ぴよこ☆くらふと☆わ〜くす。

FIAT500Xとハヤブサ、時々家族を愛でるおっさんのごった煮ブログ。

ブラック企業と呼ばれて、2017。

4月3日は入社式だった。この手のイベントに出るのは新卒で入った会社以来なので、実に十数年ぶりの参加。転職回数はかなり多いのに入社式がある会社のほうが少ないというのは珍しいのかもしれないが、中途しか取らない即戦力を求める会社だったり、そもそもインフラ系のエンジニアはシフトの関係で休めないとかで優先すべきは現場の理論であまり参加しない、そして何より参加したくない。単純に、面倒だ。

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自分が新卒で自動車販売店に入ったときはカルロス・ゴーンからの入社おめでとうみたいなビデオを見せられた気がするがまったく内容を覚えていない。それくらいに全然興味がない。自分のことも、他人のことも、祝う気持ちがまったくない。会社に入ることをおめでとうというのはなんか違う気がするしね。無関係なものに義務だから参加しているだけだ。言ってしまえば免許の更新と一緒で、時期が来たら行く程度のものでしかない。なのでイベントにまったく興味も持てず、日曜日に本体が新品になったiPhone7 Plusの設定を行っていた。SIMロックが掛る恐れがあるので昼前までSIMを挿すなとAppleStoreで言われていたので、入社式中に設定をしていた。いつもどおり隣に座る同期の子(めんどいので五月兎と呼ぼう)は「わぁ…こういうイベントでスマホの設定している人はじめてみた…」と引いていたが、これは既存社員のためのイベントじゃないし。式典には有名なゲストが出たらしいが、残念ながらまったくそのゲストをぼくは知らない。ざわめくほどのゲストだったようだが、興味がない。五月兎にしてもまったく興味がないジャンルなので半分寝かけている。スマホのセッティングをする男と、式典中に寝かける女、どっちが失礼だろうか。アウトロー扱いされる2人は常にこんな感じだ、空気嫁。

アウトロー (字幕版)

アウトロー (字幕版)

 

式典自体は暴走族が乱入することも、反社会的勢力が殴り込みに来るということもなく無事に終了した。実に平和だ、そう入社式までは…式後に危機管理としての研修があり、既に最前列で居眠りする若手を微笑ましいなぁと眺めつつ一日目を終える。

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懇親会後に五月兎と入ったバーでテキーラを間違って飲んでしまってから頭痛と吐き気がものすごい。そんな状態で迎えた4月4日の朝は、

 

【悲報】新卒4名、退職意向を表明

 

そんな一報から始まった。入社式の翌日に辞めますとメールで伝え、そこから音信不通になるとか二十歳の専門卒グループはなかなか熱いことをやってくれる。メールで退職を告げて、会社に来なくなるとか都市伝説かと思っていたが、それが今風なんだろう。それを受け入れられない頭の硬さに自分もおっさんになったと認めなきゃいけない。ただ、会社的には書類を受け取らないことには処理が進まない。別に辞めたいという社員を引き止めることもしない。新卒の数が減るのは長期的に見れば痛いが、ポテンシャルが未知数な社員を可能性だけで引き止めることはなかなか難しい。ある程度のキャリアがあれば交渉の余地も、必要も出て来るがそういうポジションではないからだ。とにかく雇用保険の問題などもあるので、労務はてんやわんやだ。

ten-navi.com

辞める側の立場でしかこういう事象は語られることがないが、管理部側の無駄工数の発生にも目を向けていただきたい。確かにひとり何時間もかけているわけではないけれど、入退社の無駄な処理が発生する。管理部はそこまで人的リソースが割かれているわけではないのでその無駄な工数すら惜しい。そもそも音信不通になっている時点で書類の回収ができない。せめて退職届くらいは出してくれないと労務的には好ましい話じゃない。退職を引き止めることはしないので、電話とメールをガン無視するのはやめてほしい。

会社を辞めて後悔しない39の質問

会社を辞めて後悔しない39の質問

 

わずか数日で五十名近く採用した新卒の4人とほぼ一割の人間が退職するというのは弊社としても前代未聞だったようだ。なので人事含め緊急な話し合いが行われる。これもまた無駄なコストだろう。話し合うまでもなく、4人に共通してメールに書かれた「親(or友達)にブラック企業だから辞めろと言われた」というコメントがすべてだと思う。親(or友達)に言われたら仕方ないね☆(ゝω・)v

別に絶賛ホワイトをうたう企業ではない。そもそもブラック企業の定義を見ると、恐らくだが大半の企業は何かしらに当てはまり、それつまるところブラック企業扱いになる。そもそも弊社のようなベンチャー企業の枠を抜けきれず、絶賛社内整備をしている企業がホワイトであるわけがない。それは入社前時点で説明はしているし、むしろ企業文化をこれから一緒に作ってくれる人を募集しているはず。だから労働時間や福利厚生、給与面含めて他社に比べるとどうしても劣る。ぼくとて転職時に給与が馬鹿みたいに下がり、二十代後半時点の水準にまで落ちた。だからといってそこでブラックだとは思っていない。人によってブラック企業とする定義は違うと思っているからだ。

d.hatena.ne.jp

日常的に罵声が聞こえるような環境にいた、そんなぼくからすれば今の会社の空気は宗教施設のそれに近いものを感じる。非常に穏やかだ。給与面に不満はあっても、新卒からおおよそブラック企業と呼ばれる環境で働いてきたぼくからすると今の環境でブラックと言っていたらどこで働けるんだ?という気さえする。精神汚染されている人間の意見なんか聞きたくない!という気持ちもわかるが、ぼくにとっては金よりも、心が壊れて人間ではなくなる環境から抜け出すことが重要だったし、単純な労働時間でも昔よりぐっと減っている。

ワタミの失敗  「善意の会社」がブラック企業と呼ばれた構造

ワタミの失敗 「善意の会社」がブラック企業と呼ばれた構造

 

かの有名なワタミの元従業員と以前同じ会社で働いていた。その職場で彼が言った言葉は「ワタミの方が今の会社より人間味に溢れている人が多く働きやすかった」、「別に言うほどワタミはブラックじゃない。もちろん店舗にもよるだろうが」だった。世間的にブラック企業の代表とされるワタミの元従業員にすらブラック扱いされる企業がまだまだある。 

電通事件 なぜ死ぬまで働かなければならないのか

電通事件 なぜ死ぬまで働かなければならないのか

 

電通も有名だ。ここに関しては親戚が多数勤めているし、勤めていた。数にすれば数十人単位で知っている人間がいるが、誰ひとりとして過労死はしていない。それはその人間に耐性があるかないかではなくって、合う合わないの問題だと思う。ドイツ車が合う人と合わない人がいる、その程度の話だ。別にドイツ車も、ある朝とつぜん家の前にいて「買ってください」と言ってくるわけじゃない。気に入らなくってもそれを選ぶのは購入者自身だ。仕事も同じだ。もちろん企業は人がほしいから「来てください」とは言うが、最終的に決めるのは本人だ。騙して労働契約を結ぶ例もあるだろうが、そこはそもそもしてブラック以上のダークマターなので例外とする。電通ほどの会社になれば入社までに何の努力もなしには入れない。当然、コネなどはあるだろうけどそれは限定的だ。そんな大手に望んで入りたいと思ったのは他でもない自分自身…弊社に来た新卒とて同じことだろう。数多の企業の中でうちの企業理念なり、経営、業務内容に理解を示し、「ここで働きたい」と思ったのではないか?イメージと違う、そんな離職を防止するための試みとして弊社では正式入社前にアルバイトとして業務経験を積む機会を設けている。特殊な業界なのでやらなければ理解らないというのが本当のところで、入社後にイメージと違うと退職されるのは双方にとってWin-Winではないからだ。今回退職した方々もそのプレ業務を経験しているはずなのだが、今頃になって無理だから辞めますって何のための期間だったかこちらとしては思惑が外れて残念至極。

それでも就職したいあなたに―既卒、フリーター、第二新卒の大逆転内定獲得術

それでも就職したいあなたに―既卒、フリーター、第二新卒の大逆転内定獲得術

 

この時期の退職って経歴上はどうなるのだろうか。労務的には雇用保険や年金処理が発生するが、申請を取り消すみたいな話をしていたのでタイミングによってはログに残らず経歴に傷がつかないかもしれないが、それにしても4月に採用を行う企業で親や友達がいうブラック企業よりホワイトな企業があるとも思えない。とはいえそんなものはやってみなきゃわからない。前記のとおり、ブラックorホワイトは各自の考えのもとに決まる。ひとりひとりが自分にとって働きやすい環境でポテンシャルを発揮できることを、おっさんとしては願いたい。