アウトランダーPEHVを借りてみた
ランエボに乗っているやつがいきなりエコを語る??w
というてもアウトランダーPHEVは今や希少な三菱オリジナルの1台…
自分もいつまでもランエボに乗るわけにはいかないだろうし、買い替え候補の1台としてはアウトランダーPHEVなんじゃないかなと。ほら、よくランエボのような走りとか言われているしね。
マイナーチェンジで大きくフェイスリフトしたアウトランダーPHEVが1泊2日のレンタルで徹底的に使ってみよう、それが今回のお話。
PHEVの魅力は短時間の試乗ではわかりづらい。
PHEVに限らず短時間の試乗でわかることはごくわずか。10分乗っていいも悪いもないだろうし、試乗コースだってあえて自社商品のネガが出る路面を走らないようなコース設定だってできるし個人的にはあまり参考にしていない。どちらかといえばドライビングポジションがその短時間でしっくり来るかと確認して大丈夫なら買えるとかその程度のもの。
そんな中で他社でもあまりやっていない1泊2日のレンタル企画は三菱なかなか思い切ったなって思います。
ディーラーの試乗では営業が同行してあれこれ魅力を説明してくれますが、この企画ではそういうの一切なし。だから自己責任の範囲で最高速アタック(やるな)に挑戦することだってできるだろうし、むちゃくちゃな使い方やPHEVに不利な条件でテストとかだってできるわけです。
そんなのが事前にわかってしまったら購入したいと考えていた層が離れる可能性だってあるわけですが、あえてこの企画を行っているところに今回のマイナーチェンジしたアウトランダーPHEVに対する三菱の自信が伺えると思いません?自信があるから勝手に使い倒してくれやってことよね?
また、結論から書いてしまうとPHEVは短時間の試乗より実際の使用条件で使ったほうがメリット・デメリット、言い換えると「自分に合うか合わないか」がはっきりするクルマだったので今回の企画は非常に良かったんじゃないかと個人的には思うし、三菱も自信があるのもそうだけどお客様の使用条件に合うクルマかを見極めてほしいという意図もあったような気がします。
そもそもPHEVとはどんなものなのか?
今やかなり市民権を得ているハイブリッドカー。
「エンジンを主動力として、モータをアシストとして使い燃費を向上させる」もの。内燃機関はその特徴が欠点でもあり、発進や低回転での効率が非常に悪くある程度回転数が上がらないとパワーもトルクも出せず燃費が悪化してしまうんですが、その効率の悪い領域を特性上踏めばすぐにパワーとトルクが出せるモーターを使い補うというもの。なので通常走行はエンジンで街なかでのストップ&ゴーが頻発するところでモーターがアシストする、まさに渋滞の多い日本でウケるシステムでした。また最近はモーター・バッテリーの技術が向上したため短距離であればEV走行も可能となり、早朝・深夜などエンジンをかけることをはばかられる状況でもEVモードで幹線道路まで出てからエンジンを始動するなんてこともできるようになり、また搭載車種もコンパクトカーからミニバンまで幅広い車種となっており手が届きやすくかつ燃費もいいといったわけで爆発的普及で目にしないことはないようなジャンルとなりました。
PHEVはそのハイブリッドの派生的なもの。三菱はPHEV、トヨタがPHVと若干言い方を変えているんですが基本は一緒で三菱は「プラグイン・ハイブリッド・エレクトリック・ビークル」と電気の単語が入るように「より電気自動車」をイメージさせたい意図があるのでは程度で基本は同じ。エンジンとモーターを搭載するのはハイブリッドカー同様だけどバッテリーのサイズがとにかく大きくEVモードでの走行可能距離も今回のアウトランダーPHEVでは公称60kmとなっています。またハイブリッドカーはエンジンで搭載されるバッテリーに充電し電力を再利用するのみですが、プラグインはその名のとおり電気自動車用の普通・急速充電器を使って外部充電することができます。
電気自動車の場合は電気が切れると一巻の終わりですが、PHEVの場合はエンジンでもクルマを動かせるため燃料さえ入れればなんの問題もないという電気自動車における不安がないことも魅力とされます。
既にPHVはトヨタがプリウスPHVをリリースしていますが、あれはどちらかといえば法人向けで一般をターゲットにしていませんが三菱はアウトランダーPHEVを一般向けにリリースしているという違いもあり三菱のPHEVにかける本気が伺えます。
なにしろ三菱は軽自動車ベースの電気自動車こそ出したもののラインナップに自社のハイブリッドモデルは存在しないため、どうしたってこのPHEVを売る必要があるわけです。
またSUVタイプでしかもAWDで悪路の走破性もアピールするなど「ただのエコカー」ではないことも三菱らしいというか…
ディーラーで対面したのはフェイスリフト後のモデル、距離はわずか647km。
今回はこの1泊2日で600km以上を走りPHEVとはどのようなものなのかを試してみました。
SUVとしてのアウトランダーPHEV
アウトランダーは三菱のミドルクラスのSUVで、日産のエクストレイルやスバルのフォレスターに対抗する本格AWDを持つSUV。またガソリン車では3列シートがあることも特徴でフォレスターよりはエクストレイルよりのイメージ。ただ売れ行きで言えば微妙なところ(´;ω;`)ブワッ
ミドルクラスなので後部座席もかなり広いくゆったり。チャイルドシートに子供も載せやすいしラゲッジにもしっかり荷物が乗る。
SUVとしての使い勝手は可もなく不可もなしって感じかな。
なのでこれ単体だと正直魅力は薄いんだけどアウトランダーにはライバルにないPHEVという強力な武器があり、それがあることで使える装備に1500Wの電源があるんです。
後部座席足元とラゲッジスペースにあるコンセントは家電の大半が使えるくらいの容量があります。これが使えることでたとえばケトルなんかでお湯も沸かせちゃう。
PHEVは5人乗りですがガソリン車は7人乗りがあるためラゲッジ部分にはドリンクホルダがあります。乗車中は使う機会はないけれどたとえば車中泊などをする場合には重宝するスペースだと思いました。
運転支援も追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールも搭載。
ステアリング周りの質感もだいぶよくなりましたね。
360°カメラも付いているので車庫入れなども安心。
SUVなどによく付いている左サイドの死角を補う補助ミラーがない代わりにカメラで。
これは非常にいい取り組みです、あのミラーダサいんだよね←
メーターはオーソドックスなアナログ2眼にカラーマルチインフォメーションディスプレイの組み合わせ。
デザインはガソリン車と共通でガソリン車のタコメーターの位置にPHEVのパワーメーター?を組み合わせているのが特徴、なのでえらいサイズが大きい。こんな大きくなくてよくね?(ぉ
MIDの表示項目は結構多くてS-AWCの作動状況も見れたりしますし…
ナビの簡易案内も出せたりするのが便利。
ナビ側でもエネルギーフローとか詳細項目を見られるのでMIDの表示はシンプルでも困ることはないですよ。
PHEVって燃費いいの?
アウトランダーPHEVではEVモードが3つあり走りながら充電する「チャージ」、今残っているバッテリー残量を残しながらエンジンで走っていく「セーブ」、そしてEVとして走る「EV」。今回のマイナーチェンジでEVでの走行可能距離が60kmとなったけどあくまでJC08というガソリン車でもそんな高燃費でねーよっていう試験方式なので大体2割とか3割落ちると想定すれば50kmも走れば御の字じゃなかろうかと。
当然PHEVを借りたのでそうしたところも試してみたいなと思い、せっかく借りたので埼玉から実家のある群馬までのおよそ100kmをまず試してみた。
■ 満充電から1度も充電しないで目的地まで走り切る(Hybrid)
三菱のディーラーから満充電でスタート。
まず走り始め、出足がかなり軽い。ランエボほどの加速力とは言わないにしてもモーターの特性上、アクセルをスイッチに踏めば最大トルクを出せるというところで2トンを超えるボディを何てことなく前に引っ張れるのは凄い。
ランエボがいくら加速がいいとはいえ内燃機関の欠点はエンジン回さないとトルクもでないのでトルクバンド、パワーバンドに入ってやっとその加速が凄い!って感じなので内燃機関に慣れているとこのモーターの力強さにはビビりますね。
ディーラーから5kmくらい走ると外環道に入りますが、それまでの間はEVでずっと走っていられてエンジンがかかることはなかったです。外環道へのアプローチである上り坂でエンジンが一瞬かかりました、負荷が多いとエンジンが手伝ってくれるというのがこのPHEVのパラレル方式なんです。
EVのアクセルワークはガソリンと似て非なるもので減速で回生ブレーキを効かせて多少でもバッテリー残量を回復させたいところ。とはいえ高速走行はEVモードには辛いシチュエーションで関越道に入るまでにかなりの容量を消費します。
内燃機関はトランスミッションを介して回転数を落とし一定速度で巡航することで高速燃費がよくなる傾向がありますがモーターは逆に回転数と速度がイコールになるため速度があがれば回転数が上がり電気消費量が増えてしまいます。
一般的な内燃機関では一番燃費がよくなりそうな80〜100km/hくらいの速度域でもバッテリー残量を示すゲージはみるみる下がり実測値で40kmほどEV走行ができました。
JC08が60kmなのでまぁこんなものでしょう。
むしろこれほどに走れば十分という考え方もできます、なぜなら40kmの間ほぼまったくといっていいほどガソリンを使わずに走ってこれたからです。
そもそも高速電費が悪いことは知っていることだし、高速に入ったらエンジン積極的に使いバッテリーを温存させ例えば途中で発生する事故渋滞などに備えて余力を残すというのが懸命でしょう。そういったように頭を使って走ることがPHEVの高燃費のコツだと感じます。
電池を使い切ってしまったので「チャージモード」でエンジンを回しバッテリーを充電しながら走っていきます。
電池がほぼ空になってさらに10kmほど、合計50kmを走った時点で平均燃費はリッター73.2km/LとEV走行率が92%と高いためとんでもない数字が出たみたいです。
ただ効率が悪い高速道ではあまりEVはやらないほうがいいだろうとチャージでなるべくバッテリー容量を増やし、高速道路をおりた一般道をEV走行してみようというやつです。
EV走行距離もだいぶ増えた!
PHEVらしい?遊び方というかナビで目的地を合わせていれば残り距離がわかるので、このチャージされた距離でおおよそ走りきれそうな距離になったらチャージをやめてEVだけで走るみたいなこともできますね。
はい、というわけで往路の燃費は21.2km/Lでした。ハイブリッド燃費が20km/Lなので若干カタログ燃費よりよくなっていますが工夫というか途中で充電なんかもしてバッテリーを容量を回復させればいくらでも燃費は上げることができるのもPHEVの面白さでしょう。純粋なハイブリッド燃費だけを見るとSUVのハイブリッド車のほうが燃費がいいかもしれないし、ディーゼルエンジンなら高速燃費でこれだけの燃費は出るかもしれないんだけど下道まで含めると内燃機関オンリーではちょっと厳しいかも。
今回の往路で130km走行、EV走行率が68%と全体の半分以上を電気・モーターで走たことも凄いなと思いました。
■ 電池を使い切った状態で走る(CHARGE)
実家に1泊して翌朝はバッテリー空の状態からスタート。
そしてひたすら上り坂で草津温泉から白根山を抜けて長野へ行く2トン超えのクルマにはなかなかハードな行程w
なるべくEVで走ろうとしてくれるものの充電しつつエンジンも回さなきゃ登らないような道は電池切れのアウトランダーPHEVにはなかなかしんどいようでエンジンが唸りっぱなしw
当たり前なんだけど2トンの車重をわずか2リッター自然吸気エンジンで充電しながら駆動力も担うって相当な無理がかかってるw
全開で回るエンジンはただうるさい印象、バッテリーがある程度充電されればマシになるけどエンジンの非力さは否めない感じでした。
ひたすら上り坂のあとは、上ったぶんだけ下りがある!
アウトランダーPHEVにはパドルシフトがあるけれどこれは内燃機関にあるシフト操作と違いギアを変えるのではなく回生ブレーキの効きを調整するもの。
範囲はB0〜B5までの6段階。
B5が一番強烈に回生ブレーキが効きます。
反対にB0にすると滑走状態に突入し距離を伸ばすことができます。ギアをニュートラルにしているのとはわけが違うのでアクセルを踏めばちゃんとトラクションがかけれるのが面白い。
回生ブレーキを使って効率的に充電するのがいいのか、滑走させて距離を伸ばすほうがいいのかは時と場合によって変わってくるので慣れてくればそのあたりも理解し燃費をあげることもできそうです。ゲームみたいで面白い。
厳しい環境での燃費テストでは昨日20km/Lを超えた値から大幅に減りました。
条件が悪すぎたことや2トンを超えるクルマが14km/L台で走れただけでもむしろ凄いと思うべきかもしれないしわざと悪条件でやったので実際にこのシチュエーションで使うとは自分は思いませんw
予め山に行くとわかればどこかで急速充電をかけてバッテリーに余裕をもたせるだろうしね。
また今回バッテリーが空になった状態で白根山から一気に下って回生ブレーキで充電を試みました。
これが全然貯まってくれないw
ハイブリッドカーはバッテリー容量が少ないのもあるんだろうけど回生ブレーキを使えばわりと満充電にできました、というよりそこで満充電にできないとハイブリッドカーはエンジンで充電する他ないのでそれを見据えた容量だよって話もあるんだろうけどアウトランダーPHEVに搭載される12kwhの容量は一般的なハイブリッドカーの10倍のサイズと言われているからそりゃ簡単に回生ブレーキだけで満充電にするのは難しいよね。
なのでやっぱりPHEVの場合はいかにバッテリーを使い切らないようにするかを頭に、各EVモードを使い分けたりときに外部充電も併用するかを考えながら走らせる必要性がありそうだと感じました。
■ 充電しつつ走る
クルマの返却期限が迫っていたもののまだ外部充電を試していなかった!
まず最初に長野自動車道の東部湯の丸で充電。急速充電はおよそ30分で80%くらいまで貯まるんだっけな?最初は充電器の使い方がわからなかったけど1度使えば覚えられます。
30分間拘束されるので実際にそこまで頻繁に行うか?と言われると微妙かなと思いましたが、ランチのタイミングとか仮眠したいタイミングとかを狙っていけば効率的な時間の使い方はできそうです。
帰り道は計3回充電しました。
結果はリッター33.3km!当たり前なんだけど充電回数を増やせば増やすほどにガソリンを消費しなくなるので燃費はよくなります。これがPHEVのあるべき走り方なのかと言われるとどうなのかなって思いますし、今回は充電カードも借りられたので無料でしたが、有料の場合は電気代がいくらかかるのか?そのコストはガソリンよりも安くてお得なのかは確認すべきことかと思います。
アウトランダーPHEV所感
今回アウトランダーPHEVに乗ってみてそのメリット・デメリットや気になるところもはっきりしました。
まずこのクルマを買うか買わないかの目で見ると「今は買わない」が本音。
というのがまだ発展途上感がすごく未成熟なところが結構あります。
パワートレインが貧弱
エンジンは2リッターの自然吸気エンジンを使っており、充電するには十分かもしれないのですが駆動用として考えると2トン近いボディを人を乗せて動かすにはあまりに非力。
EV走行の静かさとエンジン始動時の音や振動が逆に目立ち、特に登坂ではエンジンがかなり苦しそうに回るのでそのギャップがかなり気になりました。
もう少しエンジンの出力をあげてほしいし、ガソリン車には2.4リッターエンジンがあるのでそれを組み合わせたほうが全体としての余裕が生まれたんじゃないかって気がします。
内装がチープ
PHEVだけを見れば450万円でPHEVが買えるのかと驚きなのですが、インテリアを見ると400万円中盤のクルマとは思えないほどのチープさもあります。
エクステリアは確かによくなっていると思います。
インテリアは加飾などで華やかさを増した一方でデザイン的なちぐはぐ感は感じられてしまうのでこれにこの金額を払うのか…
未来感さえあるPHEVなのにサイドブレーキが手動wwww
シフトも電気式なのにサイドブレーキは電動ではなく手動を使ってしまうところがTHE三菱クオリティか…
ジョイスティックだしPボタンはレバー側に付けたほうがおしやすくない?
微妙に押しづらい位置にある。電気式シフトの利点はPに入れるときにRを経由せずに済むので渋滞などに嵌ったときに後続車に気兼ねなくPに入れることができることだって思ってるんだけどこの位置はいちいち押しづらい。ブレーキホールドがあれば別に押す必要もないんだけどさ…
ボタン配置で言えばPHEVの「チャージ」と「セーブ」に4WDロックのボタンはシフトレバー付近にあるのに走行モードのエコはなぜかナビ下。
なんでエコだけこんなとこにあんねん!(謎
頑張っているのはわかるんですがこういった細かなところは三菱クオリティというか詰めの甘さは見え隠れします。
一応450万円といいお値段するクルマなので買う層も必然的に国産ならハリアーとか買う層になるだろうし、輸入車でもプジョーとかであれば射程圏内の金額。その価格帯であえて三菱を選ぶ理由が先進的なPHEVだけってのは三菱のファンを除くとなかなか手を出しづらいし、だったらハリアーハイブリッドでいいんじゃね?トヨタならリセールも高いだろうしってことになっちゃいそう。
ただ仕方がない側面もあり、もともとは300万円台前半で買えるガソリン車がベース。プラス150万円で電気自動車的に走れる仕組みが追加されましたなのでもともとからして高級感に全振りしたモデルではないというわけです。
PHEV自体が三菱にとってもこの2代目アウトランダーが初だったこともあり、ここでの知見が今後の開発に活きてくるのでは無いかとそんな気がします。
充電インフラの問題
PHEVのメリットは充電して走ることができるということ。なので自宅に充電設備を設ければ日常生活の大半は電気自動車として使えるのでしょうが、逆に充電設備を持つことができない、備わっていない賃貸マンションに住んでいる自分のような人でも所有することができる電気自動車という見方もできます。
ただこれ時期尚早な感は否めず、まず充電器の数が絶対的に少ない。
今後電気自動車が普及するにつれてインフラは整備されるとは思いますが高速道のパーキングなどでも1つしか充電器がない場所が多いんです。
たまたま充電器が空いていればよいのですが…というより自分が使ったときは空いていましたが、それは電気自動車もPHEVも普及率が高くないからで今後普及した場合に困ることになります。
内燃機関はガソリンスタンドで燃料補給してもせいぜい5分とかその程度、もっと早いかもしれませんが電気の場合は急速充電でも30分かかります。もし1箇所しか無い場所で先客がいた場合は待たされることになり、待ったあとに自分が30分充電したとすると下手をすれば1時間くらいはかかるわけです。もちろん先客が何人もいたら果てしない時間が掛かります。
もちろんPHEVなので外部充電に頼らずに走ればいいわけで、その点では電気自動車よりは全然いいのですが…
またその数少ない充電インフラは考え方としては電気自動車用のものでPHEVはあまり歓迎されていない空気も感じます。そりゃそうですよね、充電しなくても走るなら充電しなければ走れない電気自動車に譲れよと。
今はまだリーフくらいしか走っていないし困ることは少ないですが今後もっと車種が増え、一般に普及した場合はこの少ない場所を取り合うことが予想され、充電マナー警察とかが出てきそうで怖い←
でも自分が電気自動車に乗っていてPHEVが充電していたら「ちっ」と思うはずなのでそれはもう仕方がないことでしょうね。なのでやはりインフラがまだ整備されきっていない現状でPHEVを買うのは時期尚早と思ったわけなのです。
PHEVがもたらす新しいカーライフの予感
色々書きましたがアウトランダーPHEVはとても素晴らしいクルマでより多くの人に受け入れられる可能性を秘めているモデルではないかと思いました。
EVは素晴らしい、そんなことはわかっちゃいるよ。
でもね、クルマの使い方って人それぞれでEVが合う人と合わない人っているわけです。
合う人は近所のお買い物だったり、通勤、遠出と言っても片道100〜200kmで宿泊もしちゃうよってブルジュアな人(何
逆に合わない人は自分のように1日で弾丸1,000km走りますみたいな人。
それはなぜかってやっぱり充電に時間を食われてしまうから。ガソリン車ならせいぜい数分で満タンにして、しかもクルマによるけど航続距離1,000kmに届くモデルだってあるじゃない?でも電気自動車は現時点では500kmの連続走行すら叶わない。それって満充電で東京から大阪まで厳しいってことです。
もちろん途中で2回くらい急速充電の時間を設ければいいし、1時間くらいの休憩を入れればいいだけの話ではありますが、このブログでも書いたように充電インフラがまだ整っていない中で1台の充電器に電気自動車が群がる可能性だってあるわけです。
ましてや電気自動車もそれほど種類が出ているわけではないのでリーフばかりになり、当然クルマが同じなんだから走れる距離も似たりよったりで高速道路なら充電タイミングがかぶり、充電器の奪い合いが発生する可能性だって出てきます。
その時間を自分はきっと楽しめないし、そうなると充電せずに走り切ることができ、充電できるときに充電して高燃費を叩き出すPHEVは余計なことを考えなくてよいから気楽です。
何より賃貸マンション勢は駐車場に充電設備がありませんw
電気自動車がいくら優れていようとも駐車場で充電できず、充電のために近所の充電スポットまで行く運用はさすがにメインカーでしたくないですよね。でもPHEVなら充電しなくても動かせるわけで、気が向いたら充電スポットに行って充電すればいいだけのこと。不要不急ではないのでたとえば人が少なそうな夜中とかに行って電気自動車の顔色を伺わずに堂々と充電することだってできるんです。
今後は賃貸とかでも充電スポットが増える可能性は当然出てきますが、それでもごく一部にとどまると思うので電気自動車に憧れはあるけれど運用面でちょっとつらいという人にもPHEVは最適解なのではと思うのです。
クルマとしての魅力もそうですが移動するモバイルバッテリーとしての活躍も期待。
なにしろ多くの家電が使えるわけですからね。今までだったらエンジンをかけてシガーソケットから電源をとったりしていたようなものも普通にコンセントをさせば使えます、エンジンをかけず、バッテリーあがりに怯えることなくね。
ポータブル冷蔵庫だったり、PCだったり、ホットプレートなんかも使えるでしょう。
万が一の災害時にはクルマの中での生活だってできそうな可能性があります。
ハイブリッドカーで1500Wまで電源取れるクルマを知らないのでそうした意味でもアウトランダーPHEVを所有すればまったく今までのカーライフとは違ったことができるようになるというわけです。
ほんとねー質感の面が残念ではあるけれどPHEVとしては最高。
今後の熟成を心から期待しています!
モーターファン別冊 ニューモデル速報 第517弾 新型アウトランダーPHEV&アウトランダーのすべて
- 出版社/メーカー: 三栄書房
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る