好天の土曜日とは打って変わり、日曜日は朝から肌寒い…
そんな日はサスセッティングだ!(?)と朝からブルターレのプリロードをいじります。
減衰はどんなバイクでも大抵マイナスドライバーがあれば変更可能ですが、プリロードはいくつかの工具は必要になりますね。
日本車でもそうなのですが、自分の体重が軽すぎて多くのほぼすべてのバイクのサスセッティングは絶望的に合わないのです。
そりゃたぶん設計基準としているライダーの体重は60〜70kgくらいでしょう?体重45kgの自分が乗ったんじゃそりゃサスペンション縮みませんw
ぴょこぴょこ跳ねるバイクになるのは必然で減衰なども変更していますがブルターレはとにかく速度を出すと跳ねて怖い思いをするのでプリロードを抜いてみようと思った次第です。
フロントの調整は非常に楽です。22mmのめがねレンチだけでいけます。
そう言いつつも22mmなんてサイズ、手持ちがないのでモンキーでw
アジャスティングナットはそこまで硬くはないので舐める心配はないですが、モンキーより絶対にメガネの方がいいですね。アジャスティングナットの塗装が傷つきやすく赤い塗装が削れるのであて布をするのがよいです。
問題はリアサス…
手持ちのフックレンチ(自動車用w)が入るかどうか…
入るけど、回せませんorz...専用品みたいなレンチがあるのでそれを買えばよいのですが滅多にいじらないリアサスのために買うのもねぇ…。知り合いに似たようなドゥカティとか乗っている人がいれば借りられるけどそうでない人はディーラーや専門店に相談してやってもらうほうがよいかもしれないです。
とりあえずフロントのプリロードだけは調整できましたので今回は標準位置から4回転緩めてみました。ぱっと見ても分かるくらいに前下りにはなったかなw
この状態で日曜は午後からツーリングへ。
13時半前に自宅を出発〜。
目的地は足尾なので東北道の浦和ICまでは下道でのんびり進みます。外環使えば10分くらい時間短縮できるんですが費用削減の為に下道なのです、というよりこの時間帯なら岩槻まで下道でもよかったかも…R122は時間帯によっては並走する東北道のクルマと同じペースで流れることもあるカオスな道路ですからね…
土曜日とは違いとにかく寒い!冬用のライディングジャケットを持っておらずパーカー1枚というとてもバイクに乗る格好ではない格好でなぜか標高の高い足尾銅山を目指すという出発時点で「どう考えても馬鹿」なことをしているわけですが、嫁から20時までに戻ってこれるならひとりでツーリングに出ることを許可してもらえているのでそんなことはお構いなしに走り出しました。
(降りるICを間違え佐野スマートICで出ちゃった(´;ω;`)ブワッ)
調整したフロントサスのプリロードはいい感じです。
以前より全然ハンドルを降られないし、段差の乗り越えもスムーズになりました。リアは調整できていないので段差を乗り越えるとリアがふっとばされるようになりましたので、これはまた調整ですね…
以前よりクイックに曲がる感じはないですがコーナーの途中に段差があっても不安感が減ったので前より曲げられるようになった気がします。
13時半過ぎの東北道は流れもスムーズで浦和から栃木まで40分くらいだったかな。
東北道の時点でさすがにパーカー1枚はものすごく寒くってスピード出す気が起きません。法定速度で走っていても鼻水が止まらない状態(引き返せよ)…
そんな状態ではじめて降りる栃木ICまでやってきました。
栃木って箱根より遠い印象があるんですけど、自宅からだと凄く近い。高速を使うこともあり所要時間は下道で自宅から会社に行くくらいですね。
普通に東京から足尾に向かおうとすると推奨されるルートこんな感じで南から攻めるから、北から攻めるかになると思います。
個人的には有料道を通るので割高ですが宇都宮から日光を経由するルートが走りやすいし好きですね。
今回はどのどちらでもないルートを使います。
(ま、栃木で降りた時点で感のいい人は気づくはずですがw)
地図で見ると実は栃木ICから足尾まで伸びる1本の道があることがわかります。
時間的には有料道を使う日光宇都宮ルートが早いのですがはじめての道だしここを使ってみようと走り始めました。
14時半という時間帯故か足尾方面から降りてくるバイクはたくさん見かけても登るバイクには遭遇できませんw
快走路で紅葉や川沿いの道を走るので今の時期は寒いけど温かい季節なら絶対気持ちいいはずです。
中高速のコーナーが続くのでとても楽しいですね、寒くなければ…。
狭いけどトイレもいくつかあるので寒さでトイレが近くなった自分はやたらトイレ休憩していた気がしますorz...
距離50kmくらいあるみたいですが、日光市に入る峠ポイント手前までは車にも遭遇せずスムーズに走れたのでそれほど時間がかかっていません。
県道15号を南から北へ北上していくわけですが2つ上の写真を撮った(アルファロメが写ってるやつね)休憩所の先から一気に道がタイトになります。
地図でも右下の県道15号の最初は緩やかな直線基調の道が一気にくねくねになるのがわかると思います。くねくねなだけならブルターレはネイキッドだしハヤブサほど辛くはないのですが今の時期は落ち葉で道路の両端はほとんど使えず(滑る)道路の真ん中を走るのですがこの道…同じ方向へ行くクルマは少ないけど対向車が多い!
そして赤矢印の峠ポイント(ここを起点に下りになります)からは落ち葉の他に整備が悪いアスファルト…穴だらけだし、変な風に亀裂入っててタイヤ取られるし、狭いし、結構過酷。。。トラコンを効かせて走るも対向車も来てかなりヒヤヒヤ。
1台、対向車が思いっきり中央から逸れてこちらに飛び出してきて避けるためにバイクを起こしたら溝にハマって斜面側に流されてしまい止まろうとしたら路面が泥と落ち葉で滑る!ハマる!
ABSが作動して雪の上を走っているかのごとく止まれないorz...危うく転倒か?というところで気合でアスファルトへ復帰できましたが上り区間と違い足尾までの下り区間は狭いし危険…要注意ですね。
朝、洗車をしたのにこの有様です(´;ω;`)ブワッ
下りの後半は道もよくなるのでやっと一安心。なんとか無事に足尾に来ることができました(`;ω;´)
関東圏の人は課外授業とかで来ることが多いようですね。嫁も中学だかのときに来たと言っていました。
風情ある鉄道の風景や廃墟も多くカメラ片手に歩く人も多かったですね。
足尾鉱山と言えば足尾鉱毒事件を知らない人はいないと思います。
社会の授業でほとんどの人が習っているはずで、事件の詳細を知らなくとも田中正造氏の名前だけはなんとなく覚えている人も多いはず。鉱毒事件を語れば長くなるので忘れている人は暇つぶしがてら調べてみるとよいかもしれません。事件自体は今から110年以上も昔の話です。
鉱山はとっくに閉山していますが現在も稼働している施設はあり閉山後廃墟となった施設も大手企業が厳格に管理をしているので自然風化していても多くの廃墟にありがちな廃墟化後に人為的に荒らされることが少ないようで廃墟にしては状態がよいのも写真を撮る人には人気の秘密なのかもしれません。とはいえ、とっくに稼働が終わっている施設を維持しなきゃいけない理由もまたアレなんですけどね…
ノスタルジックな煙突。ただ、決してノスタルジーなだけではなく有毒なガスを出す施設で周囲の山が100年経ってもまともに草木が生えない山々になっているのが現状です。
初めてきた場所ですが人も住んでいるし観光施設もあるのに凄く物悲しい空気があるんですよねここ…
木々がまばらな山々の姿がそう思わせるのか頭の中にある事件への薄っすらとした知識がそういう感じを助長しているのかは分かりません。
天気が微妙なのが気が滅入る一番の理由かもw
ヤフーの雨雲レーダ的には問題なかったですが、16時を過ぎて日も出ていないしとにかく寒く長居すると自分の体力が持ちそうにないので帰路につきます。
戻り途中で廃線路後でパシャリ(なんだかんだ言ってしっかり写真は撮る)
有刺鉄線が貼ってあるので鉄橋の方へは近づけませんでした。
以前は鉄橋手前くらいまで行けたみたいですが危ないから禁止になったのかな??
下調べをしてこなかったのでうろちょろしていましたが勾配のついた道が多いので重量級のバイクで下調べせずにきてうろちょろする場合は転倒に注意です!ブルターレは190kgのネイキッドなので「あぶねっ!」と思ってもなんとかなりましたが、ハヤブサだったらこの日だけで数回は転んでたね(ぉ
相変わらず燃費の悪いブルターレ…
ガソリンが心配でしたので下界に降りる前に足尾の街中にあるスタンドで給油。
浦和IC手前で給油して139.8km走り…
9.7Lなので14km/Lくらい走っている計算ですね。
最近通勤だと9km/L台で悲しい思いをしていますがある程度距離を走れれば極端に悪くはならないですね…いや、このクラスで14km/Lもどうなの?って思いますがw
そんなこんなの足尾銅山ぷち観光。
観光施設も多くあるようですが忘れちゃいけないのがこれは負の遺産であること。
足尾の街の真上には堆積場がしれっと存在しています。「簀子橋堆積場」で調べればどんなものかわかると思いますがそれはそれはおどろおどろしい様相をした通称”赤い池”と呼ばれる今なお流れ出る重金属を含んだ堆積物を貯めこむ為のダムです。
かの東北震災のときには水があふれたのか基準値を越える鉛が検出されたりと結構危ういものです。(足尾だけじゃなくこうした堆積場は全国で何箇所かあります)
鉱山は一度開山すれば延々と重金属などを含んだよろしくない水を排出します。埋めることもありますが土壌の汚染もありますしね。
100年が経過し技術が進歩した現在でもせき止めることくらいしかできていない負の遺産…もちろん開山したことで日本が栄えたことも事実だとは思いますが過去の人が残した負の遺産が未だに我々にそしてこれからを担う子供たちにも残されて行くことをどう考えていくか…難しい問題ですね。
足尾銅山を眺めていてそんなことを漠然と思ったり…らしくない!
ODOで見ると出発時が8279kmで戻ると8561kmなので走行距離は282kmでした。
13時半前出発で19時半には帰宅していたのでざっくり6時間くらいのツーリング。
これなら午後からふらっと足尾あたりまで足を伸ばすツーリングもいいかも!