしているブログです。

【よみがえる青春】涙のアルトワークス試乗の巻

やっとアルトワークスの試乗ができました!!

www.suzuki.co.jp

入ったばかりの試乗車よりも、ある程度こなれてきた試乗車のほうが性能がよくわかるってもんだろうとある程度期間を置いていました。

さすがに二ヶ月以上経って、街ナカでもアルトワークスを見かけるようになりました。

 

アルトワークスは我が青春の1台ですが、言ってみればそれは自分の淡い青春の記憶で”美化”されていただけなのかもしれない。

 

アルトワークスのあとにはZ33やマーチ12SR、FTOにランエボと大排気量やハイパワーターボにも乗ってきた。年を取りよりよいものを知ってしまった自分が、いまのこの時代にアルトワークスに乗って感激できるのか?それがとても不安でした。

 

ま、結論から言えばタイトルのとおり。 

試乗が終わったあと、家に帰って昔のワークスの写真を見てほろっと涙をながすほどに新型アルトワークスはよかった…そういうクルマでした。

 

ちなみにこれは試乗記事というよりは、元ワークス乗りによる独断と偏見に満ち溢れたワークスに対する愛を連ねているものなので、正しくワークスとはなんぞやを知りたい人は世の中に溢れているワークス試乗記事を参照したほうが時間の無駄にならんで済むと思います!

試乗車はFWDの5MTモデル

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自分が12年前に乗っていたモデルと同じ!

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可愛いお顔が随分と凛々しくなったなぁ…(ぼそっ

アルトワークス専科 (学研ムック)

アルトワークス専科 (学研ムック)

 

もし自分が現行のワークスを買うのだとすれば間違いなくFWDモデルです。

 

学生の頃はワークスは4WDだと強く信じていました。けれど今思えばプロペラシャフト分軽いFWDモデルのほうが単純な”速さ”という点で利点があると思うようになってます。もちろんトラクション性能が段違いなのでFWDと4WDがどれほど実際のところ速いのかは分かりませんし、チューニングしていけばFWDより4WDのほうがパワーを使い切れる点でメリットがあるのは分かります。でもとにかく軽さ、ワークスの武器を最大限に活かしたいッ!

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アルト ワークス 主要諸元 | スズキ

さすがにFWDと4WDで50kgも重量が違うのでそのアドバンテージは大きいと思っている。エボやWRX STIにように4WD専売です!って車なら迷いませんが、スポーツモデルでFWDと4WDがあるのは悩ましいところですね。アルトワークスは罪な奴

 

そんな前置きはさておいて、早速試乗……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(´;ω;`)b

 

もう何も言えねぇ!!って感じです。

動きだした瞬間に軽さを感じ、電スロのセッティングがノーマルにしては反応がいいのでとにかく軽い!が第一印象。諸元で見ればローギアはS660とそれほど変わらないのに、S660と較べてもその”軽さ”が際立ちます。

パワーも数値上は64馬力なんですが、明らかにS660よりもパワーがある。パワーがあるというよりやっぱ200kgくらい軽い車体と電スロのセッティングのおかげでクルマが軽いという印象を強く出しているし、実際速いのでスコスコ入る最高に気持いい5MTを駆使していくと実際は60km/hも出ていないのにすごく「スポーツしている」感が強くでているクルマです。

 

この軽いという印象が自分が乗っていた昔のワークスを思い出させてくれました。

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2015年に設計されたクルマのくせに乗った感触が往年のワークスに近く、それは”チープ”などの悪い意味ではなく良い意味で”ワークス”していると思えたんですね。

走りの質感、内装の質感、好感触のトランスミッション…すべてがすべて当然のことながら今時のクルマで、エンジンだって当然昔のワークスの暴力的な高回転まで使える仕様とは全然異なる。けれども運転席から見える光景は懐かしい…むかし乗っていたワークスのそれでした。

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単純にクルマを速く、安心して走らせることに掛けては今時のクルマでは造作も無いことです。タイヤだって比べ物にならないくらいに進化しているし、鋼板だって進化しているので剛性だって段違い。コンピュータも進化して、ドライバーに気づかれないように、違和感のないように安定させることだって何も難しいことじゃない。

 

結果、クルマは要求されるものを満たすために重くなり、スポーツモデルとしてはその重量を相殺するために馬力やトルクをエンジンで稼ぐ。普通車は既に280馬力の自主規制を取り払い300馬力を超えるクルマも珍しい話ではなくなりましたが、軽自動車には依然として自主規制が存在し、その規制を破れない以上、重くなっていく車体に対してパワーはいつまでも64馬力、トルクにしてもターボで10kちょいと各車横並びです。

 

そうなればどうしたって90年代と同じフィーリングを叩き出すことは難しい。ビートは90年代であれば成立しましたが、今の御時世はS660が限界です。

HONDA S660のすべて (モーターファン別冊 ニューモデル速報 512弾)
 

限界というのはビートのような自然吸気で64馬力を謳うクルマは出せないってことですね。技術的には行けるかもしれないけれど、排ガス規制などを考えれば自然吸気で高回転まで回してパワーを稼ぐクルマというのは今時成立しづらいコンセプトです。フェラーリですらダウンサイジングターボを採用する時代だからなぁ…

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S660の重量が6MTで830kgでビートが760kgだったことを考えると70kg増に抑えたホンダの努力は凄いですが仮にS660からターボを取っ払いタービン+補機類で30kgほど軽量化できたとしても800kgを切れるかどうかというレベルでそこに自然吸気エンジンではきっとライバルに較べて圧倒的に速くなれたとは思えないし、そもそも現行の軽自動車エンジンを流用する関係上、自然吸気でチューニングしたものを搭載したらコスト的に厳しく確実に300万円に届く軽自動車になったでしょうw

 

ワークスの場合、新規格化した最終型HA22Sワークスでカタログ値670kgとそれでも十分に軽かったですね。

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アルトワークス(スズキ ALTO_WORKS)RS/Z(1999年10月)のカタログ・スペック情報、モデル・グレード比較 (SUZUKI ALTO_WORKS 5502364) | Goo-net自動車カタログ

要求される安全性などはその当時とは段違いなのに、HA36Sワークスはその当時と同じFWD 5MTモデルで670kgのカタログ値を誇る。この変わらない重量がどれほど難しいことか多分に製造業の人間なら痛いほどわかると思うんだけど相当すごい。

 

そのライバルに較べても圧倒的に”軽い”という重量がワークスの最大の武器であり、他車が超えられない壁でもある。サーキットを走ればMRであるS660が速いとか、コペンのほうが…というのもあるかもしれない。ワークスの武器は軽さではありますが、弱点はその重心の高いTHE箱車ボディです。ちゃんとセッティングを出せば凄いだろうけどノーマルで比べるとそこは厳しい。けれどその厳しさをチューニングでカバーするのがワークス乗りなのです。 

AUTO STYLE vol.4 SUZUKI ALTO WORKS & ALTO (CARTOPMOOK)

AUTO STYLE vol.4 SUZUKI ALTO WORKS & ALTO (CARTOPMOOK)

 

ランエボなどがそうであるように、スポーツカーとして恵まれたボディ(シャシー)を与えられたS660などに比べるとワークスはベースにあるのがアルトです。

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このS660のようなボディでスズキがやるとすればそれはカプチーノの後継でしょう。

それはそれで強いファンが居ますがワークスにはワークスの、箱車で戦うというマニアックな需要があります。なにより箱車は家族で使えるのでS660やコペンを買おうと妻に相談しようものなら、普通の家庭であれば拒否られるのがオチですが、ワークスであれば「買い物用に軽自動車がほしい」という、家計を考えたパパの優しいセリフとして受け入れられるでしょう。昔のワークスは基本は3ドアですが、今は5ドアしかないし、

今時の200万に届こうとする軽自動車に比べれば、

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乗り出しで165万円という価格は決して高いわけじゃない。

妻を口説き落とす時の参考資料はワークスのサイトではなく

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このアルトのサイトを見せよう。スポーツカーが好きで、走ることが好きだと言っていた旦那が、こんなかわいいアルトを買おうなんて…彼は心を入れ替えたのね…と妻はきっと惚れなおしてくれることでしょう、その晩はトップギアだぜ!だね(何

 

しかし、スズキも英断したと思います。

ターボRSで留めておくだけか…と思ったファンも多いだろうし、実際ターボRSでも現代のワークスとして十分に通用する範囲だとぼくは思います。MTがないにしろSMTが存在しているし、今時はMTよりもセミオートマの方が需要はあるし、高性能ワークスとしてターボRSは十分だったはず。

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もともとのアルトが軽い中、ターボRSは補強とターボで十分にワークスしていた。

けれどメーカがワークスを使わずターボRSで終わらせたことで往年のスズキファンは残念な思いだったと思います。

5MTがない、ワークスを名乗らない…でも誰もがターボRSを見て期待はしたはずです

 

「この後にきっとワークスが控えている」

 

その期待は2015年の東京モーターショーで衝撃的に叶えられました。

多分、この2015年のTMSで一番の衝撃はスズキが突然ワークスを出してきたことだったでしょう。予告され、何度もその姿を見せてきた他社のスポーツモデルとは違い、スズキは突然それを出してきた…でも乗った人は誰もが思ったはず、

 

「こんな素晴らしい5MTを一日二日で出せるはずがない」

 

 

「スズキはずっと前からワークスを隠していた」

 

と。

 

それくらいに展示車のMT操作感は素晴らしかった。ぼくが感じたところだとシビックやWRXよりも全然ワークスのそれは優れていた。こんなMTをMTなんかおまけ程度に考えている連中が造れるはずはないし、流用でどうにかなるレベルじゃないことも明らか。

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当然時間もコストもかけてあの有名なキャッチ、「いま、マニュアルに乗る」を生み出せた。だからきっとターボRSを出した時点で背後にワークスを検討はしていて、ターボRSは悪くいえば市場動向を探り、スズキに決断させるための噛ませ犬的な役割だったのでは?とさえ思います。

 

ターボRSにワークスエンブレムをユーザがつけてもそれはそれでいいかもしれないけれど、ワークスを語れるのはスズキというメーカだけです。メーカがワークスを語らなければそれはワークスではない。しかもそれは5MTでなければならない。

往年のファンをよくわかっているそのスズキの決断は嬉しく思えたし、軽自動車がこんなにもほしいと思えたのは久しぶりです。

 

手頃な価格でMT、ワークスはおっさんホイホイなくるまではあるけれどぜひとも若い人に乗ってもらいたい。スポーツカーでMTといえば若い人が買えるのは中古が多いけれど、軽自動車だとバカにせずワークスにも乗ってもらいたいですね。

 

アンダーパワーのクルマを頭を使って走らせ、大排気量に勝つ。

 

この醍醐味は軽自動車でしか味わえないものです。

 

何しろコンパクトカーですら軽自動車にとれば強敵だしねw

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どうしても免許取り立ての頃ってスポーツカー!で日産系やランエボ・インプみたなハイパワーのクルマに憧れます。自分もそうでした。だから軽自動車に乗れと言われた時は絶望しかなかったwなんでこんな安っぽい、パワーもないクルマに乗らなきゃならんのだと…

 

けれど維持費が安い、燃費がいい、これはお金のない若い時期に乗るには最高に恵まれた環境で、ぼくも学生ながらワークスで20万km以上は走ったし、その中で走ることの楽しさを学びました。これがエボだったりしたらどうだろう?燃費は一桁だし、部品は高いし、タイヤ1本買うにしても軽自動車サイズならぼくが学生当時でRE-01を奢れました、1本数千円だからねwエボサイズだと30すぎた今でもハイグリップタイヤなんか買おうと思えません、4本揃えたら10万円超えるからね…そうなるとやっぱりおもいっきり愉しむにはお金がかかるってことで、お金を他のことに使いたい若い時分であれば軽自動車というのは立派な選択肢の1つです。

 

エボの中古価格でワークスの新車が買えるってのもねw

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14万km走るランエボ9だって164万円。。。

当然距離を走れば壊れる箇所も増えるし、ぼくもメンテナンスだけで3年で100万円以上はつぎ込んでる。こうなると走りたいというより維持することが目的になっちゃうし、それであれば新車のワークスを買って不具合があれば補償で直してもらうというのがお得なやり方ですね。

現役のエボ乗りが、ワークスを試乗すれば不満が出るかと思っていたけれど…

 

 

 

 

 

 

 

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エボが…エボがやけにノロく感じる…。

 

あれ?エボってこんなにかったるいクルマだったっけ??

本気でそう思いました。踏めば当然爆発的なパワーが出るんだけど、走り出しが凄く重い…1420kgの車体と670kgの車体、その差はとんでもないものでした。

 

軽さは武器だ…この軽さがほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

アルトワークスがほしい!!(絶叫 

 

真面目に働いてお金を貯めてセカンドカーにしたいですね…

 

しごとがんばろ(´;ω;`)ブワッ 

スズキアルトワークス (CARTOPMOOK ニューカー速報プラス)

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